2026年東大文系数学(第4問)入試問題の解答(答案例)・解説

2026年 東京大学数学 文系第4問

本文には概要を書きますので、詳しくは下の方にある手書きの解説をご覧ください。

(1)ただの加法定理

ただの加法定理を書くだけ。
これを見て「ラッキー♪」と思ってたらまだまだ。これを出されるってことは舐められてるってことだと思いますよ。
理系と共通問題で、文系だけ(1)が出されています。いくら何でもこれは簡単すぎます。
こういう問題を出しておかないと得点がなくなっちゃうと思われているのか。

唯一の救いは、東大側が今年の問題を難しいと認識していることでしょう。

(2)本領発揮

ここから本領発揮です。

3次関数に接線が3本引いてあって、その3本がどれもπ/3で交わっているという条件。久しぶりに「座標上で(90°以外の)角度を扱う問題が来たな」と思ったら、2020年ぶりでした。このテーマはどこか1時期に頻出ということではなく、ずーっとちょこちょこ出されています。いつ出されるか分からないので注意しましょう。

角度をどう扱う?

さて、難しいのは、どうやって条件(※)を満たす式を作るのか。
3直線の角度をΘと、Θ+π/3と、Θ+2π/3にするのは思いつくとして、Θより小さい角度(例えばΘーπ/3など)は考えなくてもよいの?O、P、Qでの接線のうち、どれをΘにすればよいの?
などを考えていると立式が出来なくなってしまいます。

まず、図を書きながらなど、自分で気付かなければならないんですが、Θ+2π/3は、Θーπ/3と同じ角です。今回、60°ずつ回転させた直線をかんがえるので、正の方向に120°回転させたものとー60°回転させたものは、一致してしまいます。
これが60°以外だと成り立ちませんが、今回は元の直線と、60°回転と120°回転の3種類だけしかなく、O,P,Qでの接線3本がどれかに該当することになります。

そして次にポイントなのは、大小関係を明らかにすることです。
今回ラッキーなのは、原点での接線が存在すること。微分してみればわかりますが、接線の傾きは原点で一番小さくなります。
残った2本はPとQの接線なのですが、これはどちらのx座標が大きいとか小さいとか決めてません。ならば自分で決めてしまえば良いので、(pのx座標)<(Qのx座標)と決めてしまいましょう。
これで、傾きの大小が決まります。

こうすることで、どの接線がどれに対応するの?という疑問が払拭されて立式出来るようになります。

点Pと点Qの存在条件

立式すると等式が得られますが、ここで「あれ?どうやるんだ?」となるでしょう。
計算さえすればよい問題ではなく、論理も追わなければなりません。今回問われているのは「条件(※)を満たすP、Qが存在するようなkの範囲」です。つまりPとQが存在しなければなりません。

説明が前後してしまいますが、文系数学で「点Pが存在するかどうか」と言われたら、点Pのx座標を文字でおき、その文字が実数として存在するかどうかを調べます。
だから、問題の初手は「点P、Qのx座標をp、qとおく」からスタートさせるのがおススメデす。

角度の立式を済ませると、p^2とq^2が登場する式が得られるでしょう。
pとqが存在するためには、p^2とq^2が0以上にならなければなりません。これが条件(※)を満たす式(の必要条件)になります。

あとは、pとqが実際に存在することを確かめれば終わりです。今回はpとqの値が直接求められてしまうので、求めてしまえば良いです。

(3)正三角形の面積

見通しが悪いとき、どうするか

最後の問題です。
先ほどの3本の接線で正三角形を作り、面積の最大値と最小値が4:1になるkを求めよということですが、なかなかアプローチが難しいです。
というのも、(2)のように座標平面上で(90°以外の)角度を扱うことが、まず面倒だし難しいんですよ。これに辺の長さが加わるとさらに複雑です。
正三角形の面積というのは、1辺の長ささえわかれば求まりますよね(手書きの解説で公式確認)。なので1辺の長さを求めに行くんですが、そのためには接線を出して、交点を求めて、三平方を使ってルートと2乗を使わなければなりません。こうなると計算が面倒になり見通しが悪くなってしまいます。

うーん困ったな・・・とずっと考えてて、手が止まってしまったんですが、なんと答えは引き出しの手前の方に入っていました。
そう、そのまま計算する!というもの。
普段、生徒を指導していて「アレコレ頭で考えてないで、手を動かしてみろ!」と偉そうに言っていたのに、自分がそうなってしまいました。

ということで、接線を求めて、交点求めて、辺の長さを計算して、面積を計算して・・・と、意外と計算が楽に進めました。(楽になるように作っているのかも)

面積の最大値、最小値について

面積が求められたところで、「最大値、最小値」に困ると思います。
今回、(2)の最後にpとqを求める場面がありましたが、1つの値に定まっているわけではありませんでした。(手書きの解説を見直してみてください)
pとqが満たす式が得られたあと、「pとqが少なくとも1つ存在する条件」を求めています。すくなくとも1つなので、別に2つ3つあっても良いし、別に無限個あってもよい。だから、色々なPとQが得られるうち、もっとも求めやすいものだけを求めたということなのです。

ということは、PとQの値によっては面積が最大になるものの、最小になるものもあります。これを求めて立式すれば、kが求められます。

2026(4)文数 解説

まとめ

それにしても、難しい問題でしたね。
計算の方向性も見出しづらいし、PとQの存在する条件についても深い理解が必要だし、最後の最大値、最小値についても同様でちゃんと理解していないと解けません。
文系にしてはかなり難問だと思います。

実際のところ、文系の受験生は(1)しか解けない人が多かったのではないでしょうか。

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