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2016年 東大理系数学 第1問(不等式の証明、自然対数の底、単調増加関数)

こういう大小を評価する問題はよく出ます。
僕が現役生のときを思い出すと、こういう不等式の問題はイヤでした。きっとそういう受験生、今でもたくさんいると思います。

しかし東大とは言っても、数学です。いやもっと言えば、受験数学です。
受験数学にはセオリーがあります。
セオリーでわからなければ、定石の手段でも良いですし、パターンでも良いです。
そういうセオリーをたくさん知っていて、正しい時に正しく使える人が勝つというだけのシンプルな世界なのです。

3つの大小評価の扱い方

では、この問題はどう考えれば良いか。
証明したい式を見てもらうと、(仮に細かい部分の意味が分からなくても)3つの値が二つの不等号でつながっているのがわかります。
すなわち、A<B<C となっているということです。

そして一つ目のポイント「A<B<C」というのは、「A<B かつ B<C」と同値です。同値というのは数学的に全く同じだということ。そして、この事実は証明なしに、いつでも使って良いものです。
3つの値を同時に比べると煩雑なので、2つの比較を2回やりましょう。

次に、左側の二つ、A<Bの証明に移りますが、これは数Ⅱで習う「不等式の証明」の範囲を丁寧に使うのが、基本的な考え方です。
この問題を証明するのにはタマタマ必要ありませんが、復習しておいて損はないですよ。何しろ、不等式の証明は頻出中の頻出です。
簡単にまとめておくと、不等式の証明には、主に4種類の手段があります。

不等式の証明のセオリー

不等式の証明にはセオリーがあります。A<Bを証明したい時には、
①B-Aを計算していって、正を示す
②A>0かつB>0の場合なら、B^2-A^2を計算して正を示す。
③特殊不等式の利用(相加相乗、コーシーシュワルツ、三角不等式など)
④面積の比較(数Ⅲの積分の最後に登場する手法)
の4つがあります。

自然対数の底の定義

では、この問題のA<Bを証明する方法を、具体的に検討していきましょう。この問題の最大の特徴は、Bの部分、すなわち真ん中がe(自然対数の底)という、ただの数字になっている事です。
端的に言えばこれ以上いじれないという事です。平方完成したり、微分したりという手段は通じません。

だから、単純に左辺とeの比較をすれば良いという、シンプルな解法になります。
そして左辺を見るとeの定義に似ています。というか、発散させればeになる形そのものです。ご丁寧に、eの定義式では、tを使っているのに対し、証明したい不等式ではxになっています。

これは明らかにヒントですよ。
xで連想する事と言えば、当然関数です。よって、左辺のグラフを書いて最大値がe未満だと言えれば、証明完了です。

では、手書きの解答に移りましょう!

単調増加、単調減少を調べると・・・

この問題のポイントは、左辺は単調増加で極限値がe、右辺は単調現象で極限値がeだという事を示す問題です。
実は、左辺が単調増加だということは、有名な事実ですから、知っておいてほしい所です。もちろん証明方法も含めて。

算が煩雑なのが気になりますが、正直言って東大数学レベルから言えば、決して難しくありません。出来れば20点満点を狙いに行きたい問題だと思います。
ちなみに、手書きの解答では、前半戦と後半戦という言葉で分けてますが、どちらもやることはほとんど同じです。前半戦が解ければ、後半戦も解けます。
ということでおしまいです。

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