2020年東大数学を当日解いたので、所感を書いてみた。【理系】

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2020年東大数学 理系第1問

ここ数年、理系第1問は話題性がある問題が出ますが、それに比べると「普通」の問題ですね。
特に2018年の第1問には衝撃でしたが。。。
さて、この問題。大まかな方針としては、背理法を多用する問題です。
どこからそれが分かるかというと、最大のキーワードは「少なくとも」と「全て」でしょう。
受験数学界の標準的な指導として「少なくとも」を見たら否定をしろというのがありますが、まさにこれです。
(1)は、「全て0以上」を否定し、「a<0」と仮定すると(背理法)、矛盾が生じます。
この矛盾の示し方は、いくつかありますが、その辺りは解説記事に任せます。
(2)も、(1)を利用して、「全て正」と仮定すると矛盾します。
(3)は、(2)までの結論を利用し、例えばa=0などと仮定して、条件の式を変形していくと示せます。

2020年東大数学 理系第2問

これは、面白い問題ですね。
何が珍しいって、△ABCの形が与えられてないところです。
答えは一定値になるんですが、つまり△ABCの形によらないわけです。
さて、ABCの形によらず、点Xの通過領域を求めるとなって、何を連想するでしょう?
ここで思い出してほしいのは、ベクトルです。(ベクトルの考え方を使わなくても解けるのですが、おススメやヒントとしてベクトルが有効でしょう)
まず、大前提として、私はここ数年の傾向で毎年ベクトルの通過領域が登場していたので、「いつ出るんだ?」と構えていました。
これが過去問を解き、分析する意義です。
 
まるでお化け屋敷でお化けが出てくるのを警戒しているように、ベクトルに警戒しているのです。
そこへ、図形の問題登場ですから、気付かないわけはありません。
 
また、△ABCの形が明記されていません。ということは、ABベクトルと、ACベクトルなどを定義すれば、位置ベクトルとして領域図示に持ち込めます。
ベクトルの解法に「斜交座標」という考えがあるのはご存じでしょうか?これを知っていると、もっと理解しやすいでしょうね。
 
また、2 ≦ (3つの△の和) ≦ 3の条件の使い方ですが、ここのポイントは「対称性」です。
今回、点ABCについて対称性がありますから、求める通過領域は3方向に対称性があるような図形になるはず。
ということは、点Aからみて向こう側(遠い側)だけに注目して図示すればよいということです。
東大は「複数の動くもの(点、直線など)」があるときは、固定せよ!」というポイントを使う問題が大好きです。
今年はここに登場しました。

2020年東大数学 理系第3問

恐らく、今年一番、受験生が手を出したくなった問題でしょうね。
何しろ、(1)や(2)は、微分さえすれば答えが出そうな雰囲気が、すぐにわかります。
こういうとき、手を出すと痛い目を合う問題(計算が面倒で、最後までいかない)も多いのですが、これは正解♪
微分すると、難なく解けるので、手を出してよい問題でした。
ちなみに、微分の問題ではないですが、こういうのがワナの問題です。(2019年理系第1問
「あ!!積分するだけ!!」と飛びついて、計算をして、解けずに時間だけ浪費した人が多いであろう問題です。気を付けましょう。
(3)は回転した図形の面積です。
面積計算ですから、面倒になるのは必至。しかし、回転したときに欲しくなる「中心からの最大距離」が(2)で求められてます。
これに気付けば、少なくともインテグラルの立式くらいはしておいてよいでしょう。
計算は多少面倒ですが、東大の過去の問題からすると、それほどではないと思います。しかし(1)と(2)があることを踏まえると、やや計算量が多いと言えると思います。

2020年東大数学 理系第4問

文系と共通問題(今回唯一)でした。
といっても、すごく簡単な問題というわけでもありません。(3)までの小問構成にしては、(1)から難しい問題です。
文系の所感でも書きましたが、ちなみに、こういう整数や数列が絡んだ問題が登場したら、即考えることがいくつかあります。
1つは、小さな値や具体的な値で試し、法則を探ること
もう一つは、数学的帰納法で証明を試みることです。
今回は(1)の方が、強い効果がありましたかね。(2)なんかは、証明できなくても、結論だけ分かった人も多かったでしょう。
証明法に関しても、一ひねりありそうですし、nとkの2文字が動くと混乱しやすいですから、慎重に解く必要があります。

2020年東大数学 理系第5問

東大が大好き、体積の問題です。
線分の通過領域ということで、私は2016年の問題を思い出しながら解きました。
問題としては、(1)が簡単!
でも、分かってる人からしてみると邪魔な問題です。
だって、初めからz=tでの切断面から図示し始めたいからです。
また、この問題は、点Pの動く範囲が(1)と(2)で変わるのがちょっとしたポイント。
(1)では底面だけしか動きませんが(2)では円錐全体を動きます。
切断面での面積もそれほど難しくなく、積分計算もそれほどではないので、みかけ倒し感すらある問題でした。

2020年東大数学 理系第6問

 

まず、(1)と(2)でテーマが全く違う問題ですから、明らかな誘導問題だと分かります。
(1)の三角関数の結論で解が4個あると証明しますが、(2)では点が4つ存在するとのこと。解の個数を、点の個数に置き換える典型問題です。

 

さて、(1)ですが、グラフを描くと明らかにそうなるのですが、証明しようとすると、やや難しい。
A>1の条件をどう使うか、αの扱いをどうするかで、意外と(抽象的すぎて)難しい問題だったかもしれません。

(2)は、点Pが領域D内にあり、曲線Cの接線と直交すると言われているので、法線を思いつくとスムーズでした。
曲線Cの接線の式を経てると、割と自然に(1)の条件が使えそうな形が出てきて、あとはrの範囲だけ調整すれば解けるようです。
25分で解き終われる人は少ないかもしれませんが(特に(1)の記述が難しい)、誘導の乗り方くらいは辿り着けるレベルだと思います。

全体講評

 ツイッターなどで噂になってますが、かなり難化したと。
これは言い過ぎだと思いますね。2019年の第6問もとっつきづらい問題でしたし、第3問も難しかった。
むしろ、全く手が付けられない問題がなくなったという意味では、時間いっぱい使って、全部の問題から部分点をもぎ取ろうとした受験生が多かったのだろうと思います。

一方で、とても簡単な問題もなくなりました。
2019年は第2問が簡単でしたが、今年は20点マルマルもらえるような簡単な問題はないのかなという印象。
ということで、現時点では、やや難化と結論づけたいと思います。
1問ずつの詳しい解説記事は、追って更新します。

 

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2020年東大文系第1問

いつも通りの3次関数の問題。
条件1は非常に簡単。増減表書いて、極値=0とやるだけ。
極大値が0なのか、極小値が0なのかで場合分けがあるけど、2通りだしそれほど面倒ではない。
条件2が厄介。
要するに、領域内に格子点を一つ含む条件だけど、これが立式できるかどうかを問われている問題でしょう。
ちなみに、3次関数が境界にある領域が、格子点を含むかどうかなんて問題は、誰も解いたことがありません。
とすると、似たような問題を解いた経験を頭の中で探るわけですが、出来ましたでしょうか。
2次関数の解の配置の問題を参考に立式すれば出来る問題でした。
すごく難しい問題ではないですが、問題集を丸暗記していても解けないということで、東大らしい問題だと言えるでしょう。

2020年東大文系第2問

お、確率か?
と思ったら違いました。場合の数でした。
東大入試では、場合の数が出題されることは非常に少なく、いつも確率ばっかりです。
そういう意味で珍しい問題なのですが、別にそんなに気にならない問題。設定が読み込みやすいので、東大の「確率」の問題としては、易しい部類に入るのではないでしょうか。

2020年東大文系第3問

これも関数の問題。
放物線と傾きを絡める問題でした。
(1)は普通の通過領域の問題。
通過領域は、かつて東大で頻出のテーマでしたので、対策をしている人も多かったでしょう。
弊塾でも、重要テーマとして授業を取り組んでます。
突然宣伝ですみませんが、塾生募集ページで告知しているとおり、誰でも受講できるオープン講座も開講予定です。通過領域に関しても、各種解法の使い分けを丁寧に解説しますので、どうぞお楽しみに。
もうすぐ詳細を公表出来ますので、お待ちください。ご興味ある方は、問い合わせページからご連絡いただければ、詳細アップ時にご連絡差し上げます。
さて、本題にもどります。
普通、通過領域というと、パラメータの解の配置に持ち込むか、ファクシミリ論法に持ち込むか、包絡線で解くか、という3パターンが用意されているんですが、
どうやら、(2)との絡みを考えると、東大側はそこまで厳密な領域図示を求めてないかもしれませんね。
もう少し詳しく言うと、(2)への誘導がやや分かりづらかったかもしれませんが、(2)では原点Oから放物線へ引いた接線の傾きが重要になります。
これを踏まえると、(1)でも、原点から放物線上の点へ半直線を引きながら図示すれば、OKとされるのかも。
※いつもは最後に通過領域を書かせるのに、今回は(1)から通過領域の図示ですし。
この辺りは、現時点で東大側も採点基準を決めてない可能性が高いので、議論する意味がないのかもしれませんが、一応所感として書いておきます。
(2)では、座標平面上の正三角形の成立条件が理解できているかがポイントです。
始めといた時には、しばらく気付きませんでしたが、
座標と角度が絡んだら、
①余弦定理かベクトルの内積
②tanの利用
③(理系なら)複素数平面
④図形的なアプローチ

というのが、オーソドックスなアプローチです。ちなみに、④は相対的に使用頻度が少ない気がします。
今回も、②tanでアプローチすると、余計な条件を立式させずに解くことができたようです。

2020年東大文系第4問

理系との共通問題で、今回一番難しかった問題。
多くの受験生が、(1)すら解けずに終わったことでしょう。

(1)は計算問題ですから、何とか計算が出来たとしても、(2)の論証が難しかったかなと思います。
苦手な方は、事実上60点満点のテストと認識して解いても良かったかもしれません。

ちなみに、こういう整数や数列が絡んだ問題が登場したら、即考えることがいくつかあります。
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今回の問題は、帰納法より、小さな値を代入して試すと効果的な問題でした。(1)も(2)もです。

試してみると、なんとキレイな法則が見つかり、感動するかもしれません。

全体講評

さて、全体を見てみましょう。
数学が得意な方は、20+20+20+10くらいが満点で、50~60点が狙いどころでしょうか。
数学が苦手な方は、15+15+10+0で40点が狙いどころかなぁというところです。

去年との比較をすると、第4問の点数が取りづらいということで、やや難化と判断しました。
※去年の第2問、第3問、第4問も点数が取りづらい問題でしたが、第1問が簡単だったので、このように判断しています。

入試直後には「すごい難化した!」のようなツイートが溢れますが、受験会場で問題を解くと難しく感じるものです。
私としては、あくまでやや難化程度だろうと思います。

 

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【ノーベル賞】カズオ・イシグロが登場!2012年 東大英語の4B(和訳問題)

カズオ・イシグロが登場!

日系人のカズオ・イシグロさんがノーベル賞を取ったと話題になりましたが、東大入試に登場していたことに気付いていますでしょうか?

 

2012年の東大英語、4Bに登場しています。

 

 

カズオ・イシグロさん、日系人と紹介されますが、長崎の幼稚園に通っていたんですね。両親ともに日本人ですし。大人になってイギリス国籍を取ったようです。

ウィキペディア

 

この東大の英文の内容は、簡単に言うと、

「小説家カズオ・イシグロは音楽にも精通しているが、文章は非常に音楽的で、文章にもリズムがある」

というような内容。

ある作家さんが、カズオ・イシグロさんにインタビューしたことを受けて書いた文章です。

 

詳しく解説するとキリがないので、簡単にだけ。

 

(1)の解説:give away の意訳

 

(1)は、give away の訳が難しい問題。

普通は「手放す」とか、「譲る」という意味ですが、ここでは通用しません。

 

ダッシュの前の文脈が「筆者は以前からカズオ・イシグロと知り合いだったのに、音楽好きだと知らなかった」というものなので、

「打ち明ける」とか、「心の内を話す」というような意味で訳すことになります。

 

(2)の解説:文構造

(2)は、全体の構文を掴むのが難しい問題でしょうか。

冒頭のfelt の目的語(節)のthat 節がどこになるのかが、読み取り辛いかもしれません。

答えを言ってしまうと、後半に登場するthat 以下です。(赤字の部分が全体の構造)

そして、全体の構造の中に、青字のthough 節が入り込んでいます。

 

①I’ve never felt,

②on the other hand,

③though a great many people who didn’t grow up reading books have perhaps felt it,

④that writing is what those other, ‘writerly’ people do.

 

また、青字の部分の最期のit を具体的に指摘しなければなりませんが、ちょっと珍しい形で、後に出て来る④のthat以下を指しています。

 

つまり④が、①の目的語(節)にもなってるし、③の最期のitにもなっている構造です。

 

(3)の解説:文末の疑問文は反語

(3)は、where で始まる部分。

文の最後はクエスチョンで閉じているので、疑問文になっていますね。

文章末の疑問文は反語になる事が多いのですが、これもそのパターン。

普通の疑問文なら「どこだろうか?」となる所ですが、ここでは「どこだろうか、いやどこにもない」のように訳せばOKでしょう。

まあ、疑問文でも良い気もしますけどね。

 

中身は、writing would be without rhythm(書くことはリズムなしに存在するだろう)ということですから、反語にして、

「書くことはリズムなしにはどこにも存在しない」という主旨になります。

 

ホットトピックでしたので、取り上げてみました。

 

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2008年 東大英語 1-A要約【ちょっと難問、抽象of抽象を探せ、長い具体例の扱い】

東大英語 要約1-A 2008年の解説

中々更新頻度が上がらなくてすみませんが、とても好評なので、東大英語要約の続編です。

今回は、2008年の問題でございます。

 

はい、プレーンな問題文はこちら。

 

これまでで、一番難しい!

さて、英語要約の解説も三回目。

今回の問題は、過去の2回のものより、難しい問題を選んでみました。

 

過去記事はこちら

2012年 東大英語 1-A要約 【段落の要約をまとめる、フリ→ボケ、筆者の心理、コロン】

 

2013年 東大英語 1-A要約【抽象と具体、理系実験の処理、注目表現】

 

 

その理由を説明するためにいつも通り、色付きの画像をどうぞ

 

赤い所は、比較的重要度が高いポイント

青い所は、注目すべき表現

緑の所は、具体例

水色の所は、キーフレーズ

 

文章全体は2段落構成。

1段落目は、抽象→具体→抽象。

2段落目が、抽象→具体。

という、シンプル構成。

これまでの問題と同じで、抽象の部分を要約するのが、基本路線になります。

 

但し、今回は抽象部分の範囲がやや広く、どこをまとめるか分かりにくい。

また、特に第一段落は具体的な話がないため、少々分かりにくい。

と言う事で、これまでに解説した2問、2013年と2012年に比べて分かりにくい問題だと思います。

 

ではどうするかを、例のように、一段落ずつ見ていきましょう。

 

第一段落:より抽象度の高い部分を探そう

では、第一段落です。

 

冒頭に、One serious question(ある重要な問題) と、問題提起する表現があるので、チェック。これが、文章全体のテーマになります。

これが、フリになっていまして、その重要な問題の正体は何なのかと探すと、直後にあります。

 

ここが抽象部分だなと判断して、赤くグルッと囲みます。

 

但し、直後の文では、「好ましく思えない人を、魅力的だとか、あるいは見ていて気分が良いとさ思えるかどうか」が問題だと言っていまして、やや具体的な表現。

(画像では、緑にしていませんが)

あまり解答に使えるような内容ではなさそうで、少し困った事が起こります。

 

2012年や、2013年は、抽象部分と具体部分を見つければ、ある程度まとめるだけで解答が作れたのですが、

今回扱っている2008年は、それだけでは済みません。

抽象部分の中でも、より抽象度が高い部分を探さなければならないのが、難しいポイントです。

 

では、その部分はどこかと言うと、もう少し読み進めると、次の文がバッチリ。

generally と一般化した法則を登場させる表現があり、その直後。

 

moral judgements than to judgements about how people look (どのように見えるかに関する判断よりも、道徳的な判断の方を重視する)

という、かなり抽象度の高いフレーズが登場します。

 

今回の問題では、単に具体と抽象の分類だけではなくて、抽象の中でもより重要な部分を指摘しなければならないので、いつもより1つ色を足して、4色の使い分けをしています。(新色登場!)

 

 

第一段落後半:普通に抽象部分を探す

続きですが、when という、具体例に入る合図が登場し、その直後に抽象部分が復活。

ここは一文だけですから、丸ごと要約しても良いのですが、折角、新しい色を登場させたので、キーフレーズを水色にしておきました。

 

より抽象度の高い部分を探すと、reading backward, from knowledge of a person’s past behavior(背景、つまりその人の過去の振舞いの知識から、読み取る)という部分が見つかりますね。

 

と言う事で、第一段落の要約としては、

「人は外見よりも、道徳的な判断を優先する。相手の過去の振舞いを見ている」

というような感じでしょうか。

 

第二段落:抽象の中の抽象を探そう

続きまして、第二段落。

またもや冒頭に、フリを発見。

we need to be cautious(我々は気を付けなければならない)とあるので、気を付けるべき内容がその直後に抽象部分として登場します。

 

しかしここも、比較的長い抽象部分。3~4行ずっと続くので、やはりより抽象度が高い部分を探します。

すると、extremely difficult to ~ appearance alone(人の外見だけで下した判断から信用できる何らかの結論を引き出す事は極めて難しい)の部分が見つかるでしょう。

 

そして、この直後には、非常に長い具体部分が登場します。

なんたって、文章の最後まで全部具体例

内容としては、よくある、ヒトラーとチャップリンの内容。見た目は同じでも、やってることは違いますよ、ということです。

 

この具体例の部分を、全体の要約に含めるかどうかは、判断が難しいところですね。

こんなに長い部分をバッサリ切ってしまって良いものか。。。

 

東大受験生が良く使っている、教学社の25か年では、「過去にはそれを裏付ける事例もある」とうまく抽象化していますが。。。

要らないような気もします。

字数が足りなければ、同じように抽象化をして入れれば良いでしょう。

 

と言う事で、第二段落の要約は、さきほどの水色の部分。

全体の要約も、第一段落のものと統合して、

「人は外見よりも相手の過去の振舞いから見える道徳観を基準に判断する。人の外見だけでは信用できる結論を引き出せない。」

のような感じになります。

ちなみに、上の赤字の文は58文字でして、指定された字数に大きく足りないので、ヒトラーとチャップリンの部分を抽象化して足しても良いでしょうね。

 

もしくは、第二段落の水色の部分の直後、

and often , as we gain more ~initial judgements were.(その人がもっと分かってくるにつれて、最初の判断がいかに間違っていたかわかることも多い)

の部分を盛り込んでも良し。

 

以上が解説でした。

ちなみに、前にも書いたかもしれませんが、私の作っている要約は、予備校が発表するような、非の打ちどころのない模範解答ではありません。

 

受験生が試験当日に、10分程度で、合格点以上の解答を作れるようになるための解説を心がけています。

 

各社比較

と言う事で、いかがでしょう。

私の解説も、これまでの2年分に比べて、フワッとしているように思いませんか?

実際、各社の模範解答もバラバラでして、難しい問題だったという証拠にもなっています

 

河合塾

顔に対する評価は、相手の人格に関する知識に基づいている。見る側の認識に応じて相手の外見の印象が変わることも多いが、本来、人の外見と内面に直接の関係はない

 

東進

多くの人はある人物の行動を知ってから、それ容貌に現れていると考え、また逆に外見から人格を判断するが、外見と人格に直接の関係があると考えるのは危険なことである。

 

東進別解

我々は人の行動に対する精神的判断の根拠をその人の外見に求めるが、外見から信頼に足る結論を導き出すのは困難であり、最初の判断が誤っていることも多い。

 

教学社

一般に人物の評価は中身によって決まるもので、外見から人を評価するのは危険である。事実、外見のみによる判断には間違いも多く、過去にはそれを裏付ける事例もある。

 

ヒトラーとチャップリンの部分に触れているのは教学社だけですね。

話の構成もバラバラ。各社、触れている所と、触れていない所がばらついています。

こういう問題もあるということを、是非知っておいてください。

 

 

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2012年 東大英語 1-A要約 【段落の要約をまとめる、フリ→ボケ、筆者の心理、コロン】

東大英語 要約1-A 2012年の解説

本当は、昨日アップしたかった、東大英語の要約の解説です。

前回の記事はこちら(2013年の要約解説)

 

要約の記事、とても評判が良かったので、しばらく続けてみたいと思います。

あと、子供と嫁との新生活に、少しずつ慣れてきたので今後は少し、ブログの頻度も挙げられると思います。

 

では、まずはプレーンな問題文をどうぞ

 

要約の練習に持ってこいの問題

この文章をなぜ選んだかと言うと、要約の練習にピッタリだからです。

世間でよく言われる、要約の解法として

 

「各段落を要約して、つなぎ合わせる」という方法があります。

 

これが、ほぼバッチリ当てはまる、分かりやすい文章です。

前回の2013年に比べると、抽象と具体の場所が分かり辛く感じるかもしれませんが、それでも分かりやすい方。

前回と同様、色分けした画像を貼り付けましょう。よっこいしょ

 

前回と同様、

赤い所は、比較的重要度が高いポイント

青い所は、注目すべき表現

緑の所は、具体例

のルールで色分けしてあります。

 

第一段落:フリに反応しよう。

早速脱線しますが、昨日はキングオブコントの決勝戦でしたね。(昨日書いたから、日付がズレている!)

優勝した「かまいたち」より、「にゃんこスター」の方が話題になってましたが、確かに凄い!

M-1なんかでも、優勝コンビより、インパクトを残したコンビが売れる現象がありましたが、

戦略的に言うと、「戦術で負けて戦略で勝っている」状態と言えるでしょうか。

 

僕も少しだけお笑いに関わっている人間なのですが、笑いではフリが大事だと言われます。

ボケが登場する前に、ボケを引き立たせる一言があるわけです。

いきなり熱湯風呂の中に突き落とされるのではなく、

「押すなよ、押すなよ、絶対に押すなよ」という一言があるから余計に面白い、みたいなね。

 

これと同じで、文章にもフリがあります。

今回は冒頭に登場。

As many developed countries become the destination for immigrants –

(多くの先進国が移民の目的地になるにつれて-)

というのがフリ(冒頭の青色の部分です。)

この後に、筆者が問題だと思っている事が来るのは、予想に難くありません。

 

このフリにに対しての回答が、次の赤い部分。

赤い部分全体として、回答になっていますが、特に青く囲んだ the fear がポイントでしょう。

ちなみに、すぐ次の文で、Anxiety に言い換えられて、補足説明が続きます。

 

ここが抽象部分。

そして、さらに説得力を高めるために、直後に緑色の具体例が登場しています。

※抽象と具体の説明は、こちらの記事をご覧ください。

 

具体例は、要約に含めないのが基本なので、結局、第一段落の要約としては

「先進国に移民が来ると、国家としての一体感が失われる恐さがある」

というような感じになります。

 

第二段落:筆者の心理、another

次に第二段落。

まず冒頭が大事。(英文は冒頭が大事なことが多いですね)

However があります。これに反応できなければ、かなり厳しいですね。

 

これまた受験英語では頻繁に言われている事ですが、逆説の後ろは大切です。

表論文と言うのは、通説を否定して、自分の説を訴えるために書かれるので、

通説→逆説→自分の主張

という流れになり易いのです。

 

しかも、another があります。

another というのは、「別の~」と言う意味ですから、文字通り読み取るなら「他の側面が一つある」という意味でしょう。

しかし、文章というのは、文字通り読み取っていてはいけません。

文字に書かれていない事を読み取らなければならない。

 

これを、僕は精読と読解という言葉で表現しています。

これに関しては、こちらの記事で説明してあります。

 

「別の側面もあるんだよ」と書いてありますが、筆者の心理としては、「これこそ正しいんだ!!」くらいに言いたいんだろうな~と読み取っても構わないでしょう。

要するに謙虚な表現なのです。

 

では、その別の側面とは何なのかと見ていくと、次の文の赤い枠の部分、do not have to break connections が見当たります。

つまり、絆を切らなくても良いと。

これが筆者の主張の部分だろうと読み取っても構わないと思います。

 

実際に、第一段落では、「移民が国家の一体感を失わせる」という通説を展開し、第二段落では「絆は切れない」という筆者の自説を展開すると言う事で、

 

通説→逆接→自説の主張という、キレイな流れも見えてきます。

 

さらに、その直後に not onle but also の表現が見えます。

これは、教科書通りの読み方で、not only の直後は不要、but also の後は重要と読み替えても良い。

と言う事で、but also の後を赤く囲んであります。

 

抽象化をしよう!

しかし、but also の後の赤い枠の中に、抽象的な表現が見当たりません。代わりに、

same 〇〇 という具体例が3つ連続して登場します。(緑色)

 

英文では具体例を示すときに、3つ並列させることが多いですね。

A、B and C という並び方が典型的ですが、別に決まりがあるわけではありません。

 

具体と抽象の比較では、具体は重要度が低く、抽象は重要な部分だというのが基本。

すると、この部分は、but also の後で重要なのに、具体例ばかりで重要ではない、という矛盾が生じます。

 

こういう場合はどうするかと言うと、抽象化が効果的です。

この部分は、移民が本国の人と、同じ新聞を読み、同じテレビを見て、同じDVDを見る、と言っています。

これを抽象化すると、「移民が本国の人と同じ娯楽で楽しめる」ということ。

 

つまり、この段落の前半部分でしていた do not have to break connections (絆は切れない)という話と同じ内容です。

移民と本国の人との絆が切れないのです。

 

同じ娯楽を楽しめるというのは、流通の発達や、技術の発達などでしょうね。ここでは広く「技術の発達」にしておきますが、別に「最近のメディア」なんかでも良いと思います。

と言う事で、第二段落の要約としては

 

 

「技術の発達により、移民は本国との絆を切らずにいる」

 

ということになります。

 

第三段落:a とanother

最後の第三段落です。

この段落の構成としては、

social network ties と Families and communitiesの二つの具体例

ties are being reconnectedの抽象

となっています。

 

(抽象)→(具体)→(抽象)の基本の流れの、始めの抽象が省略された形ですね。

 

 

要するに筆者の主張としてはties are being reconnected(絆が再びつながっている)

また、その後には、a differet type というanother と同じフリが入ってます。(青字)

a だけでも、「ある〇〇」という意味になりますから、another と同様の意味があると思って下さい。

「ある異なるタイプがある」との事なので、要するに謙虚表現。

筆者としては「これこそ正しいんだ~」という気持ちでもおかしくないでしょう。

しかも、文章末ですからね。これは主張が強そうです。

 

コロンに注目しよう

では、これに対する回答は何かというと、コロンの後に続いています。(青字)

コロンの扱いって、苦手にする受験生も多いと思いますが、「つまり」とか「すなわち」のように、前後が同じ内容になる記号で使われることがあります。

 

特に今回のコロン、面白い使われ方をしていますね。

a dirrerent type of society : one which is …

と続いていますが、コロンとone を省略しても、意味が通ります。

a differnt type of society which is … としても大丈夫。

 

では、何のためのコロンかと言うと、強調のためのものでしょう。

コロンがあると、読者は注目しますし、呼吸を一度整えます。

僕も、ブログの書き手になって初めて分かりましたが、書き手はどうやって強調したい部分を、読者に伝えるか、苦心するものです。

「〇〇」とカギカッコで囲んでみたり、―(ダッシュ)を使ってみたり、改行してみたり。

実は様々な工夫を凝らしているのです。

コロンもその一連のモノ。

読者の意識を集中させるために使います。

と言う事で、コロンのあとの部分も赤い枠で囲んでおきます。

 

文末の新情報

最後に、文末に新情報が登場している事にも注目しましょう。

最後の赤い枠の中には、今まで全く触れられてなかった新情報があります。

geographic closeness (地理的な近さ)です。

 

こういうのも、読者の本音が登場しやすい。

a dirrernt type でフリを入れて、コロンの後に強調。そしてその回答として、geographic closeness と新情報を放り込む。

厳密な根拠や議論はしていませんが、最後に上手くまとめるために、持ち出したフレーズです。

 

ということで、以上の事をまとめ、第三段落の要約としては、

 

「絆が再構築される社会が広まっており、地理的な近さによらなくなっている」

といったところでしょう。

 

全体の要約

では、最後に全体を要約しましょう。

 

第一段落の要約

「先進国に移民が来ると、国家としての一体感が失われる恐さがある」

 

第二段落の要約

「技術の発達により、移民は本国との絆を切らずにいる」

 

第三段落の要約

「絆が再構築される社会が広まっており、地理的な近さによらなくなっている」

 

としました。以上の3つは、わざと直訳にしたり、赤くチェックした部分を切り貼りしただけになっているので、いささか不自然ですが、ご了承下さい。

 

そして、この3つを、滑らかにつないで

「先進国への移民の移住が進み国家の一体感が失われる懸念があるが、技術の発達により本国との絆が保てるため、地理的距離によらない、絆が再構築される社会が広がっている。」

のような感じでしょうか。

模範解答というより、制限時間内に即興で作り易い解答にしたつもりです。

 

ちなみに、字数制限が少し厳しめのような気もします。80字以内でまとめるのは、やや難しいかもしれませんね。

 

さらに、各社の模範解答比較です。

解答比較

 

河合塾

「移民の増加で国民の一体感が失われるという危惧がある一方、現代のメディアを通じて再構築される移民と同郷者の絆が、地理的近接性に依拠しない新たな社会を創出している。」

 

東進

「移民により国民の同一性が失われ異民族間の分裂が懸念されるが、現在では移民が出身地との繋がりを切る必要はなく、地理的距離に左右されない新たな社会が生まれつつある。」

 

東進別解

「移民の増加とともに社会の一体感が失われる反面、技術の発達により移民は元の共同体や文化とつながりを保っている。地理に制約されない社会が生まれつつある。」

 

教学社

「先進国への移民が、現地社会に同化しなくなる一方で、新しい通信手段を使って母国社会とのつながりを深めている。地理的制約のない、新しい共同体が発展しているのだ。」

 

まあ、各社とも、上手なまとめ方しますね。

これは、受験生が本番の10分足らずで、なかなか作れるものではないと思いますが。

 

第二段落の抽象化の所も、

河合→現代のメディア

東進→技術の発達

教学社→新しい通信手段

と、個性を出しています。

 

と言う事で、要約の解説、今回は終わりです。

また頑張って書きます。

 

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2013年 東大英語 1-A要約【抽象と具体、理系実験の処理、注目表現】

受験生の皆様。

いかがお過ごしでしょうか?

今回も、私の主宰する東大合格塾の実施内容をご紹介しようと思います。

ここでご紹介できるのも、ほんの一部なんですが、何しろブログに書こうとすると手間がかかりすぎて、選ばないと書けないのです。

本当は書きたい事がたくさんあるのですが、時間は有限ですねぇ。センター試験まであと4ヶ月です。

どうぞ、悔いの残らないよう。

 

英語要約は難しい!?

東大英語の初っ端。

受験生の多くが苦手とする、要約問題ですが、満を持して書こうと思います。

こちらのページでも書きましたが、私の主宰する塾では、過去問分析を非常に重視しています。日本中探しても、ここまで特化して行う塾は他にはないだろうと思うほど。

 

そもそも、英語の要約問題が難しいことは分かってました。

読解をしようシリーズでも書いているのですが、要約というのは、レベル4の話です。

しかも、日本語ではなく、英語で。

普通の英語の授業では、レベル1や2で終わっている所、レベル4の領域をいきなり求められるので、訓練不足になるのは当然。

文全体の構造を読み取るのも、段落の構造を読み取るのも、ほとんど教わりませんから、仕方ないのです。

 

但し、分析することで、解答の手順は限りなく集約出来ます。

今回は、最も典型的であろう、2013年の英語要約の問題を取り上げてみましょう。

 

英文全体の構造を掴もう

では、英文の紹介です。

これが、2013年の東大英語の要約問題の英文本体です。

 

文章は、パット見で濃淡が分かりません。

どこが大事な文章なのか、読んでみなければ分からない。

そこが面白いと言えば面白いんですけど、受験生としてはスピーディに知りたい所。

 

ということで、私が提唱しているのが、レベル3やレベル4の把握の話です。

言い換えれば、段落構造の把握と、文章構造の把握です。

わかり易く色分けしてみました。

 

赤い所は、比較的重要度が高いポイント

青い所は、注目すべき表現

緑の所は、具体例です。

 

文章っていうのは、意味もなく文字を並べるのではなくて、筆者が意図的に並べるものです。

ルールもあるし、典型パターンもあります。

そのパターンをいくつか知っているだけで、文章の予測も出来ますし、論理展開も簡単。

一本の記事ですから、全て語ることは出来ませんが、簡単に解説していきましょう。

 

抽象と具体

読解をしようシリーズでも登場予定なのですが、先にこちらで。

論理的な文章は、抽象表現と具体表現が交互に登場しながら進みます。

 

抽象表現には、筆者の主張や意図が含まれることが多く、

具体表現は、説得力を持たせ、読者にイメージさせることを目的に用います。つまり、

要約の場合は、具体表現は捨てて、抽象表現を拾うことが、主な方針になります。

 

先ほどの図をもう一度ご覧ください。

文章の真ん中に、大きな緑の枠(具体表現)があると思います。

今回の話は、理系の実験の話です。

実験というのは、何か法則や結論を導くために行われるものですから、具体例に当たります。

大切なのは、その前後の抽象表現。

つまり赤い所です。

 

今回は、の枠のすぐ直後に、い枠で、This suggest that とありますね。実験の結果を要約してくれているので、ここが最も大切な部分になります。

直後の抽象表現(赤い枠)を見てみると、これまでの実験内容をまとめたcomplexという単語が見えます。

これが最重要単語です。

 

要するに、「蜘蛛の糸は複雑(complex)だから強い」と言いたい文章だと分かります。

 

序盤のnot just に注目

どこが抽象表現で、どこが具体表現なのかを見極めるのに、注目すると良い表現があります。

今回は青枠で囲んでおきましたのでご覧ください。

まず初めの段落に、not just が見えます。

表論文は、通説とは違う事を言うのが目的なので、序盤で登場するnot just は非常に重要です。

「通説ではこうだけど、じつはそれだけじゃないよ」

と言いたいわけですから、当たり前ですね。

じゃあ何が言いたいのか??と考えて、読み進めると、すぐに実験の話が始まりますので、しばらく結論はお預けです。

〇〇saysに注目

実験が始まったら、手順と結果が書かれます。

手順は、細かい実験の進め方ですから、読み込んだ方が理解は増しますが、大切なのは結果の方

しかし英語では単純に「結果は~だった」と書かずに、教授の言葉を引用することが多いですね。

 

今回も、He now says や、they found that Buehler says などが登場します。

この直後には文章の主題に近いことが登場しがちです。

 

今回の文章は、そもそも実験の中身の話なので、具体例の一部の扱いになり、重要度は低くなりますが、指定の字数が余りそうなら、盛り込みたい部分。

但し、単に発言しただけの場合と、確信めいたことを言っている場合がありますので、少し注意しておいた方が良いですね。

文章末のFor exampleは注意

文書の最後の方に、For example が登場します。

先ほど書いたとおり、具体例は重要度が低く解答に使わないことが普通なのですが、今回は事情が違います。

 

この文章は、具体例で終了している文章だからです。

文章の最後には、耐震構造の話と、ネットワークの安全性の話が登場します。

 

文章全体では、蜘蛛の巣の構造の話をしていたように見えますが、実は筆者の主張は耐震構造やネットワークの安全性を訴える方に力点が置かれていると考える方が良いでしょう。

 

いや、むしろ、耐震構造やネットワークへ応用が出来ると言いたいがために、蜘蛛の巣の例を引っ張って来た可能性すら、ある程度高いと思います。

 

また理系の実験というのは、理論の発展だけでなく、実生活への応用も大切な要素です。基礎科学と応用科学という言葉がありますが、今はどのゆに実生活に応用するかも大切な科学の要素になっています。

 

解答の作り方

ということで、解答の作り方です。

先ほどから何度か貼り付けている、この画像の赤い部分をまとめるのが、主な方針です。

但し、最も大切なのは、大きな緑枠の直後の赤い枠の中のcomplexです。

緑枠の中の赤い枠は、字数に余りがあれば入れたいですが、時間がなければ入れなくても構わない。

最後の耐震構造とネットワークの安全性は盛り込みたい所ですね。

 

各社の解答比較

最後に贅沢に、各社の解答比較をしてみましょう。

我が東大塾では、これを恒例にしています。理系科目ならまだしも、文系科目は別解が存在するのが普通。

だから、一社に偏ったり、一人の先生に偏ったりして、解答を考察するのを避けています。

 

私の解答や指示も、絶対視してはならないし、誰がどういう事を言っているかを把握するのが文章を読むという事です。

ということで、なるべく多くの解答に触れましょう。

予備校各社の解答例はこちらです。

 

河合塾

クモの巣は丈夫で複雑な性質の素材からなり、局所的に破損しても全体は機能し続けるという強靭な構造を持つ。この原理は耐震建築や通信網の安全性向上に応用しうる。

東進

蜘蛛の巣は強靭だが、これはクモの糸の構造や性質が複雑で巣に力が加わっても損傷が部分的で済むからだ。この原理は構造物設計やネットワークシステム設計に利用出来る。

教学社(25か年)

クモの巣が丈夫なのは、素材の硬さが変化することで破損が局所に限定されるからである。この原理は耐震建築や、情報通信網の安全性向上にも応用可能であろう。

 

 

各社へのコメントまで書くとキリがないので控えますが、こうして比較してみると、見えてくるものが広がりますね。

ということで、皆さんの勉強の参考にして下さい。

 

要約の解説、好評なら続けようと思います。

いいねやシェア、コメントなどお願いします!

 

 

 

 

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2015年 東大理系数学 オススメ作戦

オススメ作戦の趣旨説明

2015年の東大理系数学の解説も一通り終わったので、このブログの特長である、オススメ作戦に触れましょう。

このシリーズでは、まずは一問ずつ普通の解説を行い、最後に一年分の問題を全て横に並べて、俯瞰しながら攻略作戦を考えていきます。

この際、どうしても簡単な戦略の概念が必要になるため、毎回簡単に趣旨説明がございます。毎回、同じ話をしてますので、ご存知の方は読み飛ばして下さい。

※しっかり書いたものは、こちらの記事にあります。

※問題は6問とも、最後に貼り付けていきます。

 

どの問題を捨てるか、どの問題を解かないか

「戦略」が入試の攻略の仕方ならば、「作戦」は1科目の攻略方法を表します。

すなわち、試験時間の中でどのように戦うかという話です。

普通、学校や塾では一つ一つの問題に対して、満点解答を作る解説がされると思いますが、入試は必ずしも満点を取る競技ではありません。

理想は全ての問題で満点でしょうけど、現実的には不可能ですし、狙う必要もない。合計で合格点に達すればよいため、どの問題を捨てるか、どの問題を解かないか、という視点もあって良いはずです。

 

数学入試において、戦い方は極めてシンプル。ポイントは二つです。

 

・初めに全ての問題に軽く目を通して、時間の使い方を検討せよ!

・解けそうだからと言って、時間がかかるのであれば、後回しにせよ!

 

シンプル過ぎて当たり前のように思えますが、思うのと実行するのは別問題。冷静に戦える受験生は、意外にも大変少ないのです。

 

では、この視点に基づいて、2015年の東大理系数学の6問を見てみましょう。

 

各問題についてのコメント

2015東大数学作戦

第1問

通過領域→解の配置(や包絡線など)という発想があれば筆が進むけど、知らなったら何も出来ず終わる問題。ただし、東大理系の受験生ならば常識として知っておきたい。

通過領域の問題は、場合分けが面倒なるし、図示の時には細かい注意が必要。時間がかかり、減点の可能性も高くなるので、完答の一歩手前までで一度手を止めて、他の問題に時間をかける事も想定に含めて良い。

 

第2問

東大ならば、別に対して難しくない確率漸化式。文科と共通問題(一部)。

遷移図を書き、計算を正しく行えば解けるだろう。

部分点を稼ぐ問題ではなく、高得点を狙いに行く問題。

 

第3問

明らかに簡単。

設定もシンプルだし、解答の方針も作り易い。

但し、積分計算は面倒になることが多いので、どこまで深入りするかは、ケースバイケース。

この問題の場合、(2)が解ければ、(3)もそっくり点数がもらえる設定になってるので、多少時間をかけて、計算の見直しを丁寧にしたとしても、時間をかけるべきだと思う。

 

第4問

漸化式をいじるだけ。

というと簡単だけど、整理して考えないと、ややてこずる。

「結局、漸化式をいじるだけなんだ」というのを忘れずに、使うべき式と使わない式を区別すること。

問題としては簡単な方。

 

第5問

難。何となくわかっても、解答が書きづらい。

答えが特定できたら、それだけ書いて部分点をもらい、他の問題に時間を割いても可。

 

第6問

明らかに誘導の問題なので、誘導の意図が読み取れるかどうかが、問題を一目見た瞬間から見抜ける。(冷静になってないと、やや難しいが)

姿勢を但し、問題冊子と距離を置いて、全体を見渡しながら何度も問題文を読むと良いかも。

気付けば解けるけど、気付くのがやや難しいかも。

 

 

ということで、最後にいつもの得点コース別の部分点の取り方案。

 

 

まず初めに、全問題を眺めて、第2問、第3問、第4問に目を付けるのが良いでしょうね。
第5問は、少し手を動かして見ないと、難易度が分からないかも。

最初の数分で、120分の動き方を大まかに決めます。

闇雲に計算を始めないように。無策は身を滅ぼします。

参考にして下さい。では

 

◆平井の東大合格塾 生徒募集ページ◆

日本一東大入試対策を徹底して行う塾です。こちらのページから、詳細をご覧ください。

◆告知、メディア出演など◆

現在発売中のもの、配信中の動画などはこちらのページに一括して載せてあります。

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2016年 東大文系数学のオススメ戦略

東大入試数学を解説するシリーズ、今日は新たな試みです。

受験戦略

これまで、文系数学の1~4問を解説してきましたが、今日は問題の解説ではなくて、作戦について書いていきます。

 

まず初めに、私は受験戦略家を名乗っているので、ちょっと戦略について触れようと思います。

これまでやってきた、1問ずつの解答や解説っていうのは、戦争に例えれば実際に戦っている時の話ですね。銃の撃ち合いとか、艦砲射撃とか、爆撃とかそういう話です。

 

しかし、今日解説するのは、どう戦うか。つまり作戦の立て方です。

 

もう少し具体的にしましょう。

 

東大の入試会場に入り問題冊子が配られて、解答はじめの合図があった瞬間から解答やめの合図までの時間で、どのように時間を配分していくか、どの順番で解いていくか、どの問題は解き、どの問題は捨てるか、など制限時間内で、最大得点を得るために何を考えれば良いか。

 

こういう視点で書いていこうと思います。

 

今の受験業界の主流・・・いやほぼ全てが、一つひとつの問題で満点が取れるようになる訓練です。

これはこれで非常に大事です。だから僕も過去4回、解説をしたわけです。

しかし、入試に合格するという視点になったら、全ての問題で満点を取りに行こうとする視点は不要です。(合格点が満点近くない限り)

 

理想は全ての問題で満点でしょうけど、現実的には不可能でしょう。特に東大数学においては、全ての問題で満点を取ろうとすると、失敗します。

是非、僕のブログの読者の受験生の皆さんは、どう戦うかまで考えられるようになって、合格を勝ち取ってほしいと思います。

 

では始めて行こうと思いますが、どんな問題か分からないと、今日の記事はチンプンカンプンだと思いますので、問題を一番最後に貼り付けておきますね。

必要に応じて、随時見ながら読んで下さい!

入試問題への戦い方

では、戦い方についてですが、入試問題への戦い方は非常にシンプルで、簡単です。

実は、既に書いているので、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

(勉強を一切しなくても、点数が上げられる方法が書いてあります)

 

本当はしっかり読んでほしいのですが、必要最低限なポイントだけ改めて書くと

 

・初めに全ての問題に軽く目を通して、時間の使い方を検討せよ!

・解けそうだからと言って、時間がかかるのであれば、後回しにせよ!

 

の2点です。この2点だけ意識してるだけで、戦い方が変わり、点数が大幅に上がる可能性が出てきます。

 

そのヒントとして、問題を四つに分類することを勧めています。

この表で言う、②の領域の問題を最優先して解いて、①の問題に飛びつかなければ良いのです。

 

この視点に基づいて、4問を見直してみると、

 

第一問

正しい方針が見つかれば高得点が取れるかもしれないが、初手で間違えるとほぼ0点になる可能性がある。領域図示は高得点が取りにくく、数学が苦手な受験生にとっては、③か④の問題だろうから、まずは手を付けず後回し。

 

第二問

(1)教科書の章末問題レベル。絶対に点数を落としてはいけない。明らかに②。

(2)ゲームのルールを見極め、法則を発見できなければ解答出来ない。見極められれば簡単だから②で、見極められなければ①に分類される。

(3)問題文をよく読むと、(2)からの誘導と気付ける。しかもΣの計算をするだけ。つまり、(2)が解けた人は②で、解けない人は③か④。

 

第三問

(1)曲線同士が接する条件を知ってれば②、知らなくても自力で導き出せる可能性があるので①

(2)平行移動して面積を求めるので、答えまでの流れはすぐに読める超典型問題。計算が簡単ならば、教科書の例題か章末問題レベル。但しパラメータ入りの平行移動を伴い、計算は確実に煩雑になるため①。

(3)最大値の問題は、どうせ微分してグラフを書くだけ。もしくは微分すらしない簡単な問題。(2)が解ければ②だが、計算ミスをしていそうな場合は、解答の方針だけ書いて計算をしないのもアリ。

 

第四問

(1)絶対②。中学受験レベル。解けなきゃ東大は諦めた方が良い。

(2)これも②。やってみればわかるが、(1)より簡単。本当に東大の問題か疑うレベル。

(3)なんとなくわかりそうになるが、解答を書こうとすると書けなくなる問題。ひとまず①に分類してよいけど、分かってしまえば②。

 

というような分析をしました。

問題冊子を配られて、解答はじめの合図があった直後に、こういう分析をして下さい。もちろん、こんなに正確に分析は出来ないでしょうし、外すこともありますが、チャレンジは絶対にした方が良いです。

 

問題冊子を開いて、第一問から真面目に解き始める人は、これまでの流れを意識するだけで、得点が大幅に上がる可能性があります。

 

この分析を踏まえて、こんな表を作ってみました。

 

 

上の表は、問題別に難易度を分類したものです。赤(というか橙)黄色の順に難易度が下がります。ちなみに、小問ごとの配点は適当です。公式発表はされてないと思います。

 

下の表は、目標得点ごとに取る点数の例です。順当に得点したらこんなものかなという感じ。もちろん、ずれても目標点が取れてればOKです。

 

知らない人に言うと驚かれるのが、東大数学は一問も解けなくても合格出来るという事実です。基本的に、部分点をかき集める勝負です。

むしろ、大問一つ丸ごと20点取れる方が、珍しいと思います。東大に合格したければ、部分点をかき集める訓練を行うべきですよ。

 

 

最後に、なぜ問題の解説だけじゃなくて、戦略を書きたかったかを説明して終わりましょう。

それは、過去問演習に役立ててほしいからです。

 

これからの時期、過去問演習を行う受験生が多いと思いますが、その際、数学の問題が解けなくて落ち込むことがたくさんあると思います。

しかし、上の表があれば、最後まで解ききれなくても、自分が合格点に届きそうかどうかが分かるでしょう。

 

解けるかどうかよりも、合格点に達するかどうかが大切です。そのためには、入試問題を一年分全て解いて、点数比較しなければいけません。

 

過去問演習って、先生に言われて解いてみて終わりっていう受験生が非常に多いですが、戦略を立てる上で、これほど大切なものはありません。

せっかく過去問を解くのであれば、その意義を充実させましょう。そのために、よろしければ、この記事の分析を参考にしてみて下さい。

 

という事で、2016年の文系数学の解説を、これで全て終了します。

 

 

<以下、2016年の東大数学の問題>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2016年 東大理系数学のオススメ作戦

日本最高峰の数学問題を出す大学と言えば、東大です。

今日は、東大数学を解いて、合格を勝ち取るための作戦をご紹介しましょう。

 

東大入試数学を解説するシリーズでは、まず一問ずつ普通の解説を行い、最後に一年分を俯瞰して攻略する作戦をご紹介しています。

 

この時、どうしても戦略の概念が必要になるので、毎回簡単に解説加えていくのですが、しっかり書いたものは、こちらの記事にありますので、よろしければお読み下さい。

東大数学を解いて合格を勝ち取る

今回話すのは、東大入試の数学の試験時間150分の中で、どのように戦うかという話です。

 

普段、学校や塾では、一つ一つの問題に対して、満点の解答を作る訓練をしていると思いますが、これは戦略の概念で言うと、「技術」と呼ばれるレベルになります。

 

これに対して、身に着けた技術を使って、150分の試験時間の攻略の仕方を考えるのが「作戦」レベルであり、英語や国語、理科なども含めて、その年の入試全体を攻略する方法を考えるのが「戦略」の概念に当てはまります。

 

日本人は戦略学を勉強していないので、戦術や作戦、戦略や大戦略という言葉の使い分けを知らない人がほとんどですが、本当は明確に区別があります。
今回は数学単体の話なので、戦略ではなく、作戦レベルの話です。

 

そして、普段訓練している技術レベルの話では、満点解答を作る事が目的なのですが、作戦レベルの話になると、満点を取りに行こうという姿勢は、必ずしも必要ありません。(合格点が満点近くない限り)

 

理想は全ての問題で満点でしょうけど、現実的には不可能。どのように合格最低点を勝ち取るかという視点で、話を進めなければいけません。

 

では始めて行こうと思いますが、どんな問題か分からないと、今日の記事はチンプンカンプンだと思いますので、問題を一番最後に貼り付けておきますね。

必要に応じて、下の方にスクロールして見ながら読んで下さい!

 

では、その戦い方についてですが、入試問題を攻略する作戦は非常にシンプルで、簡単です。

 

ポイントは二つ。

・初めに全ての問題に軽く目を通して、時間の使い方を検討せよ!

・解けそうだからと言って、時間がかかるのであれば、後回しにせよ!

 

 

この2点だけ意識すれば、戦い方が変わり、点数が大幅に上がる可能性が出てきます。

 

そのヒントとして、問題を四つに分類することを勧めています。

この表で言う、②の領域の問題を最優先して解いて、①の問題に飛びつかなければ良いのです。

 

この視点に基づいて、6問を初見した時の簡単な感想はこんなものでは?

 

第一問。

不等式の証明で、見た事のあるeの定義式があるから、差分を取って微分するという方針は想像しやすい。最後まで証明できるかどうかは、すぐに判断出来なくても、良い処まで進めてもおかしくないので、優先順位は高い。

 

第二問。

確率の問題で、かつnやmっていう、一般項に絡みそうな文字が登場している。n回目とn+1回目の関係性(や、n+2回目まで含めた関係性)を発見できれば、解答出来そうではある。これも優先順位は高め。

 

第三問。

点を定義して、直線を定義して・・・と順を追いながら進めば、面積が出せそうだし、面積の最小値だって、恐らく微分だろう。これも優先順位は高いし、最優先と判断する人も多そう。

 

第四問。

複素数平面は苦手な生徒が多いが、問題は至ってシンプル。鋭角三角形の条件が、すぐに思いつければ優先順位は高いが、すぐに思い付かなければ、一度放っておいても良さそう。

 

第五問。

この年で、最も強面(こわおもて)な問題。初見で方針が分かる生徒は、ほとんどいないと思われる。何度か具体的な数字を代入して、問題の構造が読み取れれば解答しても良いが、優先順位は低いだろう。

それと、(3)は(1)と(2)を解いてなくても、解答出来る問題だと見抜けるかどうかも大きい。

 

第六問。

とりあえず、空間座標を設定して、図を書いてみる。

回転対称性に気付き、x-z平面などで切断する事を思いつければ、部分点はもらえそうなだと判断できるので、最低でもここまではやる。やってみなければ分からないが、実はこの後の計算は、文字式の置き方を間違えると大変になる。計算が大変になるまで手を付けても良いが、面倒になりそうな所で冷静にストップ出来たら良し。

 

 

と、こんな所でしょうか。

こんな感じの分析を、問題冊子が配られた直後に行ってください。間違っても、ページをめくって第一問から解き始めることにしましょう。

ねこじゃらしに引っかかる猫と同じです。

 

 

これを踏まえて、前回と同じように、目標点ごとの目安の得点を作ってみました。

 

 

赤(というか橙)、黄色、青の順に難易度が下がります。ちなみに、小問ごとの配点は適当です。公式発表はされてないと思います。

 

下の表は、目標得点ごとに取る点数の例です。順当に得点したらこんなものかなという感じ。もちろん、ずれても目標点が取れてればOKです。

 

東大数学は、満点を取る勝負というより、部分点をかき集める勝負です。大問一つ丸ごと20点取れるのは珍しいので、部分点をかき集める訓練をしましょう。

 

今まさに過去問演習を行ってる受験生が多いと思いますが、その際、数学の問題が解けなくて落ち込むことがたくさんあると思います。

しかし、上の表があれば、最後まで解ききれなくても、自分が合格点に届きそうかどうかが分かるでしょう。

 

解けるかどうかよりも、合格点に達するかどうかが大切です。そのためには、入試問題を一年分全て解いて、点数比較しなければいけません。

せっかく過去問を解くのであれば、その意義を充実させましょう。そのために、よろしければ、この記事の分析を参考にしてみて下さい。

 

 

 

 

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昨日の東大入試数学を全て解いたので、1問ずつ軽く講評してみました。

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昨日は国公立大学の前期日程試験でしたね。

東大では、今日も2日目の試験が行われる予定です。

 

東大では初日に、国語と数学の入試が行われます。2日目の今日は、理科社会と英語です。

数学の動画を配信したり、イベントをやっていることもあり、もちろん昨日のうちに、全ての東大の数学入試を解きました。

 

文系4問、理系6問で計10問。

今年は文理共通問題2問あったので、事実上は8種類の問題が出題されたことになります。

(厳密には、共通問題は1問で、もう1問は条件が違いますけどね)

 

文系100分、理系150分の試験時間ですが、昨夜、他の仕事をしたり、メールを返したりしながら、多分120~130分くらいで解き終わりましたね。さすがに8問入試を解くと疲れます(笑)

 

という事で、今日は3分でわかる最新ニュースは中止して、東大入試数学について、1問ずつ軽く触れていこうと思います。

そして、出来れば、今日の夕方のブログで詳しく取りあげたい!!(時間が間に合えば)

 

まずは文系第1問

条件を作るところまでは、至ってシンプル。計算ミスがなければ、簡単に最後まで行けちゃう人も結構多くいそう。

面積計算を丁寧にして、AとBが接する条件を間違えなければ、ほとんどの方が部分点まではもらえてるでしょう。

僕は、その後のsとtの消去する順番を間違えて、しばらく悩むトラブルがありましたがwww

難易度は高くありません。

 

 

 

そして文系第2問

これは、難易度をどう評価すれば良いのでしょう。

初手で間違えなければそれほど難しくないんでしょうが、初手で間違えると、ドツボにはまります。

線分の通過領域の面積って、ちょっと珍しいタイプの問題かもしれませんね。

 

 

 

文系第3問

(1)が、死ぬほど簡単です簡単すぎて、答えを疑うレベル。

でも(2)の誘導として、どうしても必要だったんでしょうね。ちなみに誘導に乗らなくても、面倒な場合分けをすれば答えは出ます。

東大の入試としては、簡単な部類でしょう。

 

 

 

そして、文系第4問(最後)

 

 

出ましたね、整数問題。東大ではお馴染みです。

今回は、これまた整数と相性の良い、数列絡みの問題です。(というか、数列メインかも)

(1)は、これまたメチャクチャ簡単なレベル計算をミスしなければ当たります。

(2)は変形で結構悩む人、多いのではないでしょうか?僕もシンプルな式に直すまで、結構ゴチャゴチャ計算してしまいました。まあ、こういうのは出てしまえば、非常にシンプルなんですけどね。

(3)は、典型問題。数列×証明のコラボときたら、帰納法でしょう。悩んではいけません。

(4)が難しいって、ネットの噂で見ましたが、僕としてはむしろ瞬殺でした。だって、最大公約数と言ったら、アレを連想しなきゃ。そうです。ユークリッドの互除法。

でも、互除法を帰納的に使うのは、少し珍しいかもですね。

 

 

 

では、続きまして、理系第1問

 

1)は、チェビシェフの多項式を連想させる問題。東大理系の受験生なら、落としてはならない難易度でしょう。

(2)は、最小値って言われてるので微分。理系は良く考えずに微分(笑)というと語弊がありますが、微分してから悩んだ方が良い問題がたくさんありますね。

で、微分して、増減表書いて・・・って進んでいくと、解答がドンドン進みます。強面ですが、意外とつまづくポイントは少ないかもしれませんね。

 

 

 

理系第2問は、ほぼ文系第3問と共通なので、画像だけ貼っておきます。

(2)がちょっとだけ違いますね。

 

 

 

理系第3問に進みます。

みんなが苦手な複素数

垂直二等分線の条件を、シンプルに立てられるかで、(1)が決まりますね。

垂直条件ではなくて、2点からの距離が等しい条件を使うと簡単でした。覚えておきましょう。

(2)は、(1)の誘導に乗っかって、α=-1と置くところまでは行けるでしょうか?zが2点の間しか動かない条件を、上手に反映させられるかが勝負ところです。

まあ、でもそれほど難しくはないかな?

 

 

理系第4問は、文系第4問と共通なので、これまた割愛。

 

次は理系第5問です。

放物線が2本、逆関数的に登場していますね。そして共通接線の条件。

代入して判別式で解けるので、そんなに難しく考えずに進めます。

余談ですが、(1)はaとkとbの条件を求めるので、思わずアレを思い出してしまった人もいるのでは・・・?こじはるさん、お疲れ様でした。

(2)も、言われた通りa=2を代入すると筆が進みます。そしてそのkを代入すると、aが3個出てきて・・・と、連立方程式をいじってると終わっちゃう問題でした。

 

 

最後、理系第6問

個人的に、1番難しいかなと思った問題。

(1)は、それほど難しくなく、図を描いたり、座標を設定してたら、解けてもおかしくないでしょう。

しかし誘導に乗っかって、(2)を解こうとすると、誘導への乗っかり方が思いつかないかもしれませんね。

他の問題を解き終わって、残り時間をたっぷりあてて、じっくり取り組む問題かもしれません。

まあ、東大入試ならこれくらい出てもビックリしないですが。

 

 

 

という事で、ざーっと簡単に書いてきました。

短文でまとめているので、いとも簡単に解いたかのように見えるかもしれませんが、いざ試験会場で解くと難しく感じるのは知ってます。

僕も1年前に同じ経験をしたので。

 

なにせ去年、数学の入試を解いている時に、パニックになってまして、

3のn乗が3の倍数になる証明が出来なくなってしまいました。

3のn乗なんて、自明で3の倍数なんですが、緊張感って恐ろしいですね。

 

他にも単純な引き算だか割り算だかを間違えましたし。試験には魔物が住むなんて言われますが、そういう事もあります。

 

さて、簡単にしかコメントしてこなかったので、今日の夕方のブログから1問ずつもう少し丁寧に解説したいと思っています。

時間があれば、今日の夕方から始動しますので、お楽しみに!

 

 

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2017年 東大文系数学のオススメ作戦

今日も訪れて下さり、ありがとうございます。

 

東大入試が終わってから、毎日解説を更新してましたが、今日と明日は僕の特徴的な記事を書こうと思っています。

普通であれば、入試問題を一問ずつ解説するだけで終わる事が多いと思いますが、入試は解く事よりも、合格点を取る事が目的です。

 

ということで、一問ずつ満点を取る解説だけではなく、合格点を取るための考え方も書いているのです。

具体的には、試験時間の使い方です。

 

問題冊子を配られ、開いてから試験が終わるまでに、どういう事を考えるか、どの順番で問題を解くか、どの問題にどれだけ時間をかけて、どの問題を解かないか。

全ての問題に全力投球するのが、必ずしも良い作戦とは限らないのです。

 

野球でも、飛んできたボールに全てフルスイングするバッターはいないですし、サッカーでもプレイヤー全員がボールに飛びついていてはゴールががら空きになってしまいます。

全力を投入するのは大事なのですが、全力を投入するべきタイミングと場所があるということです。

 

これも、書くとキリがないのですが、せめて過去問分析は、その年に出題された問題を全て見比べながら行って下さい。

一問ずつ見るのではなくて、横に並べて見比べるのです。

すると、合格点を取るために、どの問題で何点ずつ取るのか、少しずつ見えてくると思います。

 

あとで詳しく書きますが、今年の東大文系数学で取りたい点数が、30点なら、40点なら、50点なら、60点ならと、それぞれで何点ずつ取るか一例として挙げています。

 

 

 

では、今年の問題の点数の取り易さや、かかる時間などについて、一言ずつコメントをしていきましょう。

2017東大数学

 

まず、第1問

 

二次関数もグラフで簡単に書けるし、求める面積も全く難しくない。言われた通り、立式して計算ミスさえしなければ、部分点が大量に取れる問題ですね。

Q/Pを計算して、sとtのどちらを消去するかで、初めて悩みどころが出てくると思うのですが、ここで逆を選んだとしても、半分くらいの部分点は望めるでしょう。

 

だからこそ、この問題では計算ミスをしないように細心の注意を払うべきでしょうね。さっさと終わらせて他の問題に時間を使いたい所かもしれませんが、計算ミスをしたら命取りです。多少時間をかけて、何度か計算し直しても良いと思います。

 

 

 

次に第2問。

 

簡単だったと噂もある問題ですが、僕はそこまで簡単だと思ってません。

というのも、初手で間違えるとほとんど点数が取れない可能性があるからです。

結局はベクトルを選ぶのが模範解答なんですが、そうしないと点数がなくなります。という事で

差が付く問題だと思いますね。

ベクトルの選び方については、こちらに書きましたので、参考にして下さい。

 

ちなみに、こういう初手で迷ってしまう問題は、あまり考えずに後回しにすると良いでしょう。

他に、解いていて手が進む問題があれば、優先すべきです。短時間で、得点を取れるかどうかが大事です。

 

 

 

次に第3問。

 

まず(1)は簡単すぎて、本当に東大入試なのか疑うレベルです。

教科書や、学校の定期テストでも、もっと難しいだろうと思いますね。

この問題を間違えたら、今年の東大入学は諦めなければならないでしょう。

 

(2)はそれなりに難しいと思います。とても難しいレベルだとは思いませんが、得点し辛いかもしれません。

というのも、(1)からの誘導の乗り方が少し分かり辛いかなぁと思います。少なくとも、一瞬で分かる受験生は多くないと思います。分かってしまえば、最後まで解けてもおかしくないでしょうけどね。

 

 

 

 

そして、第4問。

 

東大には珍しく、小問が(4)まであります。

小問が多いということは、問題の最後まで解き終わるのに時間がかかるということですし、1問当たりの配点が低いということです。

とは言っても、(1)は簡単すぎて、小問に含まれないかもしれませんけどね(笑)

という事で、(1)は絶対に取らないと不合格レベルでしょう。こういう簡単な問題にこそ、気を付けなければなりませんね。

 

(2)は、下手すると計算に時間がかかりますよ。

すぐに漸化式が作れる方針が見つかれば別ですが、多くの受験生がゴチャゴチャ計算して結局投げ出してしまったのではないでしょうか。

そして、(2)が解けないと(3)や(4)が解けませんから、得点率は低いでしょうね。

 

そういう意味では、最も難しい問題だったと言えるかもしれません。

こちらの記事に手書きの解答を書きまして、そこで触れたんですが、結局ややこしいとは言っても、ただの連立方程式です。

これが解ければ(3)や(4)が解けるかもしれないというならば、面倒でも計算ミスに注意して、丁寧に計算する時間を作っても良いと思います。

 

実際、(3)は典型的な帰納法の問題で、ある意味サービス問題とも言えますから、(2)が解ければ同時に6点ほどゲットできるわけです。(2)は少し無理してでも時間をかけて良いのではと思います。

 

 

というようなことを踏まえて、いつも通りの分析表を載せますね。

 

 

上の表は、小問ごとの配点予想です。赤(というか橙)、黄色、青の順に難易度が下がります。

本当の配点を知る事は出来ないので、あまり深く考えずに適当に決めてます。

 

下の表は、目標得点ごとに取る点数の例です。順当に得点したらこんなものかなという感じ。もちろん、ずれても目標点が取れてればOKです。

今年は、入試問題が簡単だという噂でしたので、60点コースも作ってます。

 

一生懸命に一問ずつ解くのも大切なんですが、合格するためには頭の使い方も色々あります。何か参考になれば、幸いです。

 

では、明日は理系数学です。

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2017年 東大理系数学 オススメ作戦

では、昨日に続きまして、今日は理系のオススメ作戦です。
趣旨説明については、昨日の記事に書きましたので、こちらのページの上の方を読んでから下にどうぞ。
では、1問ずつコメントをしていきます。

2017東大理系数学

まず第1問。

(1)は、とにかく計算をミスしなければ解ける問題。こういう問題には時間を多少かけてでも取り組むべきです。部分点をもらいましょう。
(2)も、最小値がゼロということで、コテコテの問題です。というか、二次関数ですからね。高1から慣れているテーマなので、是非とも取りたい問題です。いわゆる、パラメータ付きの場合分けの問題ですし。
時間をあまりたくさんかける問題ではないですが、多少かけてでも取りに行く問題です。
優先順位は高め。

次に第2問。

これも、理系の確率の問題にしては取り組みやすい問題でしょうね。確率が苦手だからと言って後回しにする人もいますが、勿体ない!
設定も簡単だし、反復試行だし、丁寧に場合分けや設定の読み込みをすれば、そこまで悩む問題ではないはず。
最悪、色々と書き出してみても良いと思います。が、ただ、他にも短時間で得点出来る問題があるので、バランスは見ながらでしょうか。
数学が得意で、差を付けたいなら、大量の部分点を取りたい問題。

第3問。

これも複素数だからと言って、毛嫌いして後回しにする人がいそうですが、勿体ない!
大量の部分点を取りに行く問題です。
(1)は、教科書レベルでもおかしくないし、(2)も途中までは簡単です。1の3乗根なんて、教科書で絶対に触れてる、オメガの話ですから、それだけ計算しても、いくつか部分点がもらえます。
最後に、円の一部を取り除くところで手が止まるのは良いとして、そこまでの部分点は取りたいですね。

第4問

これは、昨日も書きましたので、同じ文章を貼り付けておきますね。

東大には珍しく、小問が(4)まであります。

小問が多いということは、問題の最後まで解き終わるのに時間がかかるということですし、1問当たりの配点が低いということです。

とは言っても、(1)は簡単すぎて、小問に含まれないかもしれませんけどね(笑)

という事で、(1)は絶対に取らないと不合格レベルでしょう。こういう簡単な問題にこそ、気を付けなければなりませんね。

 

2)は、下手すると計算に時間がかかりますよ。

すぐに漸化式が作れる方針が見つかれば別ですが、多くの受験生がゴチャゴチャ計算して結局投げ出してしまったのではないでしょうか。

そして、(2)が解けないと(3)や(4)が解けませんから、得点率は低いでしょうね。

 

そういう意味では、最も難しい問題だったと言えるかもしれません。

こちらの記事に手書きの解答を書きまして、そこで触れたんですが、結局ややこしいとは言っても、ただの連立方程式です。

これが解ければ(3)や(4)が解けるかもしれないというならば、面倒でも計算ミスに注意して、丁寧に計算する時間を作っても良いと思います。

 

実際、(3)は典型的な帰納法の問題で、ある意味サービス問題とも言えますから、(2)が解ければ同時に6点ほどゲットできるわけです。(2)は少し無理してでも時間をかけて良いのではと思います。

では、第5問

これはサービス問題。
問題の構造を、はっきりつかめなくても、計算を進めていたら解けちゃったというタイプの問題。別に方針で悩むこともないでしょうし、これは時間をかけて良い問題でしょう。
接線なので判別式、というのも別に自然だし、実際にそれのごり押しで解けます。
連立方程式も、少し計算がややこしいかもしれませんが、理系ならこれくらいは超えなきゃいけません。
満点を目指して取り組む問題ですよ。

そして最後に第6問

今回、最も難しい問題でした。
恐らく、受験生の皆さんもやってみて、他の問題よりも難しいと気付いたのではないでしょうか?
(1)はそれほどでもないので、取りましょう。頭の中でも、円になるイメージが出来ると思いますしね。
(2)は難しいです。
そして、今年の入試であれば、他の5問の中に、時間をかければ解ける問題があったはずです。だから、僕だったらすぐに飛ばして、他の問題に時間をつぎ込むでしょうね。
猫じゃらし、つまり罠のような問題とまでは言いませんが、あまり時間をかけて、ウンウン悩んでいても仕方ないと思います。
ちなみに、この問題が第1問として出題されていたら、受験生の合否がかなり狂ったでしょうね。
なぜなら、受験生の多くが、6問を全部見てから順番を考えて解くのではなく、とにかく目に入った問題から解き始めるからです。
始めにこの問題に手を付けて、解けなくて悩んで、気が付いたら長い時間をかけてしまった。
そして、解くべき問題に時間を使えずに、思うように点数が取れなかった。
と、いうようなシナリオになりそう。
第6問だから、あまり影響はなかったかもしれません。
では、最後に、得点コースの表を。

上の表は、小問ごとの配点予想です。赤(というか橙)、黄色、青の順に難易度が下がります。

本当の配点を知る事は出来ないので、あまり深く考えずに適当に決めてます。

 

下の表は、目標得点ごとに取る点数の例です。順当に得点したらこんなものかなという感じ。もちろん、ずれても目標点が取れてればOKです。

こんな風に、問題の難易度とかかる時間を考えて、配分を決めていきましょう。過去問を解くときにも、こんなことを考えながら解いてみて下さいね。
それでは、これで長く続いた今年の東大入試関連の記事は終わりです。
明日から通常モードに戻ります。長い間、付き合って下さり、ありがとうございました!

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昨日は国公立大学の前期試験でしたね。
私も早速、東大入試を解いてみました。
昨年も当日に解いて、即アップしたのですが、好評だったので今年も。
以下、1問ずつコメントです。

文系第1問:2次関数、点と直線の距離、最小値、領域図示

東大文系数学にしては、標準的な難易度でしょうか。
(1)はlとmの直線の方程式を出すのは非常に簡単。ここは部分点もらいでしょう。
点Aを何かの文字でおき、lとmまでの距離を「点と直線の距離」の公式で出す。
これらの√を取って絶対値の計算と流れますが、割とパッと見の印象通り。
しっかり勉強していれば、手を動かしていくだけで点数が取れる問題だと思います。
(2)は少し悩むでしょうか。
拙ブログでは領域図示の問題の解説に力を入れてましたが、これまでと少し変わった領域図示の問題でした。
領域Dが直線の不等式にスッポリ含まれてしまう条件なのですが、その直線に文字が二つついていて自由度が高く動きます。
また、qの符号で場合わけが必要だったりと、少しやり辛さがあります。
(1)は解けても、(2)は手が出せない受験生が多かったのではないでしょうか?
あ、そうそう、さっき確認したら、東進さんの解答速報に誤植がありましたね。
q=0の条件とq≠0の条件が逆になっていたような気がします。
既に直ったかどうかは未確認ですが、ご注意を。

文系第2問:整数、コンビネーション、誘導

今回、4問の中で最も簡単だったと思われる問題。
誘導が丁寧で、意図も分かりやすい。計算ミスがなければ満点が狙える問題でしょう。
(1)は計算するだけ。これは点数を取らなければならない問題。
(2)も、コンビネーションや階乗の計算を丁寧にするだけ。時間をかけても解く価値があるでしょう。最後に2次不等式が出ますが、あまり大したことはないでしょう。
(3)は一見みたことがない問題。しかし(1)と(2)が誘導だと気付けば、答えまであと少し。
(1)では、a7が1より小さいという結論が得られ、(2)ではa4からは小さくなり続けるという結論が得られます。
ということは、1より大きくなるのは、a1からa6だけ。
あとはその6個を全て計算してしまえば、OKです。

理系第2問:整数、コンビネーション

文系第2問と共通問題とは言えないまでも、類題だったのがこちらの理系第2問です。
違は、anの定義が複雑になっているのと、小問の誘導がやや「不親切」なことです。
文系では、1より大きいかどうかを調べさせてますが、理系ではそれがない。
また、「既約分数」の証明がポイントですね。これも頭をひねるポイント。
そういう意味で、文系より難しい問題です。
(言い換えれば、問題文の書き方次第で、問題の難易度が調節できるということですね。)
ということで、理系の受験生にとっては、an/an‐1が1より大きいかどうか調べる発想になれば、最後まで完答出来るわけですが、これを連想するにはどうしたら良いでしょう。
(これは、今日か明日から書き始める、1問ずつの解説ブログで書きますね。)

文系第3問&理系第4問:3次関数、領域図示、解の配置

文系第2問と、理系第2問が似てるけど似てない問題だったのに対し、文系第3問と理系第4問は非常に似てる問題。
文系は(1)がありますが、理系は小問構成になっておらず、いきなり結論を求めさせます。
といっても、解いてみると分かりますが、文系の(1)が直接的な誘導になっておらず、逆に混乱しそうなフリになってしまってますね。
さて、問題の難易度としては、標準的でしょうか。文系にしては(1)は取れても、(2)は難しく感じる人の方が多いような気がします。
理系なら、取りたい問題でしょうね。
しかし、いわゆる解の配置の問題とは少し毛色が違う問題。
そうそう、今回の東大入試、文系も理系も領域図示の問題が3問ずつ出てるんですよね。
多過ぎ!!
しかし、これまで頻出だった2次関数の解の配置を利用した領域図示ではなく、変化球を投げてきているような気がします。
今後はこういう領域図示の問題がトレンドになるのでしょうか。非常に注目すべきでしょう。

文系第4問:ベクトル、領域図示、面積、1文字固定

文系最後の問題も、領域図示の問題(とその面積を求める問題)でした。
さっきも書きましたが、解の配置を利用した領域図示の問題ではなく、「変化球」の問題のような気がします。
しかし、実は去年も同じような問題がでていたんですよね。
それがこの問題。
どうですか?そっくりでしょう。
受験生にたいして
「ちゃんと過去問を解いてるか?」
というメッセージともとれるくらい似ています。
ベクトルを利用する、領域を図示する、面積を求めるというところまで同じです。
去年の問題の方が、ややベクトルを使う発想が得にくく難しい印象もありますが、今年の問題は複数の文字が登場して固定するところが難しいでしょうか。
ということで、昨年と同じ難易度くらいなのかなぁと思います。

理系第3問:ベクトル、領域の面積、極限

そして、文系第4問に似ているのが、理系第3問。
登場する関数や、文字などは同じなのですが、結論が違う。
ベクトルの係数にkが登場して、文字の数が増えていることと、面積計算させたあとに(しかも文字式で)極限を取らせるという問題。
まあ、文系と比べて、かなり難易度がアップしてますね。
面積をkの式で出すので、kを定数と見なし、動点pや動点qに使った文字を動かして様子を探るのが王道。
しかし、文字がおおくてややこしい計算が続きます。
S(k)自体が求められれば、極限をとるのは難しくないのでしょうが、そこまで辿り着くかどうかが問題。
頭が混乱する問題です。

理系第5問:複素数平面

やはり出題されましたね、複素数平面。
一度指導要綱から削除され、最近復活した単元ですが、その昔も頻出単元でした。
また、複素数平面はどうしても難易度が上がりがちです。
座標平面に対して、図形の概念を持ち出すと、条件が複雑になり易く、処理が面倒だからです。
今回も、複素数として線対称や接線の方程式を求めると、やや面倒で、xy平面に変換して考えるとやりやすい問題でした。
xy平面なら、単位円や、その接線の公式は簡単ですからね。
(2)でも同様。
複雑すぎるわけではないですが、正確に計算したり、軌跡を求めて、範囲の限定する条件を正確に求めるのは大変。
やや難しいと感じた方が多いかもしれません。

理系第6問:空間図形、体積

これも、東大では定番の空間図形。
今年は、領域図示の問題が多すぎるのが変なところですが、それ以外は東大らしい問題のラインナップが続いたような気がします。
問題の設定自体は、やや複雑。
3種類の通過領域があり、その共通部分の体積を求めたり、残り一つが含まれる条件を求めたりと、手間がかかる問題です。
小問も4つ構成ですし、時間がかかるのは必至でしょう。
積分は計算が面倒になりがちでしょうし、第6問ですし、受験生はなかなか手が付かなかったのではないかと思います。

2018年東大入試(数学)、難化か易化か?

ということで、明日からは1問ずつ解説をしていきます。
世間では、難化か易化かが話題になっていますね。
文系は易しくなったが、理系は難化したという意見が多いように思いますが、その意見も分かります。
しかし、今回は非常に特徴のある問題構成でした。
何度も書いていますが、
・領域図示ばかりが出題されたこと。
・その領域図示の問題が、少し変化球だったこと。
・小問が設定されている問題が少ないこと。(理系)
などなど。
領域図示の問題が出ると、どうしても高得点が取り辛くなってしまいます。
問題自体が簡単だったとしても、図示をする時点で減点対象のポイントがたくさん生じてしまうからです。(軸の書き忘れ、点の書き忘れ、境界を含むかどうかの書き忘れなど)
ということを踏まえて、意外に高得点が来ない可能性もあるのではないかと睨んでいます。
もちろん、ふたを開けてみないと分からないんですけどね。
ということで、明日からの1問ずつの解説をお楽しみに。

 

 

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第2回:「同じ」点を探せば、帰納法や演繹法が理解出来る

第3回:結果を出す人は、なぜ計画好きなのか?

第4回:論理思考を身につければ、東大合格も夢じゃない

 

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戦略と作戦と戦術と大戦略

気付いてみれば、最近めっきり戦略っぽいことを書いていませんでした。
細かく言えば、これまで書いてきた、東大入試解説でも少し戦略っぽいことを書いていたんですけど、でもちょっとだけ。
「戦略」という言葉が流行ってまして、濫用されています。
狙って目標を達成するような思考法のことを「戦略」と表現しているような気がしますが、決してそれだけではありません。
例えば、世間で言われている、目標を立て、計画を立案し、実行して結果を出すようなタイプのものは、戦略学では「順次戦略」と言われるものであって、それ以外の戦略もある。(累積戦略)
年末に発売されました『論理アタマのつくり方』(ダイヤモンド社)のメインテーマである「論理」なんかは定義のない用語ですから、誰でも好きなように語って良いのですけど、「戦略」はそうではありません。
「戦略」「戦術」「作戦」はそれぞれ違う概念ですし、「大戦略」なんて言葉もあります。それぞれ違いを説明出来ますでしょうか?
一見受験から遠いようで、実は受験に直結するのが戦略の考え方です。
東大入試では、一語一語の持つ意味合いに非常にこだわって考える必要があります。何となく文章を読んでいる人は、まず「読解力」を鍛えることをオススメします。
戦略も、読解力も、成績の上げ方も分からない!!
と言う方は、幣塾の門をたたくことをオススメします。

2018年東大文系数学の攻略作戦

と、前置きは長くなりましたが、2018年の東大文系数学の作戦に行きましょう。
拙ブログでは、各科目の攻略する道筋のことを「作戦」と呼んでいます。(戦術だと小さすぎて、戦略だと大げさでしょう。)
100分の試験時間で、どのような時間を使い、どのような頭を使い、どこまで攻めていくのか。
そういう事を考えなければ、攻略が遠くなります。
極端なことを言えば、試験開始5分は1文字も書かず、解答用紙は白紙のままにするくらいで丁度よいです。
では、4問を改めて、眺めて下さい。
1分も勉強しなくても、成績が上がる方法がある
入試の攻略作戦に関して、最も大切な考え方は「どの問題に手を出し、どの問題に手を出さないか」です。
普段、授業では一つ一つの問題に対して、満点解答を作る訓練ばかり受けると思いますが、入試の受験中には逆の考え方、すなわち「どの問題を解かないか」が必要になります。
この時、最も警戒すべき問題は「時間をかければ解けそうな問題」。
取り組み始めて「あっ解けそうだ」となったら、そのまま解き進める人がほとんどでしょうが、ワナです。
解けば解くほど時間が経つ。
このとき、あなたの頭の中には「もっと優先すべき問題がある」とは思わなくなっています。
時間をかけずに解ける問題を全て置き終えてから、時間がかかる問題に取り組む、という意識だけでもかなり得点が違います。
1分も勉強しなくても、成績が上がる方法があるのです。
第1問を初見で考えること
そんなことを考えながら、4問を見てみましょう。

まず第1問

(1)を解くにあたっての思考法を例示しましょう。
「直線lと直線mの方程式は簡単に求められそうだ。低いかもしれないけど、部分点がもらえそう。
さらに、点Aと直線lやmまでの距離だから、点と直線の距離の公式を使えば、LとMも求められそう。
√L+√Mを見て、√の意味が分からないけど、立式まではいけそうだ。
最小値を求めるのも、グラフが描ければ出来そうだから、総合的に見て優先的に解く問題だろうな。」
ここまで冷静に読めれば大したものです。と言っても、訓練すれば簡単に出来ます。
もし、「こんなに先読み出来ないよ」と思ったら、これまでそういう指導を受けてこなかっただけです。
(2)に関しては、
「領域Dの図示は簡単。しかし、Dの全ての(x、y)に対し、不等式が成り立つ条件とは・・・?」
と、一瞬で方針が変換できない可能性があります。
解説記事を読めば分かるように、これは領域が含む、含まれるの関係にすれば良い問題です。領域Dが、不等式の領域にスッポリ含まれれば良いのですが、それが思いつけば手を出しても良いし、思いつかなければ後回しにする問題でしょう。
ということで、実力によって優先順位が変わると言って良いと思います。
第2問を初見で考えること

次に第2問です。

(1)は超簡単。
「なんだこりゃ。計算すりゃ出るじゃん。」
と思えたら、及第点・・・?受験生平均くらいでしょうか。
確実に合格を狙うなら
「どう、(2)や(3)につながるのかな?」
とか、
「どう一般化するのかな?」
などと感がられるようになりたいところ。
東大に限らず、受験数学では具体的な数字を調べるもは、一般化へのステップだからです。
(2)を見ても
「ふむふむ。これも計算すれば解けるか。コンビネーションと階乗が面倒だけど、計算すれば出来るから、早めに手を付けて良い問題だろう。但し、計算が面倒だろうから、少し時間がかかるな。(3)も解けそうなら、時間をかけても解くべきだろうな」
といったところでしょうか。
(3)まで芋づる式に得点がもらえるなら、時間をかける価値が断然増します。
では、その(3)はどうでしょうか?
「数列が整数になる条件?聞いたことないな・・・。」
と思うのが普通でしょう。
ここで、(1)と(2)が登場。何か気付かないでしょうか?
ポイントになるのは、(2)の式ですね。
an/an-1を見て、「あ、あれだ!!」と思いつけば答えはもうすぐ。
反復試行の最大最小問題を解きこなしているかが、分かれ目でした。(詳しくは、解説記事をご覧ください。)
第3問を初見で考えること

では第3問

(1)が非常に簡単。
3次関数が単調に増加する条件なんて、死ぬほど解いている受験生も少なくないはず。
微分して正になれば良いです。微分したら、2次関数になりますから、x≧1で常に正になる条件です。あぁ簡単。
ということで(1)はもらいだな、と判断すればOK
問題は(2)です。
「条件1の、3実数解を持つ条件は簡単。極大値と極小値の間にbがあればよいんでしょ?条件2はなんだ?真ん中の実数解が1より大きいって、どういうことだ?」
となると思います。
分かってしまえば簡単なのですが、ここで分かれ目でしょう。
いわゆる「解の配置」の問題なのですが、解法がすぐにわかれば真っ先に手を付ける問題ですが、わからなければ後回し。
あとで戻ってきたい問題ではあります。
第4問を初見で考えること

さいご、第4問

「2次関数があって、範囲が限定されてる。そして、ベクトルの動く領域か。ちょっと変わってるな。」
というのが、初見の感想でしょう。
こういう時には、言葉に注目するのが大切です。
最終的に求めたいのは、点Qの「軌跡」です。
軌跡の問題では、求めたい点の座標を(x、y)とおき、パラメータで表現していくのが鉄則です。
しかも今回は、点Pと連動して動く「連動型」の軌跡。解説記事には書きましたが、割とよく見る例題と同じです。(ベクトルで書かれているので難しく見えますが)
ということで、初見では面食らうけど、取り組んでみると教科書基本問題のレベルという、「東大らしい」問題でした。
(2)は、難しいですね。
点Pが動きつつ、点Rも動く。それで、点Qの軌跡を追います。
これは、ややこしい。
こういう場合、動く物を片方固定し、もう片方だけ動かすのが鉄則なのですが、知らないと解けないでしょう。
ということで、これも合否を分かつ問題。
点Rを固定して考え、最後に動かすとキレイに問題が解けます。
知らなければ、他の問題を先に解くことをオススメします。

難易度や作戦の案

こんなことを考えながら、4問に手を付けていきましょう。
作戦の概念を持たずに取り組むと、
「東大模試でずっと1位を取り続けても、本番で第1問から解き始めて不合格になる」なんてことが起きても不思議ではありません。
私の主観ではありますが、各問題の難易度と、希望得点コース別のお勧め配分です。
2018年は、どの問題も難しすぎず、難易度に差がないため、あまり凹凸がなくて面白くないですね。
60点コースを設置しても面白かったかも(笑)
受験数学の業界では、一問ずつの解説はするけど、一年分の問題を並べて解説することがほとんどありません。だから、まだまだ未熟な業界だと思っています。
確かに、1問ずつ解説して、難しい問題が解けるようになったら、先生も教えた気になりますし、生徒も出来るようになった気がします。しかし、本番で通用するかどうかは別問題。
一問ずつしっかり解説を聞いた上で、取捨選択する力も同時に養うことを強くオススメします。

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「戦略」という言葉が流行ってまして、濫用されています。
狙って目標を達成するような思考法のことを「戦略」と表現しているような気がしますが、決してそれだけではありません。
例えば、世間で言われている、目標を立て、計画を立案し、実行して結果を出すようなタイプのものは、戦略学では「順次戦略」と言われるものであって、それ以外の戦略もある。(累積戦略)
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「戦略」「戦術」「作戦」はそれぞれ違う概念ですし、「大戦略」なんて言葉もあります。それぞれ違いを説明出来ますでしょうか?
一見受験から遠いようで、実は受験に直結するのが戦略の考え方です。
東大入試では、一語一語の持つ意味合いに非常にこだわって考える必要があります。何となく文章を読んでいる人は、まず「読解力」を鍛えることをオススメします。
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2018年東大文系数学の攻略作戦

では、2018年の東大理系数学の作戦に行きましょう。
拙ブログでは、各科目の攻略する道筋のことを「作戦」と呼んでいます。(戦術だと小さすぎて、戦略だと大げさでしょう。)
100分の試験時間で、どのような時間を使い、どのような頭を使い、どこまで攻めていくのか。
そういう事を考えなければ、攻略が遠くなります。
極端なことを言えば、試験開始5分は1文字も書かず、解答用紙は白紙のままにするくらいで丁度よいです。
では、6問を改めて、眺めて下さい。

1分も勉強しなくても、成績が上がる方法がある

入試の攻略作戦に関して、最も大切な考え方は「どの問題に手を出し、どの問題に手を出さないか」です。
普段、授業では一つ一つの問題に対して、満点解答を作る訓練ばかり受けると思いますが、入試の受験中には逆の考え方、すなわち「どの問題を解かないか」が必要になります。
この時、最も警戒すべき問題は「時間をかければ解けそうな問題」。
取り組み始めて「あっ解けそうだ」となったら、そのまま解き進める人がほとんどでしょうが、ワナです。解けば解くほど時間が経つ。
このとき、あなたの頭の中には「もっと優先すべき問題がある」とは思わなくなっています。
時間をかけずに解ける問題を全て置き終えてから、時間がかかる問題に取り組む、という意識だけでもかなり得点が違います。
1分も勉強しなくても、成績が上がる方法があるのです。
第1問を初見で考えること
そんなことを考えながら、6問全体を見てみましょう。

まず第1問

この問題は、解説記事にも書きましたが、カンタンなのであまり書く事はないんですが、一応。
「増減表を書いて、極限を二つ調べれば良いって、何コレ!?
えっ、こんなに簡単で良いの?
与えられた関数は、sinとcosとxが混ざってるな。と言う事は、f’(x)=0が必ず解けるとは限らない。もしかしたら2回微分もあり得るだろう。でも、増減表を書くなら、何度か微分すれば出来るだろう。よほど変な計算が出ない限り、20点もらう問題だろう。」
実際は、導関数で、xとsinxの大小比較をする必要が出てきます。知ってれば簡単、知らなければ(不勉強だけど)微分して証明が必要です。しかし、いずれにしろ、難しくはない。
東大理系に関しては、異例な簡単さなので、初っ端から手を出して良い問題でしょう。
第2問を初見で考えること

次に第2問です。

「数列があるけど、コンビネーションと階乗の比か。あまり見た事はないな。
(1)では、anとan-1を既約分数で表すときの分母と分子か。分母も分子も、たくさん約分すれば、出来そうだ。
既約分数ってことは
分母と分子が互いに素になるんだけど、これはどうだろう。簡単か、難しいか、計算してみないと難しいな。」
(1)はこんなところでしょうか。
実際は、分母と分子を互いに素である証明をするのが、やや難しいのですが、既約分数の条件にご注意を。
(2)では、
「整数となるnを全て求めよか。(1)をどう使ったものだろう。分母が消える時を考えるんだろうか・・・?」
既約分数の条件から、分母と分子は互いに素です。ということは、分母が消えるには分母が1にならなければならないような気がしますが、こんな路線で考えても答えが出ます。
解説記事では、文系の問題のように解いていますが、解答を思いつくのはヤヤ難しいような気がします。
初見で、パット見で解法を思いつく人は多くないでしょうから、一旦飛ばして良いでしょう。
第3問を初見で考えること

では第3問

図形が絡む問題ですから、(キレイでなくて良いので)図示
点Pや点Qをパラメータで表すと、文字定数が3個も登場することに気付きます。
ここで、一旦手が止まるでしょう。
「???えーと、点Pが動いて、点Qも動く。そしてkも動かさなきゃいけない。どうやって領域を書けば良いんだ??」
ここで他の問題に移る人も正解ですし、もう少し方針を考えてから飛ばすのでも正解。
求める面積がS(k)ですから、kを固定して、他のパラメータを動かすことに気付ければ筆が進むのですが、難しければ
ストップで。
第4問を初見で考えること

第4問

これは、筆を薦めたくなる問題。何せ、条件がシンプルです。
「条件1では、3次関数があって、y=bと3点で交われば良いのね。これは、bが極大値と極小値の間にあれば良いな。
条件2は、真ん中の解が1より大きいのね。ということは、bの場所を上手く調節すれば良いから・・・。」
と、早い人は問題文を見てるだけで、答案の最後までイメージ出来るでしょう。
もちろん、そうなったら第1問と同様、即20点を取りにいく問題。
第5問を初見で考えること

第5問

第5問は複素数。
複素数平面という時点で、難しくて敬遠する人も多いでしょう。
解説記事にも書きましたが、複素数平面は便利すぎて解法が分岐し過ぎます。
「点Pが円の上にあって、接線を引くと。そして点Aを対象移動か。式はすぐに分からなくても、zを色々変換していけば、何とか出来そうかな。」
というくらいに思えれば及第点。
実際は、円の接線の方程式を複素数平面で表すと言うより、図示しながら柔軟に考えて複素数表示する問題。
間違えなければキレイな答えが出るというのも嬉しい設定。
(2)でも、基本を積み重ねる姿勢は踏襲。
「zの実部が1/2以下だから、cosθ≦1/2で、θの範囲が出るな。
求めるのはwの軌跡だから、(1)の最後の結果を使いながら、wを表現するんだろう。」
w=x+yiとおくと解ける問題でしたが、置かなくても軌跡が求められるパターンもあるので、複素数平面は厄介。
いずれにしろ、優先順位は低めで、余った時間で考えるのが得策ではないでしょうか?
第6問を初見で考えること

第6問

東大が大好きな空間図形。
これも図形の問題なので、適当に図示しながら頭を使う。
「球が3部分を転がる問題ね。共通部分の体積を求めるってことは、平面で切断し、切断面のカタチを考えるだろうな。
(1)は交わるtの範囲を求めて図示ね。これはy=tを代入しながら、図を描く問題だろう。方針は分かるから後は丁寧に図を描けば出来る!?
(2)は、V2がV1かつV3を含む問題か。(1)の最後に描いた図を使ってV2を登場させれば出来そうだ。
(3)は、なんだこりゃ。V1がSで、V1かつV2がTで、それしか定義されてないのか。うーん、これは見た事ないな。
(4)は、明らかに(3)の誘導問題か。これはやってみないと解けないかなぁ。
あと、小問が多いから、時間をかけて解いた割に、点数のバックが少ないな。(1)は多く見ても配点は5点だろうから、あまり深入りしても得点は伸びないし、適当な所で切り上げるかなぁ。」
と言った感じ。
ここまで冷静に読めれば、すごいものです
問題としてはすごく面白いんですが、入試として出てきたらイヤな問題ですね。
優先順位は低めで良いのではないでしょうか?

難易度や作戦の案

こんなことを考えながら、6問に手を付けていきましょう。
作戦の概念を持たずに取り組むと、
「東大模試でずっと1位を取り続けても、本番で第1問から解き始めて不合格になる」
なんてことが起きても不思議ではありません。
私の主観ではありますが、各問題の難易度と、希望得点コース別のお勧め配分です。
とにかく、第1問と第4問でどれだけ得点を稼げるかがポイント。
50点コースでも得点を散らしてみましたが、第1問と第4問でほとんど得点を取り、他は0点近くでも50点になりますからね。これもアリ。
受験数学の業界では、一問ずつの解説はするけど、一年分の問題を並べて解説することがほとんどありません。だから、まだまだ未熟な業界だと思っています。
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明日は合格発表
明日は合格発表ですね。
僕も、ドキドキしながら発表を待ったことを思い出します。
ネットで見る方と、掲示板で見る方、両方いるかと思いますが、どうぞ良い結果が待ってますように。
僕も正午前くらいを目安に本郷キャンパスに行きますので、見かけたら「お、いるな」と思って下さい(笑)
声かけてくれても大丈夫です。

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2018年東大数学(文)第4問 1文字も書かずに勝利を確信できるようになる

 

数学を解くときのコツ

数学で、いきなり解き始めるのはアウト

久しぶりに、受験の内容を。

うちの塾の看板でもある、「東大文系受験者のためだけの数学講座」ですが、ちょっとだけ内容を公開しましょう。

 

こんなことをやっています。

 

 

文系受験者にとって、数学は悩みの種。

難しい年では20~30点ほど、ここ3年の簡単な年でも40点ほどが当落ラインになることが多いそう。

他科目が6割以上の得点を目指すのが普通なのに対して、数学は点数の取り辛い科目の証拠です。

逆に、数学でぶっちぎれると、合格がグッと近づくとも言える。

 

だからこそ、数学のノウハウを頭に叩き込むのが良いのですが、ここでポイントを一つ。

 

「問題演習と解法の暗記だけでは、絶対に到達できない領域がある。そしてそれは、意外にも近くにある。」

 

どの問題集を解くか、どの先生の解説を聞くかばかりが気になっているうちは、弱者の戦い方しかできません。

入試問題の問題文を見るだけで、これくらいは情報を読み取れなければ、上から目線で東大数学を見ることはできない。

 

1文字も書かずに勝利を確信出来る方法を伝授しているのが、幣塾です。

 

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2019年 東大数学 理系第6問(2) (解と係数の関係、複素数平面の3方針)

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2019年 東大数学 理系第6問(2)

昨日の(1)の解説に引き続き、(2)に行きましょう

解と係数の関係を使おう!

(2)は、bとaの関係式を求める問題。
これは、解法の方針が立てやすいかと思います。
なぜなら、
・(1)で4つの解の情報が絞り込めている(実数解2つ、共役な虚数解2つ)
・aやbは、4次方程式の係数
ということから、解と係数の関係を使うというのは、発想としては自然。
早速、解と係数の関係を立式してみましょう

教科書の範囲外のことは、証明が必要なのか?

しかし、ここで問題が一つ。
4次の解と係数の関係の式って、そもそもご存じでしょうか?恐らくほとんどの受験生が、立式したことがないのでは?
よく受験数学界では、
「教科書に載っていないものは、証明なしで使ってはならない」
と言われていますが、これ、出典はどこの誰からなのでしょうか?「ウワサ」以上の説得力を持った説明を聞いたことがないのですが。
「ウワサ」でなければ「常識」でもなんでもよいです。つまり明確に大学側で減点をしているという明確な証拠がないという意味です。
そもそも、教科書に載っていないような高度な定理なんかを、証明して答えを導いている模範解答すら、見たことがないのですが。マボロシ~。
例えば、こちらのYahoo!知恵袋のページを見ても、アンサーは良いことを言っていると思うものの、明確に証拠が出されていません。
僕も生徒の頃はどこかの先生にそう習いましたが、そういう「ウワサ」ばかりではっきりとした証拠が見つかりませんでした。
では、今回の問題。
4次の解と係数の関係を使いたいのですが、教科書には2次か3次までしか載ってません。
そもそも教科書にもレベルがあって、2次しか載ってない教科書もあれば、3次も載っているものもあります。
載っていたとしても、3次は「研究」とか「発展」の内容として載っているので、必ず学習する内容ではないページに収められているかもしれませんし。
「数学は答えが明確に出る」ということを言う人もいますが、いやいや出ません。
グレーなことばかりです。

解と係数の関係を求めよう

いずれにしろ、4次の解と係数の関係を証明すればよいんでしょ?
ということで、証明してみましょう。
さて、手元にある、数研出版の教科書では、2次の解と係数の関係の証明が載っています。しかし、「使えない」
なぜかというと、解の公式で実際に解を出して、和と積を求めているからです。
これでは、4次方程式の解の公式を知らないと証明できません。
確かに、解の公式で導き、和と差をとれば分かりやすいですが、一般的ではありません。普通は、恒等式で証明します。
同じ数研出版の教科書でも、なぜか3次は恒等式で証明してました。(発展内容ですが)
これを応用して4次の解と係数の関係を証明すればよし。これで安心ですね。
(僕の手書きの解答では、超簡単に証明っぽいことを書いておきました。)
ちょっと思ったんですけど、「証明せよ派」の方々は、解答欄のスペースについては、どのように言及しているのでしょうか?
東大の解答用紙は、第3問と第6問だけ2倍のスペースが与えられているので、広々と書けるのですが、もしや、証明スペースまで見越して第6問に設置されている!?

場合分けと「一般性を失わない」

長々と「解と係数の関係」について書いてしまったので、後半はテンポよくすすみましょう。
(1)で「実数解2つ、共役な虚数解2つ」と証明できたので、これを使います。
そして、条件3を眺めると、
(ⅰ)αとβが実数で、γとδが共役な虚数解
(ⅱ)αとγが実数で、βとδが共役な虚数解
の2通りが考えられます。
実際は、他にもパターンがありますが、結局上の2つと同じ条件に集約されてしまうので、上の2つだけでよくなります。このような時に記述で「一般性を失わない」と書くと便利ですね。

(ⅰ)はすぐに棄却、(ⅱ)で進める

さて、場合分けしたところで、解答を進めます。
この解答を作る前に、河合塾と東進の解説を読んでみたんですけど、かなり読みにくく、分かりづらい。
答えが分かってる僕でも、読み取るのにストレスを感じるくらいなので、分かりやすくまとめなおしました。
(ⅰ)を知れべ手見ると、条件3と照らし合わせて、すぐに棄却されます。
(実数)=(虚数)という、あり得ない等式が出るからです。

複素数の3方針を思い出そう

ということで、(ⅱ)に全ての可能性を込めて解答を進めます。
しかし(ⅰ)のように、すぐに解答が進むわけではありません。試行錯誤して上手くいかない方法をいくつか試すことでしょう。
このような場合、思い出すのがコレ。
①複素数のままで突き進む
②x+yiの形にする(直交座標の形)
③極形式にする
複素数平面の3方針です。
今回は、②の直交座標形にするとうまくいきます。(③極形式 が適切でなさそうなのは、何となくお分かりでしょうか?)
やはり条件3に代入して進めると、見事、筆が進みそうな等式が出てきます。
これで、場合分けをして解答を進めると、見事答えが導けます。
では、最後までどうぞ。
では、明日は(3)の解説です。長いなぁ。
(これ、実際の入試では解答用紙に書き切れるのか??)

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2019年 東大数学 理系第6問(1) (第1手をどうするか?。有名事実を覚えよう)

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2019年 東大数学 理系第6問

では、2019年最後の問題
頻出の複素数平面です。
しかし、見たことのない条件がたくさん!これは難しい問題でした。
さて、第1手として、あなたはどうする?

条件や方針の整理

まず、与えられた情報を整理してみましょう。
 
条件1:α、β、γ、δは全て違う複素数
条件2:その4つが解となる、4次方程式
条件3:αβ+γδは純虚数
の3つです。
 
そして、複素数平面では、必ず3通りの方針が存在します。
①複素数のままで突き進む
②x+yiの形にする(直交座標の形)
③極形式にする
 
これらをもとに、式をいじっていくということですね。
 
そして、証明したことは
「α、β、γ、δのうち2つが実数で、残りの2つは共役な複素数である」
ということ。

第1手の付け方

さて、この問題、何が難しいって、第1手の付け方です。
すぐに正解の方針が思い付いたとしたら、偶然かヒラメキでしょう。あまり類題がない問題です。
 
先ほどまとめた情報の中で、特に情報量が多い、というか厳しい条件は「条件3:αβ+γδは純虚数」でしょう。これを中心に問題を解いていくのでしょうが、純虚数の条件ではイマイチ方針が不明。
 
例えば、純虚数に関する条件としては「共役なもの同士を足して0」というものがありますが、αβ+γδを共役にしたものを作って和を取ったところで、新たな複素数が4つ生まれてしまい、困ってしまいます。
 
こんなことを考えていると、方針が立たなくて時間が刻々と過ぎてしまう。
ということで、あまり長く考えているヒマもないですから、飛ばして別に行っても良い問題だと思います。

とりあえず、共役な解を持つ事実を指摘してみる

大きな方針が立たないということで、まずは必ず使いそうな事実から始めてみましょう。
実数係数の方程式の場合、共役な複素数の両方が解になる」というものです。
 
ちょっとだけ注意しておくと、実数係数に限った話です。複素数係数では成り立たないのでご注意を。

3つの可能性しか残されない

すると、共役な複素数解が2個セットで同時に出てくることになるので、虚数解が1個しかない」とか「虚数解が3個」の可能性はないのです。
これで少しだけ話が進んで
(A)実数解が4つ
(B)実数解が2つと、共役な虚数解が2つ
(C)共役な虚数解のセットが2つ
という3つの場合しか考えられないことになります。
 
この中で、証明したいのは(B)のパターンになることで、必ずこの3つのうちどれかが成立するので、
(A)と(C)の可能性を排除すれば、残った(B)の可能性のみが残されて(1)が解けることになります。
 
と、読んだり聞いたりすれば簡単そうに聞こえますが、ここまで発想するのも結構難しいと思います。
やはり、150分の試験時間の中で、前半で取り掛かる問題ではない気がしますねぇ。
 
では、(1)の解答をどうぞ
 
先ほどの解答の方針に気付いてしまえば、あとはスムーズに筆が進みます。
ポイントは最も厳しい「条件3:αβ+γδは純虚数」から手を付けることでしょう。
もし上手くいかなくても、複素数平面の3つの方針
①複素数のままで突き進む
②x+yiの形にする(直交座標の形)
③極形式にする
のうち、②や③を利用して解こうとするのも良いでしょう。
 
では、長くなったので(2)と(3)は次の記事へ

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2019年 東大数学 理系第5問(微分、解の配置、不等式の証明、極限、ハサミウチ、微分の定義)

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2019年 東大数学 理系第5問

今回、理系の心を最もくすぐったであろう問題(笑)
極限、微積分に関わる良問でした。学ぶべきポイントも多く、ぜひ皆さんに練習問題として解いてほしいですね。
では、解説していきましょう。

微分しても解を持つ条件がうまくいかない

では、(1)から見ていきましょう。
よくある「解を持つ条件」ですが、ややこしいのは「ただ一つの」という限定があるところですね。
なければ、中間値の定理で、yが負になるxの値と、yが正になるxの値を求めれば終わりなのになぁ。
「ただ一つの」と言われているので、仕方なく微分して増減表を描く路線に行きます。
いつものように、(左辺)-(右辺)をf(x)とおいて、微分します。
しかし、x≦0の様子がいまいちわからないのです。
(x≧0では、単調増加になるのがすぐにわかります。)
「あれ?どうしよう、x≦0の範囲をどうやって調べればよいかわからないぞ」
ということで、もう一回微分しても、中々うまくいかない。
ここで困ってストップした人が多かったでしょう。

工夫をしてみよう

そんなときは、別の工夫が必要です。
そこでご紹介するのが、元々のグラフのイメージをすること。
つまり、y=cosxと、y=x^2n-1のグラフをイメージします。
と言いつつ、本当はグラフのイメージは、どんな問題でも必ず行うことなんですけどね。微分したり、差をとったりと、ちょっとでも変形したら必ずイメージをするのが標準です。
さて、この2つのグラフをイメージする(描いてみる)とこうなります。
すると、確かに解(交点)は、0≦x≦1に1つしかないだろうというのが分かります。
これを利用して、解の配置条件を絞っていきます。

不等式で挟もう

さて、グラフを利用しながら、上手く解の存在条件を考えていきます。
今回は、皆さんでも理解しやすく、発想しやすいように、cosの値域から絞ってみました。
こんな感じです。
簡単にまとめると、
・-1≦x≦0の時は逆符号になる
・0≦xの時にはf(x)が単調増加
という二つを利用して、解が一つしかないことを示しています。

(2)は瞬殺!!

サービス問題。かなり簡単です。
「cosan>cos1を示せ」とありますが、0≦x≦π/2の範囲でcosは単調減少関数ですから、an<1を示すのと同値です。
でも、これって(1)で既に示しています。ということで瞬殺。
これは問題というより、(3)の誘導として設定された問題でしょう。

(3)良問!!よく復習しよう!

では、最後の(3)。これが極限の問題として、非常に良い問題です。
このように、別種の関数の交点に関して、極限を求めさせる問題は良いですね。実力差が出る問題です。
あまり見たことがないという方は、勉強不足を恥じましょう。確かに教科書傍用の問題集には載ってないかもしれませんが、模試や入試としては頻出です。
慣れていれば、ちょっと手を動かしていくだけで解けると思いますので、よく復習してください。

anの極限は、いつも通りの流れで簡単♪

では、解説です。
まずはanの極限ですが、そのまま極限値を求めようとしても求められません。
このパターンの問題で、よくある解法としては、
①元々与えられている方程式に代入して、anに関する関係式を得る
②不等式で閉じて、ハサミウチの原理を利用する
の2STEPでしょう。
今回もこの流れに漏れず、そのまま計算できます。
ほら、知ってれば簡単でしょう。いつもこの流れなので、よく覚えてくださいね。

bnの極限はもっと簡単♪♪

では、bnの極限ですが、これはanよりもっと簡単♪
先ほど作った不等号の直前の式を、両辺n乗すれば終わりだからです。
ということで、こちら。
cの極限
では、最後にcの極限です。
aの値とbの値は求められているので、そのまま代入してしまいましょう。
すると、分母と分子に差の形が現れましたね。
ここでビビっと反応できなければ、東大受験生としてはNG。これまた典型的な形が登場しました。
ズバリ、「平均値の定理」や「微分の定義」を利用して極限を求める形です。
厳密にいえば、分母は差の形になっていなくても、分子が差の形になっていれば、反応しなければならないパターンですね。
解き方としても、スタンダードです。
分母がanー1となっていますから、分子も似たような形になってほしいところ。
そこで、分子がg(an)-g(1)となるような関数g(x)を探します。
bnの極限を求めるところを参考に、g(x)の正体を探せば、答えはもうすぐ。微分して1を代入したら答えです。
ということで、手書きの解答をどうぞ。
それにしても、先生としては教え甲斐のある一問ですねぇ。授業でぜひとも扱いたい問題。
生徒としても、ぜひ習得したい問題。
教育的な価値の高い良問だと思いますので、ぜひマスターして下さい。

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2019年東大数学文系第4問(ベクトル、領域図示、1文字固定)

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2019年 東大数学 文系第4問

なんと、3連続でベクトルの領域図示の問題が出ました!これは驚き。

これまで入試では、それほど頻出で扱われなかったタイプの問題でしたので、今後、問題集などで例題や類題が増えるでしょう。

 

では、詳しくみていきます。

有名な図形の図示

まずは、領域D、つまり |x|+|y|≦1の領域図示ですが、これは即答したい問題。超有名な領域です。

 

ちゃんと書こうとすると、xの正負と、yの正負によって4つの場合分けをすればよいでしょう。

但し、僕の解答では、xとyに関して偶関数になっていることを利用して簡潔に書きました。

このように、ダイヤモンド型になるのです。

これは、解けないとマズイ問題。さっさと書いて、次に行きましょう。

動点が2つあるときは、1つ固定

次に、領域Eの図示に入ります。

点Pと点Qが領域Dを動き、OPベクトルとOQベクトルの差を取ったベクトルの通過領域を求める問題です。

 

さて、この問題のややこしいのは、点Pと点Qが動くところです。つまり動点が2個あるというところ。

このような問題が登場したら、鉄則があります。

「動点が2つあったら、1つを固定せよ!」

 

これは、数学において、非常によく使う技法です。

2変数関数も、1つ固定

ちょっと脱線して、同じように2つ動くものがあった時に、1つを固定して考える典型問題をご紹介しましょう。

恐らく、多くの高校生にとって、初めて登場するのがこのタイプの問題でしょう。

 

(青チャートⅠAより)

 

xとyの両方が変数の時、はじめどちらかを定数とみなして1変数関数と見ながら最大値(最小値)を求め、固定した文字を変数に戻して最大値(最小値)を求めます。

 

2つ動くものがあったら、1つ固定。

しっかり覚えておきましょう。

領域Eを描いてみる。

ということで、点Pと点Qのどちらかを固定して領域を考えてみましょう。

分かりやすい方を選び、点Qを固定してみました。

 

すると、上の図のように、点Qを領域Dにおいての原点とみなしたような、ダイヤモンド型の領域が描けます。

固定した点を動かす

さて、この次は、先ほど固定した点Qを動かします。

つまり、ダイヤモンドの中心(点Q)を、ダイヤモンド(領域D)の形に動かすのです。

すると、このような形になり、領域Eの完成です。

 

 

(2)は記述が難しい!

さて、次は(2)の問題ですが、これは簡単ともいえるし、難しいともいえる、珍しいタイプの問題。

予備校の判定では簡単な問題に判定されるかもしれませんが、僕は結構難しいと思います。

 

では何が難しいかというと、「記述するのが難しい」のです。

東大では、現代文や古文、漢文などを中心に、「何となく頭では分かっているけど、言語化しようとすると難しい」という問題が出ますよね。

 

この数学の問題も、同様。

言われてみれば、(1)と同じ領域になりそうだけど、どうやって記述して証明すればよいかわからない、という問題です。

具体的にして、記述する

このような場合、どうするかというと、一定の方法論があります。

具体的にして証明するのです。

 

今回は、点A(a、b)とおき、OSベクトルと、OTベクトルを表現します。

すると、OUベクトルが自然と、(1)と同じように表現できて終わり。

 

言われてみれば簡単だけど、自分で書こうとすると困ってしまう問題ですね。

では、手書きの解答です。

 

 

はじめのダイヤモンド型の領域までで終わってしまった受験生も多かったような気がしますが、数学の基本的な考え方はあまり多くありません。

基礎の積み重ねで、応用問題が解けます。ぜひ、直感ではなく、方法論に基づいた勉強を続けてください。

 

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