1993年 東大国語 第3問(古文)『堤中納言物語』解答(答案例)
目次
はじめに
読解も記述も難しい問題です。
解答例(答案例)とプチアドバイス
(一)傍線部ア・イを現代語に訳せ。<ア>【1行】
答案例:密かに通い続けた。
プチアドバイス:確実に正答したい設問です。東大古文では補助動詞・接尾語も要チェック!
(一)傍線部ア・イを現代語に訳せ。<イ>【2行】
答案例:長年連れ添った妻をお持ちでいらっしゃるけれども、どうしようか、いや、どうしようもない。
プチアドバイス:「年ごろ」の後には「連れ添う」や「一緒に住んでいる」という補足をすることが望ましいです。また、「疑問」ではなく「反語」で訳す必要があります。
(二)「げに、さることにはべる」(傍線部ウ)とはどういうことか、具体的に説明せよ。【2行】
答案例:新しい妻の親は、世間の人々が「家に妻を置く男が、他の女性に愛しいと言っても、家に置く妻を最も愛しく思うだろう」という発言に同感だということ。
プチアドバイス:「げに」とあるので、前述の内容を納得しています。ここでは世間の人々の言葉2文のうち、後者。前者(妻すゑ~)は新しい妻の親にとって以前から悔やんでいることなので、いまさら「げに」ではありません。
(三)「さだにあらせたまへ」(傍線部エ) とあるが、どうしてほしいというのか、具体的に説明せよ。【2行】
答案例:男が娘のことを本当に愛していることの証拠に、せめて娘を今すぐ男の家に置いてほしいということ。
プチアドバイス:まずは傍線部を逐語訳した上で、指示語の該当箇所を訳しましょう。「だに」の訳漏れに注意です。
(四)傍線部オを、「かれ」がだれを指すかがわかるように、現代語に訳せ。【1行】
答案例:元からの妻もどこに行かせようかしら。
プチアドバイス:ためらい・迷いの「まし」の訳は「せねばならない」などはNGです。
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