2021年東大入試 大総括!その②(国語、文系数学)【個別の有料販売】

※2021年3月の【今月の特集記事】のバックナンバーです。
【2、科目別の総括】
2-1国語
【敬天塾オリジナルレーダーチャート】
【各社の難易度比較】
※敬天塾以外の科目全体の分量、難易度は昨年比です。「同程度」「変化なし」は「昨年並」に表現を揃えております。
※敬天塾の科目全体の難易度は昨年比ではありません。
※設問別の難易度は全社、昨年比ではありません。
(以下、他の科目の各社難易度比較も同様です)
【科目全体の講評】
全体として難化したと言って良い。
第1問は昨年に引き続き、メッセージ性の強いテーマを出題。コロナ禍における社会の分断を憂いたのかもしれない。人に寄り添うことの大切さを問うたもので、心が温まる文章であった。ただ、論旨が非常に明快である分、逆に設問解答をどのようにまとめたら良いのか悩んだ受験生もいたようである。
第2問の古文は落窪物語からの出題である。注釈がふんだんに付いているとはいえ、主語の特定に難儀した受験生も多かったようである。文章のテーマ自体は、古文ではよくある話であった。
第3問の漢文は近年では一番の難しさと言っても良い。対比構造を見抜く力や熟語類推能力のほか、例年以上に文法面での知識運用能力が高く求められた。テーマを見抜ければ容易に進められただろうが、テーマを見抜けられずとも各個撃破で解ける問題を1問でも多く解く姿勢が合否のカギになるだろう。
第4問の随筆は、純粋な読解能力というより本文の評釈能力を求められたようにも思える新傾向の問題である。筑駒のような詩の解釈問題を中学受験などで経験した人にとっては例年よりも簡単に思えた問題だっただろう。逆に、論理構造から読み解く第1問主体の読解アプローチで攻めた人には掴み所のない設問に感じられ、感想文でも書いているように思えたかもしれない。来年度以降も、本形式が踏襲されるのか注目される。
【2021年入試で注目したい問題はコレ!】