【読解をしよう!②】いくら英文を読んでも、和訳の練習をしても、読解力が付かない理由

読解をしようシリーズ、始めるよ

先日、告知だけした「読解をしよう」シリーズ今日からスタートしようと思います。
と言っても、あまり難しい事はしません。
ブログ全体がそうですが、基礎的なことを噛み砕いて伝えるのが主旨ですので。
 
長いこと読んで下さっている皆さまであればご存知かと思いますが、僕は元々理系でしたので、数学や理科は好きだったんですが、国語や社会はダメ。
 
とは言っても、真面目ではありましたので、先生の言うことは聞いていましたから、丸暗記である程度の点数を取るだけの人間でした。
ですので、国語や社会系の科目の勉強の楽しさや面白さを感じたことは、早くて大学受験期、遅く見積もるとここ数年のことだと思います。
そんな私が、高校生の時に大きな衝撃を受けた話をしようと思います。
 

できる人の長文読解の話

恐らく、高校1年生の冬辺りだったと思いますが、クラスの友人と一緒に、英語の宿題をやることになりました。
教科書の文章を和訳する宿題で、それなりの量があったため、友人たちと集まり一気に片づけてしまおうということで、5~6人でテーブルを囲んでワイワイとしています。
 
そのグループの中で、僕は英語の成績が一番悪く、他の友人たちは学年でもトップクラス。
友人としては仲が良かったかもしれませんが、英語の勉強としては、少し場違いに感じていたのを覚えていますね。
 
 
そんな時、
I have been to foreign countries 30 times.
という英文が登場しました。
 

(正確にはどんな文章だったか忘れましたが、主旨だけお伝えしたいと思いますので、例文を作りました。)

 

 
この文章、別に何も難しいことはありません。中学生の教科書の例文レベルでしょう。
私は、早く宿題を終わらせたいので
「私は30回外国に行ったことがあります。」と、ノートに書いて次の文章に進みます。
 
 
しかし、周りの友人たちは、すぐに次の文章に進みません。
そこで会話を始めるのです。
 
 
 
「30回も外国行くって多くない?」
「多いよね~」
「お金持ちなんじゃない?」
「うらやましぃ~」
「いや、もしかしたら仕事で行ってるかもしれないよ。」
「あ~、なるほど~。貿易関係とか?」
「外務省とかね」
「そっか~」
「あ、そういえばこの前テレビで見たんだけど、ヨーロッパって小さい国がたくさんあるし、行き来しやすいから、外国に行くっていうのが、日本人ほど特別じゃないんだって」
 
 
 
といった具合。
宿題を終わらせるという意味では、100%無駄な会話なのですが、僕より成績の良い友人たちは楽しそうに喋っていました。
 

和訳は、単語を置き換えるだけではない

 
これが衝撃でした。
 
「 I 」が出てきたら「私は」と訳し、
「have been」が出てきたら、現在完了形だと気付いて、「継続」「経験」「完了」の3用法から適切なものを選び、
「times」は、数字と使われているから「回数」で訳し・・・
 
と、先生が授業中に言っていたことを、忠実に使っていくことが「読解」だと思っていたんですが、全くそうではなかった。
書かれている文章から、書かれていない事を読み取ることも出来るんだと、この時初めて気づいたんですね。
 
こうして、教えられている事が全てではなくて、自分の頭で考えるのが大切なんだと少しずつ気付き始めて、成績も比例して伸びていくようになります。
 

読解とは?

さて、先ほどの例文。
最近、色々な生徒に同じ話をして試しているんですが、国語や英語が得意だという生徒は、外交官かなとか、お金持ちなのかなとか、すぐに答えるんですが、読解が苦手だという生徒は、ヒントを出しても中々出てきません。
 
書かれている事だけをたよりに、そこから情報を読み取ろうとする力が足りないんですね。
 
言うならば、単語の置き換えをするのは「和訳」であり、書かれている文章から、書かれていない情報を読み取るのが「読解」だと考えてもらえれば、分かりやすいかと思います。
 
と、こんな風に、読解について、少しずつ考えを深めてもらえるように、次回も例え話を使って説明してみようと思います。
 
 
 
 

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