2025年東大英語(第3問 リスニング)入試問題の解答(答案例)・解説

(編集部注1)難易度の評価など、当日解いた所感はこちらをご覧ください。

(編集部注2)実際の入試問題入手先
本解説記事を読むにあたって、事前に入試問題を入手なさることを推奨します。
・産経新聞解答速報 https://www.sankei.com/article/20250225-SS6KISNKS5BRTKNOCIBINS4GHI/?outputType=theme_nyushi
・東京大学HP https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/admissions/undergraduate/e01_04.html

【2025年東京大学 英語3リスニング総括】

先ずは、こちらの表をご覧ください。

2021年度入試の合格者のうち、英語で高得点を奪取された方の大問別得点一覧(推定)です。
配点が驚きですよね。客観式問題に推定でおよそ70点近く割り当てられています。
その半分にあたる30点が配されているのが第3問ですから、リスニングの成否は合否に直結するとも言えます。

リスニングの設問総数は例年15問(1問2点と予想されています)となっており、平均的な東大受験生は18点前後をうろうろしているように思えます
それに対して、111点合格者や105点合格者はキッチリ26点(13問)正解を叩き出していますね。
リスニング力は一旦身につけば、点数のブレが生じにくくなる特性があります。
その領域に達するまでには、敬天塾の映像授業でご紹介している訓練法を実施しても成果が出るまでに2ヶ月程度はかかりますので、今すぐ対策を始めましょう。

映像授業【東大英語 リスニング】

さて、ここで世にも珍しい、設問別の分析考察シートをご案内したいと思います。

2025リスニング設問別分析シート

いかがでしたでしょうか。難易度順に設問が並んでいるわけではないことや、
難易度が高いとされるpartでも易問は必ず存在していること、
各設問で求められているチカラが異なっていることなどをビジュアルに理解できたと思います。

ここで、2023年・2024年リスニングの分析シートと見比べてみてください。

左が2023年、右が2024年の分析シートです。
難問の数は2024年より減ってはいますが易問の数も明らかに2025年は減っていますので、人によっては難化したと感じてしまうセットだったでしょう。
昨年につづいて顕著なのが設問文や選択肢の中にあるキーワードが放送英文の中では尽く別の表現で言い換えられている点です。

なかには、1Aの英文要約のように要旨だけを選択肢に載せているケースもありました。

その他、2023~2024年のPartBでみられた不明瞭な音源は本年では改善されたものの、プロのナレーターが静謐な環境で録音していないことに変わりはなく、日頃からイヤホンでリスニング学習をされてきた受験生には動揺が走ったようです。

また、2021年度入試の時にインド訛りの音声が流れたことは記憶に新しいですが、今年度もアジア系のような訛りが聞こえたとの報告が上がってきています。

さらには、PartCにおけるTRUE OR FALSE 問題に手を焼いた受験生も多かったことでしょう。
この形式の設問では、全選択肢を丁寧に下読みしておくことが高度に求められます

そのため、設問文だけを拾い読みすべく下読み時間を5分と決めていた受験生からは、
「もっと下読みしとけば良かった」
「試験開始直後に出題形式変更の有無をザッとでも確認しとくんだった」
「今年の1Aや1Bや4Aが易化したのは、3や4Bの難度が上がったこととのバランスをとるためだったのか」という声がかなり多く聞かれました。

1Aの過去問解説でも申し上げましたが、書かれている英文からキーワードを繋ぎ合わせるだけの稚拙な方法論は近年の東大英語では通用しなくなってきています。
本文全体の趣旨を踏まえ、要するにどういうことなのか?と言い換えられるチカラが、1Aのみならず、このリスニングでも強く求められるようになってきています。
このように2025年度のリスニングも前年と同様に得点しづらい設問が増えたわけですが、東大側が受験者平均を下げすぎないようにするために一定の配慮を施した跡もみられました。

一例として、選択肢の下読みだけで常識的に正解を絞り込める設問が5問もあった点が挙げられます。
世の中には問題冊子に設問文を一切載せないリスニングテストもあります。
その中にあって東京大学がわざわざ設問や選択肢を問題冊子に掲載してくれているのには理由があるはずです。

耳だけで点数を取ろうとするのではなく、選択肢を読むことで「常識的」におかしいものを取り除く作業も高度に求められるのです。
そのためにも文系理系問わずに幅広いジャンルの文章を多読して教養を深めることが大事です。

たとえば、原子力発電所という言葉すら知らない人が、原発に賛成か反対かの文章を読み聞きしたところでスムーズに理解できるはずもありません。
また、スピーディーに聴いて理解するためには、スピーディーに英文を読んで理解できるチカラも必要です。
読んでもスムーズに理解できない人が聴いて理解できるはずはありませんし、速読速解力がなければ選択肢群の内容を瞬時に把握することなど出来はしません。
漫然とリスニングの音声を聞いているだけでは、いつまで経っても点数UPは見込めないのです。

なお、リスニングの下読みの工夫については、映像授業でもいくつかの手法をご紹介しますが、ここで注意喚起したいことは、「下読み時に設問文や選択肢でチェックしたキーワードだけを拾い聴きしても6〜7問程度しか正解できない」という事実です。
ショッキングに思えるかもしれませんが、逆に言えば、東大側としては、ある程度は得点させてあげたいという配慮から、キーワード拾い聴きで取れる問題を6〜7問用意してくれているとも解釈できます。

とはいえ、やはり、入試問題作成部会の教授陣としては、ちゃんと本文全体を聴き取ってくれた受験生が報われるような設問構成にしたいのでしょう。
今年度も昨年に引き続き放送英文と選択肢の表現との乖離度が大きい問題が大半を占めている点、きちんと本文を理解しながら聴き取ることができる猛者にとっては「実力」が点数に反映されやすい良問だとも言えそうですが、その反面、フレーズ拾い聞き作戦で突っ込んだ東大受験生にとっては昨年と同様にかなり骨の折れるセットに感じたようです。

 

さて、ここで形式面について、少し触れたいと思います。
2025年度東大リスニングの概略についてざっくりご説明すると、設問総数15問と選択肢の数が5つであるという点は2024年度入試と変わりありませんでした。
問題構成は(A)(B)(C)の3つのパートに分かれ、それぞれが独立した放送内容でした。

放送英文の概略は次の通りです。

(A)長距離移動をする蝶の生態について筆者が熱く語る話

(B)蝶の多様性や特性について昆虫学者と対話するラジオ番組

(C)地方と比較するなかで都市における植生の特徴や問題点について語る話

気になる点としては、今年度も昨年度に引き続き、いずれのパートでも補注が付されたことでしょうか。

また、「あてはまらないもの(NOT問題)」を選ぶ設問は昨年に続いて1つのままですが、TRUE OR FALSE問題が3問出されたことは上述した通りです。
訛りについては、イギリス英語やアジア系も含め、どこの国の訛りかわからないようなアクセントの話者がいたという報告がいくつか上がってきています。
東大模試や東大対策の教材とは異なり、一語一語を丁寧に読み上げてくれる感じではなく、普通の会話のようにナチュラルな感じで発音されていたという意見が受験生から多く上がってきています。

 

なお、設問ごとの詳細な解説は後掲いたしますので、ぜひご参照ください。

【東大リスニングの出題形式】

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東大リスニングの出題形式について見ていくとしましょう。

(放送時間)30分程度
(放送開始)2月26日午後2時45分〜(変更可能性あり。必ず受験要項や問題冊子の注意事項で確認を!)
(設問総数)15問←A・B・Cの3つのパートに分かれており、各パートに5問ずつ割り当てられています。
(予想配点)2点×15問=30点
(選択肢数)5つ ←2018年入試より各設問の選択肢数が5つに増量した。
(解答方式)マークシート

(放送英文語数&出題テーマ)

(各パートの関係性・放送内容)

2021年まではパートAとパートBが内容的に関連していましたが、2022年からはすべてのパートが独立した内容となりました。
出題テーマは、文系理系に偏りなく出題されています。

ただ、これはリスニング問題に限った話ではありませんので、東大英語対策には様々な内容の文章に触れて教養力を上げることも大切です。
なお、2025年のパートAとパートBは共に蝶の生態や多様性について語られていましたが、内容面で全く同じ話をしているわけではありませんでした。

(2025年入試の変更点と試験会場での心構え)

2024年度入試の出題形式を踏襲しています。

ただ、既に述べた通りパートCでTRUE OR FALSE型の問題が3問も出題されましたので放送内容を事前に把握するためには設問文のみならず選択肢にも目を通す必要があり、例年よりも下読みに要する負担量は大きくなりました

また、パートAで手こずった受験生も多くいたようですがパートBでは比較的解答根拠を掴みやすい設問が多く散りばめられていましたし、パートCに至っては設問形式の変更は見られるも選択肢の絞り込み自体は常識力や消去法を駆使すれば容易でした。
ですので、試験会場でうまく聴き取れないからと言って、その場で絶望するのではなく、「与えられた設問情報を駆使して、1点でも多くもぎ取ってやる!」と自分を鼓舞する姿勢が合格を引き寄せるのだということを強く再認識しました。

【高得点合格者の工夫一例】

ここで、高得点合格者がリスニングに際して、どのような工夫をしているのか幾つか具体例を挙げます。

  • 下読みは、5分〜7分かけて行っている(長い人では10分)
  • 下読みをするのは、リスニング開始直前の14時35分〜14時45分の間が多い。ただし、2023年度101点合格者はまったく別の時間帯に下読みをしている。
    (編集部注)101点合格者によるリスニングの攻略法徹底解説はこちら
  • 下読みに際して、選択肢まで読み込むかは人による。ただし、選択肢間に共通したキーワードがある場合は、丸で囲むなどして一目瞭然化している人が多い。
  • リスニング開始の直前に、長い文章を読解せねばならない大問(1Bや5)を敬遠する人が多い。理由として、リスニング前に読み終わらなかった場合、リスニング終了後にさっき読んだ内容が記憶から吹っ飛んでしまう可能性があるため。それゆえに、大問別の解法戦略が重要。詳しくは映像授業知恵の館記事にて。
  • イヤホンでリスニング音声を聞くのではなく、スピーカーの上にタオルをかぶせ、少し離れた高いところから音声を流す練習を普段からやっていた。←音質の悪い試験教室に当たってしまうケースを想定して
  • 過去問や模試の問題を解いて終わりではなく、しっかりと敗因分析をしている←当たり前のことのように思えて意外とできていない人が多い。

 

【強力な復習用ツールのご紹介】

英語は世界の様々な地域で話されています。
そのため、各地域特有のアクセントや発音が生まれます。
アメリカ英語やイギリス英語ばかりを善とする時代が終わりつつあるのです。
そうした潮流を受け、近年、TOEICやIELTSといった英語資格試験においても、世界各地の発音でリスニング問題が作られています。
東大リスニングも例外ではなく、インド訛りが登場した年もありました。

ですが、東大対策の英語教材に、こうした訛り訓練用の音源は市販ではあまりありません。
そこで、強力な復習用ツールをご紹介したいと思います。
詳細は映像授業【東大英語 リスニング】に含まれている2023過去問実況中継解説にてご案内しております。

映像授業【東大英語 リスニング】

 

【東大リスニング対策の諸注意5か条】

リスニング力を上げるために、多くの東大受験生が四苦八苦しています。
いきなりBBCニュースを聴いて心折れたり、過去問に挑戦するもうまくいかずリスニングの才能がないと勝手に諦めたりと、多くの東大受験生にとってリスニングは鬼門となっているのです。

そこで、独りで勉強していると気付きにくい点について、映像授業【東大英語 リスニング】に含まれている2023過去問実況中継解説で概略をご説明しておりますので、ぜひ本稿に併せてご参照ください。

 

【2024東大リスニング 問題A 総論】

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まずは、こちらをご覧ください。

いかがでしょうか。今年度のPartAには苦戦した受験生も多かったようです。
きちんと聞き取れば答えを見つけることはできたでしょうが、設問順序とは異なる英文放送がなされたり、設問文のキーワードが放送英文の各所に散りばめられ解答根拠を見つけにくくしたりと、かなり多くの受験生が動揺したと聞きます。

とはいえ、設問(6)や(8)はキーワードの拾い聴きでも、なんとか得点できた易問でした。

1問わからなかったからと言って意気消沈することのないように注意してください。
リスニングにおける極意は、常に意識を「次」に向けることにあります。
次の単語、次のフレーズ、次の文、次の設問といった具合にです。
1問を取りに行こうとして全問を取りこぼすことは絶対に犯してはならない禁忌です。
取れる問題は必ずあるんだ!と強く信じて、最後まで放送の聞き取りに全集中することが大事なのです。
2回目の放送が終わるまで、いや、午後4時の試験終了の鐘が鳴り終わるまで、決して諦めないようにしましょう。

次に、各設問の選択肢群ですが、今年度のパートAに関しては、選択肢のつくりが昨年と同様に歯応えのあるものとなっています。
設問文や選択肢に記載されている表現そのまんまでは放送されていない設問がほとんどでした。

リスニングを得点源にしている受験生ほど、このパートAでうまく事が運ばないことに焦ってしまい、頭に血がのぼったことでしょう。
こうした時には、次のパートBやパートCに意識を切り替えることも重要です。
実際に、パートBには解きやすい問題が多くありました。

放送内容については、既に申し上げた通り、長距離移動をする蝶の生態について説明がなされています。
あまり見かけない内容の文章を選んできたなというのが第一印象です。
うまく理解できず焦った受験生も多かったことでしょう。
耳が英語音声に慣れるまでには時間がかかりますから、しばしばパートAでスムーズに英語音声に適応できず1回目の放送を雑に聞いてしまうことはよくあります。
そんななか、内容まで理解しづらい文章が放送されますと受験生はパニックを起こすのです。

英語が始まる直前のお昼休みの時に、聴き慣れた英語音声を1.2倍速など少し速めのスピードで聴いて理解する時間を設けると、英語耳の状態で試験に臨むことができますので是非お試しください。

それでは、総論はこれくらいにして、個別の設問について見ていくとしましょう。

【2025東大リスニング 問題A 各論】

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設問(6)<易>

Where do monarch butterflies from the west mostly migrate to in the fall?

 

a) California coasts

b) Mexico

c) New Hampshire

d) Rocky Mountains

e) None of the above

【プチ解説】

トップバッターの設問(6)は、ありがたいことにキーワード拾い聴きでも解ける設問でした。

ただし、westやらsouthやらeastやらと様々な方向の話題が同じゾーンに集中して流れてきますので、意外に手こずった受験生は多そうです。

また、設問文にある[in the fall(秋には)]を示す直接的な表現は放送されておらず、あくまで夏を過ごした蝶たちはCalifornia coastsに向かうとしか書かれていません。
夏を過ごしたんだから、その次は秋だろうという論理はわかるのですが、ハッキリと示されていない分、極度の緊張下にあった東大受験生たちはモヤモヤした気持ちのまま適切な選択肢を選ばざるを得なかったと思います。

さらには、選択肢e)のNone of the above(選択肢a〜dには正解がない)もなかなかいやらしく、何かを聞き落としたのではないかと不安になった人もいたのではないでしょうか。
客観的には「易問」ではあるのですが、こうした小細工が散りばめられているせいで体感難易度は高かったと思います。

なお、今年の1Aと1Bと4Aがやけに解きやすくなったのは、リスニングの難化とのバランスを図ったんだろうなと試験会場で冷静に分析できた受験生は落ち着いて取り組めたそうです。

設問(7)<難>

What is mentioned as unique to the particular generation of monarchs that migrate south in the fall?

 

a) They are born in the summer and live for only one month.

b) They feed exclusively on milkweed.

c) They have never been to their destination before.

d) They have special direction-finding capacity.

e) They live much longer than other generations.

【プチ解説】

選択肢cを選んでしまった受験生が多そうです。確かに、第2段落の冒頭では、None of the monarchs on the south migration path have ever been to their destination beforeと読み上げられています。
ここだけ聴くと、正解の選択肢に思えるかもしれませんが、放送されていたら正解なのではなく、設問要求に沿った答えが正解のはずです。

則ち、設問(7)では、特定の世代(particular generation)にだけ見られる特徴(unique)とあるわけです。
このgenerationが登場するのが第2段落の末尾になります。
しっかり聞き取れば難しくはなかったのですが、選択肢を下読みで丁寧に読み込んでいた人は、選択肢c)に飛びついてしまったかもしれません。

さらには、近年の東大リスニングでは設問順序と放送順序が基本的に一致していましたが、総論編で図解しましたように、設問(8)の解答根拠の後に設問(7)の論拠が放送されました。

それゆえ、受験生の中には、設問(7)の根拠を聞き逃したのではないかと焦ってしまい、選択肢c)をその場凌ぎで選んでしまった人も多かったことでしょう。
そうした揺さぶりをかけてきている点も加味して、難易度を「難」にしました。

設問(8)<並>

What capacity do scientists believe that monarchs can use to find their way to the migration destination?

 

a) Their ability to follow natural wind currents.

b) Their ability to perceive magnetic fields.

c) Their highly delicate sense of smell.

d) Their memory, passed on from the previous generation.

e) Their sense of where the weather is warmer.

【プチ解説】

本問の解答根拠は設問(7)に先立って放送されています。第2段落の序盤で読み上げられたmagnetism and sunlight to navigateの部分です。

設問文ではnavigateが[find their way to〜]と言い換えられており、magnetismが選択肢b)ではmagnetic fieldsと置き換えられています。
このような言い換えは、東大リスニングでは頻出(本解説記事の最後に語形変化の一覧を載せています。ぜひご活用ください)ですので、英単語を覚えるときに、類義語表現にはどんなものがあるのか常に探ってみる習慣を確立しましょう。

なお、本問は「常識力」「教養力」を働かせると答えを導くこともできました。
生物基礎でミツバチの8の字ダンスを学んだことのある人なら、太陽の位置関係で目的地を探る習性があることはご存知のはずですし、そのほかにも、渡り鳥が地球の磁場を感知していることはよく知られているところです。
そうした常識力があれば、選択肢の下読み段階で解答を絞ることもできたことでしょう。

もちろん、リスニング放送の内容を素直に聞き取る姿勢が何よりも重要ではあるのですが、関連知識が頭に入っているかどうかで聞き取りやすさが格段に変わるのは間違いありません。
子供の頃、ニュース番組をみてもちんぷんかんぷんだったのに、大人になると理解できるようになるのは前提知識のストック量が増えたからです。
幅広いジャンルで多読多聴をするよう心がけましょう

設問(9)<難>

 What was the author’s hope when looking at the monarchs in Mexico?

 

a) That he would recognize some that came from his own yard.

b) That the environment there would be preserved.

c) That they would migrate north soon.

d) That they would start breeding again immediately.

e) That they would survive the winter safely.

【プチ解説】

単語の拾い聴きで答えを出そうとした受験生には酷な一問でした。

まず、設問文にあるMexicoが第3段落にこれでもかと流れてきますが、東大が仕掛けた「罠」でした。
実際の解答根拠は、そのだいぶ後の第5段落にありましたので、受験生は、第3段落〜第4段落を集中して聞き取ってもなかなか答えを定められずに焦ったはずです。

ここで重要なのは、Mexicoという地名ではなく、同じく設問文で明示されている[the author’s hope(作者の望み)]がなんなのかという視点です。
第5段落の末尾でI wished I could〜と言い換えられて放送されていましたが、同じことだと瞬時に理解できた受験生は多くはなかったように思えます。

さらには、選択肢a)に書かれているrecognize some that came from his own yardが放送英文ではmy monarchs had survived to adulthood and arrived safe and sound in Mexicoと言い換えられており、瞬時に同じ話だと理解できた受験生は少なかったようです。
単語の拾い聴きで凌ごうとしている受験生を戒めようとしている意図を年々強く感じています。

なお、第5段落の冒頭で、少し強めのイントネーションで[did any of these magical creatures get their start in my yard〜?]という疑問文が読み上げられていますので、ここをヒントに選択肢a)に絞り込めた受験生もいたようです。

設問(10)<難>

 What is happening with the author’s milkweed plants now?

 

a) He is getting ready to plant them again.

b) New monarchs can be seen on their leaves.

c) Spring regrowth is visible.

d) The milkweed plants have died.

e) Two thin stalks still survive.

【プチ解説】

それでは、partAの大トリを飾る設問(10)をみていくとしましょう。
こちらも、設問(9)に続いて難度の高い設問でした。
去年とは異なり、今年のパートAは前半の設問が易で、後半の設問が難度の高いものになっています。

まず、設問文にあるmilkweedという珍しい単語の聞き取りがポイントになってくることは下読み段階で推測ができます。

ただ、なぜに設問文の末尾で[now]と書かれているのかまで気を配らねばなりません。
今年のパートAでは、設問文をきちんと読み込まないと引っかかる罠が随所に散りばめられています。
その上でですが、milkweedは第5段落の冒頭に初登場するものの、解答根拠自体は第6段落の冒頭にやってきます。
幸い、強めのイントネーションで「Now〜」と読み上げていますので、下読みを丁寧に行なっていた受験生は、「あ!設問文に書かれていたnowのことかな」と歓喜したかもしれません。

ただ、放送された[in May]が選択肢ではspringに、[My milkweed has just emerged from the soil〜」が選択肢ではregrowth is visibleといった具合に書き換えられていましたので、放送は聞き取れても正解にたどり着けなかった受験生もかなり多そうです。
映像授業過去問解説記事でも何度か注意喚起をして参りました正解の選択肢は光らない」を体現した1問だったと言えましょう。

 

(補足) 以上でパートAが終わり、次のパートB開始まで60秒があります。
この60秒で、再度パートBの設問文チェックをせねばなりません。
東大リスニング制覇の極意は、「次に意識を向ける・頭を切り替える」なのですから。

【2025東大リスニング 問題B 総論】

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まずは、こちらをご覧ください。

2023〜2024年の東大リスニングにおける鬼門は、このパートBでした。
放送音源が不明瞭だったため、多くの受験生が激しく動揺したのです。

ですが、2025年ではそうした意地悪はみられないばかりかパートAに比べて解きやすい問題が増えたためサービス問題としての性格が強かったです。
パートAでショックを受けた受験生にはオアシスになったことでしょう。
扱われている話題は蝶の多様性や生態に関するものですが、パートAの話の続きではありませんでした。

なお、会話部形式で注意すべきことは、男性と女性が交互に話すパターンなら発話者が明瞭で良いのですが、男性と男性同士の会話で両者の声が似ている場合、「今のは誰の発言?」となる場合があることです。
過去の東大入試や共通テストでもありましたので、なんとなく男性の声と考えるのではなく、声質にも注目し、文脈把握も怠らないようにしてください。

設問に関してみていくと、単語拾い聞きで取れる設問はほとんどなく、文脈把握が重要になってきます。
また、放送英文そのまんまの表現ではなく、適度に言い換えられたフレーズで選択肢がつくられていますので、語彙力もリスニング制覇の要になってきます。
(12)や(15)など答えを導きづらい難問もありましたが、易問もありましたから取りこぼしのないようにしたいところです。
難問ではなく、取れる問題を落とさない、これが合格の極意なのです。

 

それでは、総論はこれくらいにして、個別の設問について見ていくとしましょう。

【2025東大リスニング 問題B 各論】

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設問(11)<易>

 What does Dr. Lamkin think about the life of a butterfly collector?

 

a) As long as you are cautious around animals, it is wonderful.

b) He does not have any opinion about it.

c) It is an easy and relaxing job, surrounded by nature.

d) It is not an easy life but it is rewarding.

e) It is only for people who are passionate about butterflies.

【プチ解説】

パートAとは打って変わって、聞き取りやすい内容が来ました。
パートAの設問(9)や(10)がわからず気落ちしたとしても、すぐに立ち直ってパートBに意識を切り替えられた人が合格を掴み取ることができるのです。
パートBのトップバッターである設問(11)は瞬殺できる問題でした。Interviewer❷のIs the life of a butterfly collector a good life?に対して、直後のLamkin❷でcollecting is hard work but it turns out to be a good lifeと回答がなされています。
hardが選択肢d)でnot an easy lifeに、a good lifeが選択肢d)ではrewardingに書き換えられています。

そんなに大きく表現を変えているわけではありませんので、本問は「易」と評価しました。
なお、rewardingのように+イメージの単語や、disastrousといったマイナスイメージの単語などを英単語の暗記の際にでも総整理してみると良いかもしれません。

たとえば、「大きい」であれば、下の図のようにいろいろな英単語が単語帳のバラバラのページに載っています。
これらを「大きい」グループで有機的に結びつけ、さらには各単語のニュアンスをも整理できると英作文に際しての誤用防止にもつながります。

設問(12)<難>

 What determines the color of wings?

 

a) A kind of plastic material which comes off easily.

b) Different species-specific mechanisms.

c) The arrangement of tile-like pieces.

d) The spacing between veins in the wings.

e) The transparent nature of the wings themselves.

【プチ解説】

本問はちゃんと聴き取れないと答えを出せなかったと思います。
thousands of lines of what look like roof tiles stacked on top of each other……..how they are stacked and that will basically determine what color of the wings areと、Lamkin❸では示されています。

このことから選択肢c)が答えとなるのですが、放送英文で[tiles]はそれほど頻繁に読み上げられているわけではありませんし、選択肢c)で書かれているarrangementも本文では登場しません。
単語を拾い聴きしている受験生は、選択肢a)のplasticや選択肢d)のveinsあたりに飛びついてしまったかもしれません。
vein程度の単語の意味も知っていないと、選択肢の下読み自体もストレスフルだったことでしょう。

解答根拠の場所はわかるんだけど、選択肢を絞れない受験生が多かったという意味で「難」評価をしました。

設問(13)<易>

What does Dr. Lamkin say about butterfly color variation?

 

a) Color variation is strongly related to climate.

b) It depends on the number of species in an area.

c) Only in cooler parts of the world do the colors vary much.

d) The colors are always similar but the number of species varies.

e) They change color depending on the continent.

【プチ解説】

前問に打って変わって、本問は易問です。

選択肢a)そのまんまに読み上げられているわけではありませんが、Lamkin❹では、世界中の暖かい場所や肌寒い場所で、いろんな色に変わると言い続けていますので容易に答えを出せたでしょう。
選択肢c)やe)を選んでしまったかもしれませんが、選択肢c)のOnlyのように限定しすぎている選択肢には要注意であること(過去問探究をしていれば、よく見かける引っ掛けパターンです)や、コスタリカはそもそも大陸ではないことからも、間違いに気付きたかったところです。
本問は是が非でも取りたい一問です。

設問(14)<並>

 What did scientists recently find through butterfly fossils?

 

a) Butterflies evolved much later than previously thought.

b) Butterflies have existed for at least 50 million years.

c) Different insects evolved independently into modern butterflies.

d) In the distant past, butterflies used to be quite different colors.

e) They did not actually find butterfly fossils.

【プチ解説】

本問も解答根拠の場所はすぐに特定できたことでしょう。

ただ、ストレートに選択肢b)を選べるわけではなく、一定の解釈を経てからでないと答えを確定させられることはできなかったはずです。
というのも、放送英文ではFifty million years agoと読み上げられたのち、2行ほどを読み上げたのちに[but recently they found actually that butterflies are that old.]と婉曲的に表現しているからです。

よくよく考えると意外に難しい設問だったかもしれませんが、50 million yearsに飛びついて選択肢b)を選んでマグレ正解を果たした受験生もかなり多くいたようですので、難易度は「並」としました。

設問(15)<難>

What is unusual about Black-spotted Flash butterflies?

 

a) Ants are a key source of food.

b) Ants help them to leave the nest.

c) They can fly within five minutes.

d) They differ a lot depending on the environment.

e) They have a covering to protect from ant bites.

【プチ解説】

それでは、本パートのラストの設問(15)をみてみましょう。
大トリを飾るだけあって、単語の拾い聴きでは決して正解にたどり着けないでしょう。
ants(アリンコ)やnest(巣)という単語は断片的に聴き取れても、Black-spotted Flash butterfliesに特有な(unusual)点については、なかなか定められなかったはずです。
白い粘液のようなものを身体中にまとわりつかせる(a lot of white sticky stuff also over its wings and its body)という部分や、アリンコがこの白い粘着物を噛んだのち歯が引っかかってしまうこと(The ants attack it but their teeth get stuck on this stuff when they bite it)を元に総合判断ができないと正解にたどり着くのは難しかったでしょう。

 

補足)以上でパートBが終わり、次のパートC開始まで60秒があります。
パートBで手応えがあったかどうかにかかわらず、この60秒で、再度パートCの設問文チェックをせねばなりません。
リスニング試験が始まる前に下読みをしっかりしなかった(できなかった)受験生は、次のパートCにおけるTRUE OR FALSE型の設問にさぞ驚いたことでしょう。
もっと下読みをしとけば良かったと後悔したはずです。

ですが、日頃から速読速解訓練をしている人であれば、60秒でも十分に選択肢の吟味はできたはずです。
諦めることなく1点でも多くもぎ取る覚悟で前進することが合格ポイントです。
東大リスニング制覇の極意は、「次に意識を向ける・頭を切り替える」なのです。

【2025東大リスニング 問題C 総論】

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まずは、こちらをご覧ください。

今年度のパートCでは激震が走りました。
設問形式が大きく変わり、選択肢にしっかり目を通さないと、よほどの速読力でもない限りは放送中に肢の吟味検討は難しかったと思います。
選択肢も含めて丁寧に下読みを心がけている受験生にはダメージが少なかったでしょうが、ろくに下読みをしない受験生や、設問文だけざっと短時間で下読みするプランを貫いてきた受験生にとっては酷な形式変化だったと思います。

ただ、文章内容はいたってオーソドックスですから、常識力も駆使すれば、そこそこの正解は出せたようにも思えます。
設問形式の目新しさはみられましたが、放送英文の難度という点ではパートAの方がキツかったように私は感じました。

厳しく言えば、形式変更があったとはいえ、NOT問題が3問も出されていた年もあるわけですから、過去問探究をしっかり行なっていた受験生であれば対応しきれたとも言えます。
また、設問(17)や(18)にいたっては、確かに複数の情報を統合せねばならない点、負担は大きかったかもしれませんが、特定の段落に解答根拠が集中していましたから、それほど難問とは言えなかったとも言えます。

なお、NOT問題は、ここ数年の東大過去問で何度も出されていますので、しっかりと対策を講じるようにしましょう。

(追記)たとえリスニングでうまくいかずとも、決して戦意を喪失してはいけません。
残る45分で45点を稼ぎ出す姿勢が大切です。

上の図のように、東大英語の出題形式は8種類と多く、読解語数も5000wordsを超えています。
それゆえ、1つにこだわりすぎず、取れる問題をどんどん拾っていくくらいの気持ちで臨みましょう。
時間制約が厳しいということは、冷静さを失った場合、リカバリするだけの時間的なゆとりがないということなのです。
頭が真っ白になろうものなら、総崩れすることもあり得ます。
頭がいいから東大に受かるわけではありません。
終始冷静に対処できるから東大に合格できるのです。
ぜひ、合格の呼吸シリーズなど敬天塾の記事を通して、合格者の心構えも学ばれてください。

 

それでは、総論はこれくらいにして、個別の設問について見ていくとしましょう。

【2025東大リスニング 問題C 各論】

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設問(16)<易>

Which of the following is NOT mentioned as a benefit of trees in urban environments?

 

a) Trees help keep cities cooler.

b) Trees help prevent flooding.

c) Trees help purify the environment.

d) Trees make the city look nicer.

e) Trees provide a place for animals to live.

【プチ解説】

本年度唯一のNOT問題です。
昨年ほどではないものの、選択肢群のワードは、いずれも本文の表現を絶妙に言い換えられています。

選択肢a)であれば、本文ではreduce the urban heat island effect〜cooling the surrounding airとなっているところ、

                           keep cities coolerと書き換えられ

選択肢b)であれば、reduce floodingprevent floodingとされ

選択肢c)であれば、clean pollution from the air and water が、purify the environmentと言い換えられ、

選択肢e)であれば、serve as habit for many species of urban wildlife

                           provide a place for animals to liveとなっていました。

とはいえ、基礎的な単語が多用されていますので、わりとスムーズに解けたのではないでしょうか。

もちろん、短いゾーンの中で選択肢とは異なる表現が次々に流れてくるので、処理が追いつかなかった受験生が相当数いたようにも思われますが、NOT問題は、ここ数年の東大過去問で何度も出されていますので、しっかりと対策を講じるようにしましょう。

設問(17)<易>

Which of the following is FALSE, according to the speaker?

 

a) Politicians have not felt that it is important to plant trees in cities.

b) Politicians have not spent enough money on planting trees.

c) The parts of cities where people of color live are likely to be hotter than the parts where white people live.

d) The US and the UK face similar problems with respect to their urban forests.

e) Wealthy people are more likely to have trees in their neighborhoods.

【プチ解説】

今年度のリスニングで登場したTRUE OR FALSE型の問題です。
本問では、誤った選択肢(FALSE)を選べと要求されていますから、残る4つは正解の選択肢となります。
設問文だけを下読みでサクッと読んでいた受験生には酷な問題形式でした。
選択肢まで熟読しないと放送英文を聞き取りながらでは時間内に解き終わらない可能性が高まったからです。
例年にもまして、下読み負担度が上がった印象です。

その一方で、バランスを図ったのか、常識的に選択肢を絞ることもできました。
とはいえ、木を植えるのは重要じゃないなんていう非常識的なものを放送するとは普通は考えられないですし、他の選択肢との関係でも明らかに浮いていますから、下読みの段階でa)が怪しいとにらんだ受験生は多くいたことでしょう、そうした意味で、評価としては「易」としました。

設問(18)<並>

Which of the following is TRUE, according to the speaker?

 

a) Having many young trees is better than having many older trees in a city.

b) It can take 30 years for a tree to have an overall positive effect.

c) It is a waste of effort to plant and maintain trees in urban areas.

d) Local residents are not concerned about trees.

e) Rural authorities are more active in planting trees than urban authorities.

【プチ解説】

引き続き、TRUE OR FALSE型の問題です。
本問では、正しい選択肢(TRUE)を選べと求められています。
FALSENOT問題以上に、消去法が有効になるのがTRUE問題です。

なぜなら、放送英文にはないウソ選択肢が4つあるからです。
具体的には、選択肢c)であれば、植林がa waste of effort(無駄な労力)という内容の文章を東大側が安易に出すとは考えづらいですし(much f this effort is wastedのフレーズを聞き取って飛びつこうとした受験生へのワナなのでしょうが)、選択肢d)であれば、第3段落でMany local residents have also got involvedと言っていることと矛盾しますし、選択肢e)であれば、第3段落の冒頭でurban authoritiesincrease their efforts to maintain and expand urban forestsと述べていることなどと齟齬が生じています。
選択肢a)については、第3段落の末尾で、no replacement for a long-lived urban forestと矛盾します。

ただ、正解の選択肢b)は本文をかなり言い換えていますから、悩まれた受験生も多かったと思います。
a tree must survive two or three decades just to offset the carbon emissions produced by planting and maintaining itという表現がちょっと曖昧ですので、30年と言い切っていいのか悩まれた受験生はいたことでしょう。
少し意地悪な選択肢の気もしますが、他の選択肢が明らかな間違いであることを考えますと、やはりb)を選ぶべきでした。

まさしく「正解の選択肢は光らない」の好例となっています。

設問(19)<難>

Which of the following is TRUE, according to the speaker?

 

a) Death rates for trees in the city and in the countryside both increase as the trees get older.

b) Rural trees are more likely to die than urban trees as they get older.

c) The age at which a tree dies is unlikely to be related to the cause of death.

d) Tree deaths in the countryside tend to be due to other trees, unlike in the city.

e) Trees in the city were more likely to die when they were young than trees in the countryside.

【プチ解説】

続いても、TRUE OR FALSE型の問題です。
本問も(18)につづいてTRUE問題です。
生物基礎の知識(高い木が太陽光を独占してしまい、幼木が育ちにくくなるという知識)がれば、答えを特定することは、わりと用意だったかもしれません。

ただ、各選択肢の内容を把握するのもそこそこの重たさですから、下読みにかなり時間を割いていないと、前提知識なしに正解を叩き出すのはなかなかハードだったと思います。

設問(20)<並>

Which best represents the speaker’s main point?

 

a) It is difficult for trees to survive due to global warming.

b) It is important to water young trees and provide appropriate nutrients.

c) To improve the environment, it is important to keep trees from dying.

d) We should plant more trees in response to global warming.

e) We should plant trees in urban environments to eliminate discrimination.

【プチ解説】

最後は、本文の要旨(メインテーマ)を端的に答えよという東大1Aのような設問です。
本問に関しては、第4段落〜第5段落で、木の死に絡んで、why trees are dying / why city trees die / Urban trees continued to die at a high rate when bigger / different causes of death in urban and rural settings / Older city trees regularly die / と、これでもかと言い続けていますので、選択肢c)を選ぶことはそれほど難しくはなかったのではないでしょうか。
global warmingのような、よく聞くワードに飛びつくと痛い目にあいます。
東大教授は選択肢づくりにあたって、いろいろな誤答パターンを分析されているようです。

なお、東大リスニングではしばしば放送英文と設問選択肢間で語形変化が見られます。

たとえば音声ではdeathと言っていたのに選択肢ではdieになっていたり、participantと放送していたのに選択肢ではparticipateになっていたりという具合にです。
もちろんじっくり読めばわかるはずなんですが、時間制約の厳しい東大入試では脊髄反射レベルでパッと脳内で切り替えできなくてはいけません。
そこで、ちょっとした語形変化一覧を作成いたしました。
ただし、ここに載っているものが全てというわけではなく、接尾辞や接頭辞の知識も駆使して語彙の整理や語彙力増強に繋げましょう!

【最後に】

日本一(?)詳しく実況中継を書いたつもりですが、学びはありましたでしょうか。
2024年の実況中継解説でも、2025解説にはないエッセンスを多く盛り込んでおりますので併せてご参照ください。

2024年東大英語(第3問 リスニング)入試問題の解答(答案例)・解説

私は受験生の時にリスニングでなかなか点数が取れず毎日毎晩悩んでいました。
リスニングが得意な人や先生達にアドバイスを求めても、「本質が分かっていれば自然と答えがわかる」というなんの役にも立たない助言ばかりで落ち込む毎日でした。

ですが、そこから諦めずに過去問探究や耳トレを進めるなかで、東大はなぜ設問文と選択肢をご丁寧に問題冊子に載せてくれているんだろうかと思い始めたのです。
英語資格試験の中には、設問文や選択肢をも放送で行い問題冊子には何も書かれていないこともあります。
これは、東大側からのメッセージなのではないかと思い始めたのです。

そもそも、大学が過去問を公開しているのは、受験対策のために「うまく活用してくれ」という想いが込められているからだと私は考えています。
単に解いて、何問正解した、何点だったといった情報はどうでもよく、現時点で解けない問題や時間内に解き終わらない科目をマスターするために何をすべきかを考えるヒントを過去問に求めるべきなのです。
一度出されたことのある問題は二度と出されないからやる価値はないと言う人がいますが、それは過去問の意義を捉えられていないのです。
過去問こそ、最強かつ最高のバイブルだということを強くお伝えし、本稿を終えたいと思います。

ぜひ、敬天塾の過去問解析講座で合格力を上げていってください。
皆様の東京大学合格を心からお祈り申し上げます。

【さらに深く学びたい方のために】

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映像授業【東大英語 リスニング】
2023年過去問に対して、これでもかと噛み砕いて説明した《実況中継》の解説もございます。
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