2023年東大英語(第1問A 英文要約)入試問題の解答(答案例)・解説
2023年東京大学 英語 第1問A 英文要約
難易度 標準
第一問の要約は、現代人の時間の使い方について述べた文章でした。
難しい単語もそれほどなく、題材自体も最近よくニュースや情報番組でも取り上げられているような身近な題材であるため、内容は比較的理解しやすい文章だったと思います。
「テレビを見ながらTwitterをざっと見る」というような具体例も分かりやすく、共感しやすい内容だったのではないでしょうか。
一方で、”contaminated time”、”time famine”など、日本語訳に困る熟語がところどころ登場しています。
周辺の文章を読めば意味は分かると思いますが、これらの熟語を回答で扱う場合はどのように表現するかが難しいように思います。
また、段落が細かく分かれており、それぞれの内容をどの程度盛り込めば良いか、そしていかにしてこれらの内容を綺麗にまとめるかが難しいところです。
総合的な難易度としては、標準的であったと言えるでしょう。
(解答例)
① 昔に比べ自由時間が増えたはずなのに、時間の価値を高めようと、あれもこれもとマルチタスクで多くの経験を欲するあまり、時間不足に苛み、心身を害し生産性を失っている。(80字)
② 自由時間を少しでも価値あるものにしようと多様な経験を欲するあまり、スマホのながら作業や、あれもこれもと予定を詰め込むあまり現代人は不幸になり生産性も落ちている。(80字)
③ 多様な経験をせねばと強迫観念に囚われるあまり、自由時間が増えたにもかかわらずスマホを用いたマルチタスク等で時間不足に苛む皮肉的な状況に陥り心身を害するに至る。(79字)
以上が、最初7分で思い浮かんだ答案骨格です。これをもっと字数短く要約するなら、
「現代人は多様な経験をして幸せになろうとするあまり不幸になっている」となりましょう。
こうした論点は、TEDや心理学者の特集記事などで10年ほど前より警鐘が鳴らされていたテーマです。
身近な話題である分、とても興味深く読めた方も多かったのではないでしょうか。
参考リンク
いくつか関連リンクをご案内いたしますので、ご参考になさってください。
(TED)
(The Economist)
https://www.economist.com/christmas-specials/2014/12/20/why-is-everyone-so-busy
(Business Insider India)
【さらに深く学びたい方のために】
敬天塾では、さらに深く学びたい方、本格的に東大対策をしたい方のために、映像授業や、補足資料などをご購入いただけます。
ご興味頂いたかたは、以下のリンクからどうぞご利用下さい。
映像授業コース【東大英語 第1問A 英文要約】
上記の過去問に対して、これでもかと噛み砕いて説明した《実況中継》の解説もございます。
↑ まずは目次と無料部分だけでもどうぞ。