2022年東大英語(第3問 リスニング)入試問題の解説

東大英語の出来を左右する最重要問題が、このリスニングでしょう。
選択肢が5つになってからは処理量が増し、多くの受験生が四苦八苦する様にもなりました。
幸い、2021年秋に選択肢5つものの問題集が鉄緑会とアルクより発売されましたので、演習題材で悩むことは少なくなりました。
ですが、訛り対策や雑音対策など、不確定要素も多く、思っていた以上に入試当日に失点する受験生が後をたちません。

しかしながら、適切な訓練を施せば、確実に点数を伸ばせる大問でもありますので、正しい戦略のもと、正しい訓練を行い、2月26日午後2時から始まる東大英語を乗り切っていただきたいと切に願っております!

さて、2022年度入試の形式面について見ていくとしましょう。
2022年の東大リスニングは、選択肢5つで、問題文も2度読まれる形でした。
昨年から大きな形式の変化はありませんでしたが、AとBの内容が関連しなかった点は珍しかったかもしれません。
コロナ対策の換気の関係でリスニング放送の時間を短くする可能性を東大は示唆していましたが、最終版の募集要項では従来と変わらない「30分程度」と記され、この通りになりました。

次にな意味について見ていくとしましょう。受験直後に生徒達に感想を聞いたところ、

  • 全体的にほとんど訛りはなく、文のスピードも早くなく、雑音もほとんどなかった
  • 模試とは異なり、冒頭の説明をする男性教員の声が早く、あっという間に英文放送が始まった
  • (A)のオウム貝について語っていた女性の方の声はアナウンサーのように綺麗な発音で、クリアだった
  • (B)は低い声の男性が読んでおり、滑舌が若干悪かったように感じました。ですが、(A)の女性の方の声がはっきりしすぎていたので、その後に聞いたからそう感じただけかもしれません。
  • (C)は再び女性の方で、破裂音をはっきり発音していたのが少し気になりました。ですが、スピードはそれほど早くなく、聞き取りづらいということはなかったです。

といった声が寄せられました。
東大入試に初めて臨む受験生には貴重な情報ではないでしょうか。
このように比較的聞き取りやすい音源で、2021年度入試の時のようなインド訛りの音声が流れることもなかったため、それほど難易度が高いというわけではなかったようです。

実際、入試後に公開されたスクリプトなどを確認しても、標準レベルの難易度でした。
もちろん、入試会場で聴くと、家で聴くより少し難しく感じるのが常ですから、この試験を受けた受験生にとっては、予備校が発表する「難易度 標準」という評価は不本意に感じられるかもしれません。

さて、1Bの解説記事でもご案内した通り、東大英語を制覇する極意は、全体の半分近い配点があると言われている客観式問題の出来にあります。
その客観式問題の半分を占めるリスニング15問を取れれば一気に東大合格が見えてきます。
では、どれくらい得点することが求められるのでしょうか。

まずは以下の表(2021年合格者再現答案の分析)をご覧ください。

この表からは様々な情報を得られると思いますが、ここで注目すべきは上位4名のリスニング得点です。
これだけ物凄い点数を叩き出された四天王でも、2〜4ミスはしていますね。
ですので、満点を取らなきゃいけないといったネット情報に踊らされる必要はありません

さて、東大リスニングといいますと、試験教室によって音声が聴き取りづらいところもあり、まさに試験教室ガチャなどと揶揄されることもあります。
実際に、大教室や、中規模の教室でもスピーカーから離れた席であった場合、聴き取りづらいことはやはりあります。

対処法を一つご紹介いたします。

例年、2月26日(入試2日目)の午前8時45分頃に、下記のような試験放送が行われます。
聞こえにくい場合は、 この段階で試験官に声がけをすると改善措置を講じていただけることがあります
言ってみるもんですよ!

英語が20秒ほど流れたのち、「ただいまの放送が正常に聞こえたら、緑のボタンを押してください。もし著しい異常があれば、赤いボタンを押してください。赤いボタンは蓋を開けると押せま す。では、どちらかのボタンを押してください。では、どうぞ」というアナウウンスがあります。
主任監督官が音声放送を聴き、教室前方にあるボタンを操作するシステムです。
この段階で、聴き取りづらいことをぜひ伝えましょう。

さらに、例年、午後1時25分前後にも、再度の試験放送がありますが、試験開始30分前というギリギリのタイミングですので、もし皆さんがご受験される年にも午前中に試験放送が流れた場合、そこで声がけをしていただきたいと思います!

 

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どんなに優れたトレーニングをしても、耳トレの成果が表れるまでに1〜2か月かかるとも言われています。
ですので、善は急げということで、速やかに東大リスニング対策を始めましょう!

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皆様の東京大学合格を心からお祈りしております。

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