2021年の足切りラインがメチャクチャ低いことに関する考察
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2021年の足切りラインがメチャクチャ低かった!!
昨日、東大の足切りラインが発表されました。
文系では、文Ⅱが足切りナシとは言え、文Ⅰも文Ⅲも、事実上は足切りナシのような点数。
理系でも、理Ⅱと理Ⅲは非常に低い結果に。理Ⅰも高い水準ではありません。
蓋を開けてみれば、どの科類も足切りラインは非常に低かったですね。
これに関して、いくつかの理由や原因が叫ばれているようなので、私も乗っかって考察してみました。
考えられる理由① 共通テスト初年度だから慎重になった説
今年はイレギュラーな事がたくさん起こりましたが、その一つが「共通テスト初年度」。
センター試験が終わり「思考力」だの「複数資料を比較する能力」だのを問うような、新傾向のテストに変わるということで、
非常に話題を呼びましたし、受験生の不安心理を煽りました。
テスト直後に発表された、各予備校の難易度判定は、軒並み「難化」ばかり。
しかし、大学入試センターの平均点の発表を見ると、それほど難化している様子はありませんでした。
↓中間発表です。
さらに、各予備校の足切りライン予想は、それほど低くない様子。
現時点の我々は、この予想が大きく外れることを知っていますが、当時の受験生は不安だったことでしょう。
これで混乱した受験生が慎重な姿勢になって、東大への出願を避けたという予想です。
理由①の検証
検証というほど検証もしませんが、これは非常に説得力があります。
これだけ統一しない情報が入ってきたら、慎重になるのは当然です。
これは押さえておきたい理由ですね。
考えられる理由② 新型コロナウイルス説
2月7日で終わるはずの緊急事態宣言が延長され、東大入試の日も重なることになりました。
ここ数日は、以前に比べると非常に少ない「感染者数」が報告されていますが、出願期間中はまだまだ多かったように思います。
それで、「東京に行ったらコロナに感染する!今年は辞めよう」という人が増えたという説です。
理由②の検証
これも説得力があります。
特に、高齢者と同居しているご家庭なんかは気にすることと思います。
実際に、コロナのせいで出願を諦めたという人の話も聞きましたので。
ちなみに、これに関しては、調べようと思ったらある程度のことまで調べられるので、今後記事にしてみようと思います。
理由③(平井支持) そもそも出願者数が減ったから
理由③は、「そもそも出願者数が減ったから」というものですが、理由①と理由②に対して並列にすべきではないですね(笑)
すなわち、これまで紹介した理由①(共通テスト初年度説)と理由②(コロナウイルス説)は、どちらも理由③(出願者数の減少)の原因を説明する仮説ですので。
ま、あまり細かいことは気にせず読んで下さい。
理由③の検証
これは簡単に検証できます。
まず、出願数がへれば、足切りラインが下がるに決まってます。これは自明だと思うので、理由をクドクド説明しなくても良いと思いますね。
実際、東大への出願数はとても減りました。
合計の出願者数は去年並みです(去年が9040人に対して、今年は9020人)が、
文系は166人減少し、理系は146人増加しています。
ということは、文系の足切りラインが下がり、理系が上がるはずですが、実際にそのような傾向が見て取ろうと思ったら、見て取れます。
下の2枚の画像の、去年と今年を比べて見てください。
いつも言っていることですが、出願数と、実際の足切りラインには、かなり強い相関があります。
ちなみに、13年分のデータをグラフにすると、こうなります。
ということで、理由③のそもそも出願数が減ったから説は、かなり信ぴょう性がたかいのではないでしょうか。
そして、「なぜ出願数が減ったか」の仮説をさらに検証する必要がありそうです。