【世界一早い東大模試解説】2017夏 駿台実戦 文系第4問

これは難問!!

2017駿台実戦

それでは、文系最後の問題に行きましょう!

 

これは難しい!!

しかし、昨日解説した、第3問とは違う難しさです。

 

文系第3問のリンクはこちら↓

【世界一早い東大模試解説】2017夏 駿台実戦 文系第3問(存在領域、ベクトル)

 

第3問は、1手目の決め方と、ベクトルの領域図示の仕方が難しい問題。

教科書的な勉強では、届かない領域にあると解説しました。

 

一方でこの第4問は、教科書的な知識で最後まで到達します。

考え方もスタンダードだし、スラスラと手が進みます。

しかし、計算が難しい上に多い!

 

始めに言ってしまいますが、手書きの解答を今回も作ったんですけど、解答の流れは駿台の模範解答と同じになってしまいました。

細かい注意点や、コメントなどはたくさん書き込んでいるので、読んで下されば勉強になると思いますが、流れとしては駿台さんと全く同じ。

 

というのも、僕の限られた時間で試した結果、この解答の流れでしか現実的な解法がないのです。

文字の置き方、インテグラルの作り方、展開の仕方や因数分解の仕方まで、この手順通りにやらないと進めなくなってしまいそう。

かなり、計算の幅が狭くて限定されている問題です。

 

さらに、(1)の後半で4次方程式が登場するのですが、これを解くのが相当厳しい!

αとβの2文字が登場する4次方程式なのですが、αとβに対称性のようなものがあります。

厳密には対称性ではないのですが、、、、。

 

この式に到達するまでに、αとβで、エコヒイキしないようにインテグラルを作ったり、解と係数の関係を使ったり気を遣っていたのに、ここにきて4次方程式を解いて、崩すとは。

 

それに、因数定理を使う際の1解を見つけるのが、やや難しいような気がしますね。

そもそも答えに到達するまで、長すぎるし。

ということで、あれこれ文句を言いましたが、変な計算が登場しないからこそ、色々言いにくいものです。

 

解答の流れはスタンダード

では、解答の流れに行きますが、別に難しいところはありません。計算が複雑なだけです。

 

面積計算が必要なので、関数と関数の交点の座標が欲しい。

いうことで、2つの関数を連立して、交点を求めます。

xでくくれるので、x=0が解になるとして、残りの2次方程式が異なる2点を持てば良いわけです。

あぁ、普通。

 

2次方程式にaやbの文字が入ってるので、まさか解の公式で解くわけがないので、解と係数の関係を利用しようという発想になって、

2解をα、β(α<β)と置きます。

 

これでインテグラルが作れる。

インテグラルを作る際に、面積が5の方がS1、面積が32の方がS2とすると、

S1が0からαまでの積分、S2がαからβまでの積分です。

 

S1は積分区間に0が入ってるので計算が簡単ですが、S2は積分区間が両方とも文字(しかも、両方とも二次方程式の解)

これだと、その後の積分計算が面倒くさくなるので、0からβまでの積分を利用して、計算の工夫をします。

 

ただ、この辺りの積分の工夫は、やや難しいですね。

多くの受験生が、工夫せずにインテグラルを作って、たくさん登場する文字に困惑して撃沈したのではないでしょうか?

 

さて、インテグラルを作れたら、S1:S2=5:32から、等式が作れます。

あとは、等式からαとβの解を求めればOKと。

 

文章を書いていても、別に難しい流れはないんですよね~。

よく、ここまでシンプルな設定なのに、計算が面倒くさくて、解法までが限定された計算になる問題を作れたものだと思います。

 

(2)も面倒くさい

(1)で面倒な計算をくぐり抜けましたが、(2)もそれなりに面倒くさいです。

もう、このブログではお馴染みになりましたが、通過領域の問題です。

 

通過領域には3パターンの解法があります。

①解の配置(存在条件)

②包絡線

③ファクシミリ論法

 

②包絡線は、塾や予備校の先生が好きな話題なので、教科書から脱線して受験対策として教わることがあるかもしれませんね。

③ファクシミリ論法は、あまり聞かないかもしれませんが、一応あります。

 

が、東大文系を目指すなら、①の解法が出来るようになれば、十分だと思いますけどね。色々な解法を教えるのも良いんですが、定着するまでに通り過ぎてしまう場合もあるので。

 

ということで、僕の手書きの解答でも、①の解の配置で解いています。

二次の係数にxがあって、正と0と負の場合分けをするっていう、最後まで面倒な問題でした。

 

 

 

まとめ

いやー、駿台の4問、難しかったですねー。

終わった後だから言える話ですが、第1問、第2問で満点近く取って、第3問と第4問で部分点が何点かもらえたら、作戦的には勝ちでしょう。

40点~50点を上限に考えても良いのではないかと思います。

 

時間配分も、第3問と第4問はかなり時間がかかりますから、25分ずつの配分で考えていた人は、足元をすくわれたでしょう。

と、色々なトラップもありつつ、難しいラインナップでした。

 

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