2026年東大英語(第3問 リスニング)入試問題の解答(答案例)・解説

《東大英語 第3問 リスニング の記事一覧はこちら》

(編集部注1)難易度の評価など、当日解いた所感はこちらをご覧ください。

(編集部注2)実際の入試問題入手先
本解説記事を読むにあたって、事前に入試問題を入手なさることを推奨します。
※入試直後は新聞社のページから入手できます。
 しばらくすると、新聞社からは入手できず、東大HPからは入手できるようになります。

・産経新聞解答速報 https://www.sankei.com/article/20260226-7GXVJBPYIBC6TDSA7ZNXH27TQQ/?outputType=theme_nyushi
・東京大学HP https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/admissions/undergraduate/e01_04.html

【2026年東京大学 英語3リスニング総括】

先ずは、こちらの表をご覧ください。

2021年度入試の合格者のうち、英語で高得点を奪取された方の大問別得点一覧(推定)です。
配点が驚きですよね。客観式問題に推定でおよそ70点近く割り当てられています。
その半分にあたる30点が配されているのが第3問ですから、リスニングの成否は合否に直結するとも言えます。

リスニングの設問総数は例年15問(1問2点と予想されています)となっており、平均的な東大受験生は18点前後をうろうろしているように思えます
それに対して、111点合格者や105点合格者はキッチリ26点(13問)正解を叩き出していますね。
リスニング力は一旦身につけば、点数のブレが生じにくくなる特性があります。
その領域に達するまでには、敬天塾の映像授業でご紹介している訓練法を実施しても成果が出るまでに2ヶ月程度はかかりますので、今すぐ対策を始めましょう。

映像授業【東大英語 リスニング】

さて、ここで設問別の分析考察シートをご案内したいと思います。

2026リスニング分析シート

いかがでしたでしょうか。難易度順に設問が並んでいるわけではないことや、
難易度が高いとされるpartでも易問は必ず存在していること、
各設問で求められているチカラが異なっていることなどをビジュアルに理解できたと思います。

ここで、2024年・2025年リスニングの分析シートと見比べてみてください。

左が2024年、右が2025年の分析シートです。
2026年度の難問の数は2024年より減ってはいますが易問の数も2024〜2025年より減っていますので、人によっては難化したと感じてしまうセットだったでしょう。
昨年につづいて顕著なのが設問文や選択肢の中にあるキーワードが放送英文の中では尽く別の表現で言い換えられている点です。
なかには、1Aの英文要約のように要旨だけを選択肢に載せているケースもありました。

その他、2023~2024年のPartBでみられた不明瞭な音源は本年では改善されたものの、プロのナレーターが静謐な環境で録音していないことに変わりはなく、日頃からイヤホンでリスニング学習をされてきた受験生には動揺が走ったようです。

そのほか昨年度とは異なり、FALSEを問う問題はなくなり、TRUEの選択肢を選ぶ問題が多く出されました。
この形式の設問では、全選択肢を丁寧に下読みしておくことが高度に求められます。
そのため、設問文だけを拾い読みすべく下読み時間を5分と決めていた受験生からは、「もっと下読みしておけば良かった」「今年の1Aや5の難度を考えると、リスニングでこそ勝負をかけるべきだった」という声がかなり多く聞かれました。

1Aの過去問解説でも申し上げましたが、書かれている英文からキーワードを繋ぎ合わせるだけの稚拙な方法論は近年の東大英語では通用しなくなってきています。
本文全体の趣旨を踏まえ、要するにどういうことなのか?と言い換えられるチカラが、1Aのみならず、このリスニングでも強く求められるようになってきています。
このように2026年度のリスニングも前年と同様に得点しづらい設問が増えたわけですが、東大側が受験者平均を下げすぎないようにするために一定の配慮を施した跡もみられました。
昨年のようにpartAにも難問を多く散りばめることはなくなり、論旨が理解しやすい題材がpartAとBで出されたのです。

 

なお、スピーディーに聴いて理解するためには、スピーディーに英文を読んで理解できるチカラも必要です。
読んでもスムーズに理解できない人が聴いて理解できるはずはありませんし、速読速解力がなければ選択肢群の内容を瞬時に把握することなど出来はしません。
漫然とリスニングの音声を聞いているだけでは、いつまで経っても点数UPは見込めないのです。

なお、リスニングの下読みの工夫については、映像授業でもいくつかの手法をご紹介しますが、ここで注意喚起したいことは、「下読み時に設問文や選択肢でチェックしたキーワードだけを拾い聴きしても3〜5問程度しか正解できない」という事実です。

ショッキングに思えるかもしれませんが、逆に言えば、東大側としては、ある程度は得点させてあげたいという配慮から、キーワード拾い聴きで取れる問題を3〜5問用意してくれているとも解釈できます。

とはいえ、やはり、入試問題作成部会の教授陣としては、ちゃんと本文全体を聴き取ってくれた受験生が報われるような設問構成にしたいのでしょう。

今年度も昨年に引き続き放送英文と選択肢の表現との乖離度が大きい問題が大半を占めている点、きちんと本文を理解しながら聴き取ることができる猛者にとっては「実力」が点数に反映されやすい良問だとも言えそうですが、その反面、フレーズ拾い聞き作戦で突っ込んだ東大受験生にとっては昨年と同様にかなり骨の折れるセットに感じたようです。

 

さて、ここで形式面について、少し触れたいと思います。
2026年度東大リスニングの概略についてざっくりご説明すると、設問総数15問と選択肢の数が5つであるという点は2025年度入試と変わりありませんでした。
問題構成は(A)(B)(C)の3つのパートに分かれ、それぞれが独立した放送内容でした。

(A)ドイツの教育制度

(B)イギリスの刑務所 (BBC podcast2024/10/1より出題。過去にはBBC-6minutesからの出題もあり)

(C)樹皮や岩石に着生する地衣類

気になる点としては、今年度も昨年度に引き続き、いずれのパートでも補注が付されたことでしょうか。

また、「あてはまらないもの(NOT問題)」を選ぶ設問が今年度は廃止されましたが、TRUE問題が6問出されたことは上述した通りです。

訛りについては、イギリス英語やアジア系も含め、どこの国の訛りかわからないようなアクセントの話者がいたという報告がいくつか上がってきています。
東大模試や東大対策の教材とは異なり、一語一語を丁寧に読み上げてくれる感じではなく、普通の会話のようにナチュラルな感じで発音されていたという意見が受験生から多く上がってきています。

 

なお、設問ごとの詳細な解説は後掲いたしますので、ぜひご参照ください。

【東大リスニングの出題形式】

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東大リスニングの出題形式について見ていくとしましょう。

(放送時間)30分程度
(放送開始)2月26日午後2時45分〜(変更可能性あり。必ず受験要項や問題冊子の注意事項で確認を!)
(設問総数)15問←A・B・Cの3つのパートに分かれており、各パートに5問ずつ割り当てられています。
(予想配点)2点×15問=30点
(選択肢数)5つ ←2018年入試より各設問の選択肢数が5つに増量した。
(解答方式)マークシート

 

(放送英文語数&出題テーマ)

 

(各パートの関係性・放送内容)

2021年まではパートAとパートBが内容的に関連していましたが、2022年からはすべてのパートが独立した内容となりました。
出題テーマは、文系理系に偏りなく出題されています。

ただ、これはリスニング問題に限った話ではありませんので、東大英語対策には様々な内容の文章に触れて教養力を上げることも大切です。

(2026年入試の変更点と試験会場での心構え)

2025年度入試の出題形式を踏襲しています。
ただ、既に述べた通りTRUE型の問題が6問も出題されましたので放送内容を事前に把握するためには設問文のみならず選択肢にも目を通す必要があり、昨年と同様、下読みに要する負担量は大きくなりました

また、パートAやパートBでは比較的解答根拠を掴みやすい設問が多く散りばめられており、満点を狙うこともできたでしょう。
難度が高かったパートCについては生物基礎の知識がありますと常識力や消去法を以て答えを導き出すことが容易でした。
やはり幅広いジャンルの知識を仕入れることが総合得点アップには必要だといえます。

殊に2026年度入試においては、他の大問にもこの理は当てはまります。

リスニング対策だからといって、漫然と音声だけ聞き流すのではなく、教養力を高めることも忘れないようにしましょう。
原子力発電所という言葉すら聞いたことがない人に、原発賛成か反対かの音声を聞かせてもちんぷんかんぷんなはずです。
小さい頃、テレビのニュース番組を見ても何を言っているのか分からずチャンネルを変えた経験がある方は多いと思います。
ですが、大人になってみると、よく理解できますよね。
これが教養力の差異がもたらす理解度の差なのです。

【高得点合格者の工夫一例】

ここで、高得点合格者がリスニングに際して、どのような工夫をしているのか幾つか具体例を挙げます。

  • 下読みは、5分〜7分かけて行っている(長い人では10分)
  • 下読みをするのは、リスニング開始直前の14時35分〜14時45分の間が多い。ただし、2023年度101点合格者はまったく別の時間帯に下読みをしている。
    (編集部注)101点合格者によるリスニングの攻略法徹底解説はこちら
  • 下読みに際して、選択肢まで読み込むかは人による。ただし、選択肢間に共通したキーワードがある場合は、丸で囲むなどして一目瞭然化している人が多い。
  • リスニング開始の直前に、長い文章を読解せねばならない大問(1Bや5)を敬遠する人が多い。理由として、リスニング前に読み終わらなかった場合、リスニング終了後にさっき読んだ内容が記憶から吹っ飛んでしまう可能性があるため。それゆえに、大問別の解法戦略が重要。詳しくは映像授業知恵の館記事にて。
  • イヤホンでリスニング音声を聞くのではなく、スピーカーの上にタオルをかぶせ、少し離れた高いところから音声を流す練習を普段からやっていた。←音質の悪い試験教室に当たってしまうケースを想定して
  • 過去問や模試の問題を解いて終わりではなく、しっかりと敗因分析をしている←当たり前のことのように思えて意外とできていない人が多い。

 

【強力な復習用ツールのご紹介】

英語は世界の様々な地域で話されています。
そのため、各地域特有のアクセントや発音が生まれます。
アメリカ英語やイギリス英語ばかりを善とする時代が終わりつつあるのです。
そうした潮流を受け、近年、TOEICやIELTSといった英語資格試験においても、世界各地の発音でリスニング問題が作られています。
東大リスニングも例外ではなく、インド訛りが登場した年もありました。

ですが、東大対策の英語教材に、こうした訛り訓練用の音源は市販ではあまりありません。
そこで、強力な復習用ツールをご紹介したいと思います。
詳細は映像授業【東大英語 リスニング】に含まれている2023過去問実況中継解説にてご案内しております。

映像授業【東大英語 リスニング】

 

【東大リスニング対策の諸注意5か条】

リスニング力を上げるために、多くの東大受験生が四苦八苦しています。
いきなりBBCニュースを聴いて心折れたり、過去問に挑戦するもうまくいかずリスニングの才能がないと勝手に諦めたりと、多くの東大受験生にとってリスニングは鬼門となっているのです。

そこで、独りで勉強していると気付きにくい点について、映像授業【東大英語 リスニング】に含まれている2023過去問実況中継解説で概略をご説明しておりますので、ぜひ本稿に併せてご参照ください。

 

【2026東大リスニング 問題A 総論】

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まずは、こちらをご覧ください。

いかがでしょうか、設問(9)がわりと歯ごたえのある設問ではありましたが、その他の4問は設問キーワードの近くに解答根拠がありましたので、正答率も高かったと思われます。

冒頭の歴史問題については世界史選択の方にはよくわかる内容だったと思いますが、一般常識でもあるので、理系の方や日本地理選択の方であっても無知を言い訳にはできないと思います。

2025年度入試のpartAに比べますと、非常に明瞭な論旨で答えも見つけやすかったですから、今年の他の大問の難度の高さを考えますと、だいぶリスニングで救われた受験生が多かったのではないでしょうか。

その反面、リスニングに苦手意識があって最初から捨て問扱いでいこうとした受験生にとって、2026年の東大英語は災難に思えたことでしょう。

やはり、いつも申し上げておりますように、どの科目やどの大問に救われるかわからないのが東大入試の特徴ですので、安易にヤマを張ったり、捨て問を作ったりしないように心がけたいものです。

なお、1問わからなかったからと言って意気消沈することのないように注意してください。

リスニングにおける極意は、常に意識を「次」に向けることにあります。
次の単語、次のフレーズ、次の文、次の設問といった具合にです。
1問を取りに行こうとして全問を取りこぼすことは絶対に犯してはならない禁忌です。
取れる問題は必ずあるんだ!と強く信じて、最後まで放送の聞き取りに全集中することが大事なのです。
2回目の放送が終わるまで、いや、午後4時の試験終了の鐘が鳴り終わるまで、決して諦めないようにしましょう。

放送内容については、既に申し上げた通り、ドイツの教育制度ついて説明がなされています。
昨年に比べますと、わりかし理解しやすいテーマでしたので、救われた受験生も多かったことでしょう。

耳が英語音声に慣れるまでには時間がかかりますから、しばしばパートAでスムーズに英語音声に適応できず1回目の放送を雑に聞いてしまうことはよくあります。
そんななか、昨年のように内容まで理解しづらい文章が放送されますと受験生はパニックを起こすのです。
それはなかっただけでも、今年度のリスニングは受験生想いの配列だったと思います。

なお、英語が始まる直前のお昼休みの時に、聴き慣れた英語音声を1.2倍速など少し速めのスピードで聴いて理解する時間を設けると、英語耳の状態で試験に臨むことができますので是非お試しください。

 

それでは、総論はこれくらいにして、個別の設問について見ていくとしましょう。

【2026東大リスニング 問題A 各論】

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設問(7)<並>

According to the lecture, why have many wealthy Germans avoided sending their children to elite schools?

 

a) The government prohibits elite schooling in Germany.

b) The government provides more funding for public education.

c) They believe public schools provide a better education.

d) They do not want to be associated with the historical origins of their wealth.

e) They have a strong social commitment to equality in education.

【プチ解説】
トップバッターの設問(7)は、放送の冒頭部分で解答根拠が示されています。

ただ、選択肢そのまんまのフレーズが放送されているわけではなく、distance themselves from this past(過去とは距離を置こうとしている)や、Wealth in Germany has a morally complicated past(ドイツの富は倫理的に複雑な過去とのつながりがある)、Nazis(ナチス←ヒトラー関連では2024年1Aにも似たようなテーマが出されました)という内容を踏まえて答えを導く必要がありました。

とはいえ、選択肢群の文章量も多くはないですし、わりとよく知られているテーマの話ですので、正解を導くことはそれほど難しくはなかったと思います。

仮に、本問でつまづいたとしても、次の設問(8)にはサービス問題が用意されていましたから、常に次の音声、次の設問、次のパートという心構えを持つことが肝要です。

 

設問(8)<易>

According to the lecture, which of the following statements about elite schools in England and the United States is TRUE?

 

a) They encourage diversity by admitting students from various backgrounds.

b) They focus primarily on preparing students for manual labor.

c) They help maintain wealth, status, and power across generations.

d) They offer scholarships only to members of certain minority groups.

e) They provide specialized training in politics and economics.

【プチ解説】
(8)は、本年度で6問も出題されたTRUE問題の1つ目です。

ありがたいことに、設問文で示されたelite schools in England and the United Statesがそのまま放送されたばかりか、その直後に、選択肢c)とほぼ同じ単語が読み上げられましたので、本問は2026年第3問の中で最も容易な設問だったと言って良いでしょう。
確実に正解しておきたい1問です。

なお、少し気になりましたのは選択肢のクオリティが年々上がっている点です。
数年前までは選択肢を読んだだけで「常識的に」正解の選択肢を選ぶことができる問題も多くありました。
ですが、近年、このようなセコ技を封じてきているように思えます。

たとえば、本問の選択肢a)であれば「多様な生徒を受け入れる」という内容はいかにも東大教授陣が好みそうな内容ではありますが、誤った選択肢になります。
他にも、設問(9)の選択肢c)、設問(10)の選択肢a)あたりも常識力を働かせると、さも正しい記述に思えてくるかもしれませんが、放送英文ではいずれも言及されていません。

下読みを丁寧に行うべきことは間違いありませんが、放送英文を聞かずとも正答を導くことはさせないという東大英語部会の強い意志を本年は特に強く感じました。

 

設問(9)<難>

According to the lecture, which of the following statements about the German educational system is TRUE?

 

a) German schools do not have standardized tests or grades.

b) Germany has a widely recognized network of elite schools.

c) Schools in Germany do not charge tuition fees to lower-income families for college preparation.

d) Students who attend Gymnasium receive a uniform level of education in principle.

e) Universities in Germany do not require standardized exams for entry.

【プチ解説】
(9)は、前問とうって変わって第3段落から第4段落にかけての内容を統合して考えなければなりません。
消去法で解こうにも検討しなければならない英文の量が多かったですから、焦った受験生も多かったのではないでしょうか。

正解はd)ではありますが、Gymnasiumについては注釈でも説明されているものの、明確にuniform level of educationについて触れられている箇所はありませんでした。
学業で優秀な人が大学進学を目指すgymnasiumに進む傾向にあることは本文で述べられていましたが、そこから選択肢d)を一発で選ぶことは至難の技のように思えます。

映像授業や過去問解説記事でも何度か注意喚起をして参りました「正解の選択肢は光らない」を体現した1問だったと言えましょう。
本問で混乱するあまり、後続の設問(10)と(11)を取りこぼそうものなら、合格が遠のいてしまいます。
混乱したら、いったん捨てて、後から余った時間があれば拾い直すスタンスで臨みましょう。

 

設問(10)<並>

According to the lecture, which of the following statements about Germany’s “tracking system” is TRUE?

 

a) All students receive the same education regardless of background.

b) It allows students from different socioeconomic backgrounds to mix freely.

c) It removes parental influence from the education process.

d) Socioeconomic status often affects the tracks to which students are

e) Students are assigned to different tracks based on which university they get into.

【プチ解説】
前問で意気消沈した受験生に活力を再び与えてくれるのが本問です。

選択肢d)で言及されているsocioeconomicassignedという表現がそのまま本文でも使われていますので、自信をもって正解を選べた受験生も多かったことでしょう。

第5段落の冒頭のtwo factsのように、具体的な個数をあげて説明を試みようとしている時には、その内容が解答の根拠になることが多い傾向にあります。

理由が2つあります、3つの帰結に至りました・・といった「数字」関係の表現には敏感に反応できるようにしましょう。

 

設問(11)<並>

According to the lecture, what concern drives some German parents to send their children to elite schools abroad?

 

a) A belief that German universities do not accept Gymnasium graduates

b) A fear that without elite schooling, Germany may fall behind the rest of the world

c) A requirement by the government to study abroad for certain academic degrees

d) A trend among lower-income families to aim for an international education

e) A worry that elite schools in Germany are not inclusive enough

【プチ解説】

PartAのラストである(11)もわりかしサービス問題と言えましょう。

放送英文の最後で解答根拠が明瞭に読み上げられています。

 cannot keep up withがfall behind に、anxietyfearにそれぞれ言い換えられていますが、さほど高級な単語というわけでもありませんので、この程度の言い換えには一瞬で対応できる語彙力は身につけたいものです。

近年の共通テスト英語リーディングでも、パラフレーズ(言い換え)は頻繁にみられるようになってきていますので、熟語表現や類義語を貪欲に仕入れるよう心かけてください。

 

(補足) 以上でパートAが終わり、次のパートB開始まで60秒があります。
この60秒で、再度パートBの設問文チェックをせねばなりません。
東大リスニング制覇の極意は、「次に意識を向ける・頭を切り替える」なのですから。

【2026東大リスニング 問題B 総論】

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まずは、こちらをご覧ください。

パートAと同様に、わりと理解しやすい内容の英文でした。

テレビのドキュメント番組でも、この手の刑務所改革については何度も取り上げられたことがありましたし、BBCのpodcastを日頃から聞いていた受験生にとってはスーパーラッキーな1問だったのではないでしょうか。

今年度の東大英語は多くの問題で例年になく難度が上がりましたので、それらとのバランスを図るべく、第3問リスニングの難易度を昨年より下げたのだと推測しています。

なお、会話部形式で注意すべきことは、男性と女性が交互に話すパターンなら発話者が明瞭で良いのですが、男性と男性同士の会話で両者の声が似ている場合、「今のは誰の発言?」となる場合があることです。
過去の東大入試や共通テストでもありましたので、なんとなく男性の声と考えるのではなく、声質にも注目し、文脈把握も怠らないようにしてください。

設問に関してみていくと、単語拾い聞きで取れる設問はほとんどなく、文脈把握が重要になってきます。

また、放送英文そのまんまの表現ではなく、適度に言い換えられたフレーズで選択肢がつくられていますので、語彙力もリスニング制覇の要になってきます。
(15)のように答えを導きづらい難問もありましたが、即答できるような設問もありましたから取りこぼしのないようにしたいところです。

難問ではなく、取れる問題を落とさない、これが合格の極意なのです。

 

それでは、総論はこれくらいにして、個別の設問について見ていくとしましょう。

【2026東大リスニング 問題B 各論】

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設問(12)<並>

What was the concept of the “separate system,” according to Yvonne Dukes?

 

a) A prison was divided between high and low security sections.

b) Prison guards were isolated from prisoners at all times.

c) Prisoners were kept apart from each other and made to think about their past actions.

d) Prisons were built away from areas that offered socializing opportunities.

e) Prisons were built to respect prisoners’ privacy, giving each prisoner his or her own room.

【プチ解説】
放送英文の中盤あたりでようやくseparate systemが読み上げられましたので、それまでの2分間は、「え!? 設問文のキーワードをもしかしたら聞き逃したのかな」と不安でいっぱいになった方は多かったかもしれません。

設問(14)のキーワードであるthe 18th centuryが、設問(12)のキーワードより先に読み上げられたことに不安を覚えた方も多かったはずです。

ただ、separate systemのすぐ後に解答根拠が丁寧に読み上げられていますので、辛抱強く待てた方にとっては即答できる1問ではありました。
試験最中は、たとえ、不安がよぎっても、音声全体の意味を把握することに全集中すべきだと言えましょう。
必ずお得な問題はどこかに散りばめられていますので。

 

設問(13)<並>

How does Yvonne Dukes describe the “silent system”?

 

a) Prison guards rarely talked to prisoners.

b) Prisoners were not allowed to communicate except when they exercised together.

c) Prisoners were ordered to repeat dull, lower-level duties without communicating.

d) Prisoners were separated from each other so that they could not talk to each other.

e) The government ignored the demands of prisoners.

【プチ解説】
問に引き続き、本問もキーワード(silent system)の直後に解答の根拠が示されました。

repetitiverepeatboringmeaninglessdulllower levelに言い換えられてはいましたが、それほど高度な言い換えではありませんでしたので、難なく正解の選択肢を選べた方も多かったと思います。

(12)と(13)は取りこぼしのないようにしなければいけません。

 

設問(14)<並>

What were the results of the 18th-century experimental approaches, according to Yvonne Dukes?

 

a) Their architecture did not function effectively and was completely renovated.

b) Their strict systems prepared prisoners for their return to society, but these approaches caused security problems.

c) They contributed to improving prisoners’ surroundings in prisons, but their architecture was too expensive for the government.

d) They were dangerous for staff in prisons and eventually banned.

e) They were mentally harmful for people in prisons, but the prison architecture remains the same.

【プチ解説】
18th century〜experimental approchesが初めて登場したLaurie❷ではありましたが、設問文で示されているように、あくまでYvonneの見解が本問では問われていますので、Yvonne❷に答えがあるはずだと心の準備ができていた受験生は多そうです。

そうして辛抱強く待ちますと、設問(13)の解答根拠の直後に、Both of these experimental systemsがdamaging people’s mental healthと説明がなされます。

この時点で選択肢e)を選べた受験生もいたことでしょうが、念のため、聞き続けると、しっかりthe architecture of those systems is [still] with usと説明されてます。

 

設問(15)<難>

Why does the UK government undertake “future proofing,” according to Yvonne Dukes?

 

a) Because expensive prisons will improve prisoners’ mental and physical health in the long term.

b) Because it is cheaper to build a prison with extra security features now rather than adding them later.

c) Because the design of prisons can change according to the political

d) Because the 18th-century prisons should be preserved for their historical value.

e) Because the government prefers new design principles.

【プチ解説】
このpartBの鬼門は本問です。

future proofingというキーワード自体は2回読み上げられていますし、解答根拠もその直後に流れはするのですが、たとえ聞き取れても、答えを導きづらかったと思います。

消去法で解くことも出来はしましたが、少し検討に時間を要してしまいます。

新たに刑務所をグレードアップする必要がないという内容から、コスト的に安上がりだという内容を導くのは社会人の方には簡単だとは思いますが、経済の視点を持ち合わせていない10代の受験生にとっては、少し酷な問題だったかもしれません。

 

設問(15)<難>

What is unusual about Black-spotted Flash butterflies?

 

a) Ants are a key source of food.

b) Ants help them to leave the nest.

c) They can fly within five minutes.

d) They differ a lot depending on the environment.

e) They have a covering to protect from ant bites.

【プチ解説】
このpartBの鬼門は本問です。

future proofingというキーワード自体は2回読み上げられていますし、解答根拠もその直後に流れはするのですが、たとえ聞き取れても、答えを導きづらかったと思います。

消去法で解くことも出来はしましたが、少し検討に時間を要してしまいます。

新たに刑務所をグレードアップする必要がないという内容から、コスト的に安上がりだという内容を導くのは社会人の方には簡単だとは思いますが、経済の視点を持ち合わせていない10代の受験生にとっては、少し酷な問題だったかもしれません。

 

 

設問(16)<並>

Which of the following statements is TRUE, according to Yvonne Dukes?

a) Harsh prison environments make prisoners want to become better human beings.

b) Prisons with friendly environments do not help prisoners to reform.

c) The architecture of British prisons is much better today, compared to earlier periods.

d) The architecture of prisons can have an impact on prisoners’ well-being.

e) Two approaches were useful for improving the environment of British prisons in the 18th century.

【プチ解説】
こちらに関しては、本文の要旨をある程度わかっていないと答えを導けなかったかもしれませんが、設問(12)(13)(14)で求めた答えから推測すれば、わりと苦労することなく、d)を選べたのではないでしょうか。

なお、well-beingwell-offといった慣用表現は貪欲にネタストックしましょう。

早慶などの難関私大に限らず、東京大学でもイディオムは頻繁に問われるようになってきています。

 

補足) 以上でパートBが終わり、次のパートC開始まで60秒があります。
パートBで手応えがあったかどうかにかかわらず、この60秒で、再度パートCの設問文チェックをせねばなりません。

リスニング試験が始まる前に下読みをしっかりしなかった(できなかった)受験生は、次のパートCにおけるTRUE型の設問にうまく対応できなかったことでしょう。
もっと下読みをしとけば良かったと後悔したはずです。

ですが、日頃から速読速解訓練をしている人であれば、60秒でも十分に選択肢の吟味はできたはずです。
諦めることなく1点でも多くもぎ取る覚悟で前進することが合格ポイントです。
東大リスニング制覇の極意は、「次に意識を向ける・頭を切り替える」なのです。

【2026東大リスニング 問題C 総論】

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まずは、こちらをご覧ください。

ラストは、partCです。ミツバチの8の字ダンスや、鳥さんの帰巣本能といった生物基礎で学ぶようなネタが東大リスニングではよく問われます。
今年度の共生説に関しても、高校生物で学ぶメジャーな論点ですので、一度目にしたことがあるかどうかで、解きやすさは段違いに変わったことでしょう。

東大英語は文系理系の区別なく共通の問題を課していますし、教養学部でも文系理系の枠を超えて幅広い教養を学ぶわけですから、受験生にも同様の学習スタンスを求めているのでしょう。
ぜひとも幅広いジャンルの文章に触れるよう心がけましょう。

 

(追記)たとえリスニングでうまくいかずとも、決して戦意を喪失してはいけません。
残る45分で45点を稼ぎ出す姿勢が大切です。

上の図のように、東大英語の出題形式は8種類と多く、読解語数も5000wordsを超えています。
それゆえ、1つにこだわりすぎず、取れる問題をどんどん拾っていくくらいの気持ちで臨みましょう。
時間制約が厳しいということは、冷静さを失った場合、リカバリするだけの時間的なゆとりがないということなのです。
頭が真っ白になろうものなら、総崩れすることもあり得ます。
頭がいいから東大に受かるわけではありません。
終始冷静に対処できるから東大に合格できるのです。
ぜひ、合格の呼吸シリーズなど敬天塾の記事を通して、合格者の心構えも学ばれてください。

 

それでは、総論はこれくらいにして、個別の設問について見ていくとしましょう。

【2026東大リスニング 問題C 各論】

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設問(17)<並>

According to the lecture, which of the following statements about ecology is TRUE?

 

a) It aims to propose sustainable environments for all creatures.

b) It examines ways in which organisms are linked to their surroundings.

c) It is the comparative study of various environments on earth.

d) It seeks to protect endangered species.

e) It was inspired by Darwin’s theory of evolution.

【プチ解説】
Ecology(生態系)の意味がわかっている受験生にとっては、下読みの段階で答えを特定できるような問題でした。

もちろん推測読みに「だけ」頼るのはリスキーですから、放送英文をきき取らねばなりませんが、自然科学関連の問題はわりと知識力で押し通せるところは大きいように思います。

さて、本問の解答根拠は、冒頭の第1段落で登場します。

relationships between organisms and their environment、nature is an interconnected whole、Organisms could not be understood in isolationといった具合に、続けざまに同内容を説明してくれていますので、正答を導くことは容易だったように思えます。

 

設問(18)<並>

According to the lecture, which of the following statements best describes Schwendener’s dual hypothesis of lichens?

 

a) A lichen has two parts, one of which is a plant and the other a stone.

b) In a lichen, there are two kinds of organism, one of which makes the other work.

c) One organism grows another for food in the body of a lichen.

d) The lichen has separated into two species in the process of evolution.

e) Two species of organisms live on equal terms in a lichen.

【プチ解説】
(18)〜(20)にわたり難度の高い問題が続いています。

注釈にもあるfungusalga(菌類と藻類)とが、parasitesslaves(寄生主と奴隷)の関係にあることを、第3段落や第5段落で説明されていますが、その言葉から両者が支配被支配の関係にあるんだなとパッと気づけた方は申し分のない理解力をお持ちだといって良いでしょう。
正答率が低いのかなと憂慮しておりましたが、意外に正解者が多かったこともあり難度については「並」としています。

ただ、これは素直に正解された方を褒めるべきようにも思いました。
ですが、単語拾い聞きでリスニングを乗り切ろうと考えている受験生にとっては苦痛以外のなにものでもない1問だったと思います。

やはり今年度のリスニングは如何にpartAとBで満点近くを取れたかが勝負の鍵だったと思います。

 

設問(19)<難>

According to the lecture, what was most concerning about the dual hypothesis when it was proposed?

 

a) It caused a political debate over environmental issues.

b) It demonstrated that trees had been dividing into branches for a long time.

c) It described evolution using the image of a tree’s trunk separating into

d) It implied that distinct evolutionary lines could come together.

e) It was seen as proof of Darwin’s ideas in the real world.

【プチ解説】
(19)については、Schwendener氏の理論に対する反対意見が第4段落で詳細に説明はなされているのですが、選択肢d)の内容が第4段落の最後でちょろっと登場するだけですので聞き逃してしまった方は多くいたのではないでしょうか。

消去法で特定するのも意外に難しかったですから、本問は落としても仕方のない1問だと言えましょう。

 

設問(20)<難>

According to the lecture, which of the following statements about symbiosis is TRUE?

 

a) It competed against the dual hypothesis.

b) It developed from the dual hypothesis.

c) It emerged as evidence of the dual hypothesis.

d) It gave rise to the dual hypothesis.

e) It utterly denied and replaced the dual hypothesis.

【プチ解説】
(20)は、選択肢がシンプルであることが、必ずしも易問を意味しない良い例だと言えます。
生物基礎の知識があると、かなりイメージしやすいところですが、前提知識なしでリスニングだけで解こうとすると、しっかり本文の内容を咀嚼できなければいけませんでした。

聞き取れるか否かの次元ではなく、きちんと本文全体の要旨を理解できているか否かの力を東大が受験生に求めている1問でした。
付け焼き刃のリスニング力ではとうてい太刀打ちできません。

やはり、BBCのpodcastや6minutesのようなツールを活用して、貪欲に多くのジャンルに触れていくことが合格ポイントだと言えましょう。

 

設問(21)<並>

Which of the following best represents the lecture’s main point?

 

a) Evolutionary lines always spread and diversify.

b) Organisms can have a variety of relationships with each other.

c) Scientific research is characterized by fierce competition.

d) Simon Schwendener made a significant contribution to the theory of

e) The strong organisms exploit the weak ones.

【プチ解説】
ラストに関しては、わりとマイルドな問題だと言えます。
設問(17)が解けた受験生にとってはサービス問題だったのではないでしょうか。
他の設問で選んだ答えも活かして答えを紡ぎ出す姿勢が、本問やpartBの設問(16)のような「まとめ問題」には有益でした。

最後まで諦めることなく、1問でも多く奪取しようとする姿勢を貫いてください。
それが東大英語の本質です。

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東大リスニングではしばしば放送英文と設問選択肢間で語形変化が見られます。

たとえば音声ではdeathと言っていたのに選択肢ではdieになっていたり、participantと放送していたのに選択肢ではparticipateになっていたりという具合にです。
もちろんじっくり読めばわかるはずなんですが、時間制約の厳しい東大入試では脊髄反射レベルでパッと脳内で切り替えできなくてはいけません。

そこで、ちょっとした語形変化一覧を作成いたしました。
ただし、ここに載っているものが全てというわけではなく、接尾辞や接頭辞の知識も駆使して語彙の整理や語彙力増強に繋げましょう!

リスニング語形変化-1(1)

【最後に】

日本一(?)詳しく実況中継を書いたつもりですが、学びはありましたでしょうか。
2024年や2025年の実況中継解説でも、2026解説にはないエッセンスを多く盛り込んでおりますので併せてご参照ください。

《東大英語 第3問 リスニング の記事一覧はこちら》

私は受験生の時にリスニングでなかなか点数が取れず毎日毎晩悩んでいました。
リスニングが得意な人や先生達にアドバイスを求めても、「本質が分かっていれば自然と答えがわかる」というなんの役にも立たない助言ばかりで落ち込む毎日でした。

ですが、そこから諦めずに過去問探究や耳トレを進めるなかで、東大はなぜ設問文と選択肢をご丁寧に問題冊子に載せてくれているんだろうかと思い始めたのです。
英語資格試験の中には、設問文や選択肢をも放送で行い問題冊子には何も書かれていないこともあります。
これは、東大側からのメッセージなのではないかと思い始めたのです。

そもそも、大学が過去問を公開しているのは、受験対策のために「うまく活用してくれ」という想いが込められているからだと私は考えています。
単に解いて、何問正解した、何点だったといった情報はどうでもよく、現時点で解けない問題や時間内に解き終わらない科目をマスターするために何をすべきかを考えるヒントを過去問に求めるべきなのです。
一度出されたことのある問題は二度と出されないからやる価値はないと言う人がいますが、それは過去問の意義を捉えられていないのです。
過去問こそ、最強かつ最高のバイブルだということを強くお伝えし、本稿を終えたいと思います。

ぜひ、敬天塾の過去問解析講座で合格力を上げていってください。
皆様の東京大学合格を心からお祈り申し上げます。

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