上位合格者は実践している! 東大英作文満点奪取の戦略的思考法(前編)

スタッフOです。
読者さまのリクエストをいただいたので、東大英作文に対してどのようにアプローチをすれば良いのか、ご紹介をしたい。東大入試まで残る2週間となったこともあり、極力、短期間で実力向上を望める「おいしい」エッセンスをご提供することとしたい。
まず、敵を知るということで、東大英作文の出題パターンをご紹介するとしよう。
目次
[1]意見論述型総論
What will you want to do best if you enter the University?
このようなものが意見論述型の代表例とされる。このようなパターンにおいて、多くの参考書では書き方の紹介がなされているが、さらなる考察を試みたい。近年の東大過去問を見てみると、
「もしも型」「状況分析型(どう思うか型)」「議論型」など細かく分けられることに気づかされる。
「もしも型」なら
・新たに祝日を設けるとしたら、どのような祝日を提案したいか(2019)
・もし他人の心が読めたらどうなるか、考えられる結果について書け(2012)
・全世界の人々が同一の言語を使用していたら、人間社会や生活はどのようになっていたか(2010)
「身近な状況分析型」なら
・あなたがいま試験を受けているキャンパスに関して、気づいたことを一つ選び説明せよ(2017)
・これまでに学んだことで最も大切だと思うことについて説明せよ(2013)
・大学に入って、どのようなボランティアをしたいか。理由とともに説明せよ。(1999)
・今後50年間に起こる交通手段の変化とそれが人々の生活に与える影響を想像し、説明せよ(2008)
「抽象度の高いお題の分析型」なら
・私達は言葉を操っているのか、それとも言葉に操られているのか(2020)
・People only see what they are prepared to see.について、あなたはどう考えるか(2014)
・”Look before you leap”と”He who hesitates is lost”という相反する諺について、どのように相反するか説明した上で、あなたにとってどちらが良い助言と思われるか理由とともに答えよ。(2015)
・It is not possible to understand other people’s pain.について思うところを述べなさい。ただし、understandとpainは1回のみ用いよ。(2011)
「議論型」なら
・Young people in Japan should have the right to vote in elections from the age of eighteen.というお題について賛成反対を明示して論ぜよ。(1998)
といった具合に、いくつかの類型が観念される。この中でも、あくまで私見ではあるが、言語や認知(視覚や聴覚など)に関わる問題のとき、馴染みが少ないこともあるのか受験生が対応に苦慮することが多い。東大英語は、教養学部や文学部の教授が作成する。言語学のエキスパートが作成するわけだから、言語やコミュニケーションについての作問は極めて楽なのだろう。山を張るわけではないが、言語や認知については多読訓練のほか、ググるなどして素材集めを心がけるのも良いだろう。
とはいえ、これらの前提知識がなければ解けないのかというと、決してそんなことはない。ただ、一度考えたことのあるものであれば、即時に解答方針が立つ点、時間制約の厳しい東大英語では極めて有利となるのも間違いはない。
話を戻すと、上記のような多岐に渡るパターンに対処するにはどうしたら良いのだろうか。例文暗唱が重要であることは散々述べてきたところであるから割愛するが、意見論述型に対する自分なりのテンプレをざっくりとでもつくっておくと良いだろう。ここは試行錯誤がモノをいう。
併せて、抽象度の高い問題では、自分なりに咀嚼し、核心部分を抽出、その上で、自分が表現できる流れに落とし込むことが最重要である。ただし、そうした受験生の視点が載っている参考書は皆無であるので合格者の思考を御紹介をしたい。とても参考になるので、ぜひとも学力向上の一助としていただきたい。
以下、【私達は言葉を操っているのか、それとも言葉に操られているのか(2020)】に対して、2名の東大合格者にインタビューした結果である。