2001年 東大国語 理科第3問(漢文)『対禹問(たいうもん)』解答(答案例)

はじめに

難易度「難」です。

対比に注意して読解しましょう。

答案例とプチアドバイス

(一)「堯舜之伝賢也、欲天下之得其所也」を、「伝賢」の内容を明らかにしつつ、平易な現代語に訳せ。【1.5行】

答案例:堯と舜が賢者に禅譲したのは、天下の人々が豊かになることを求めたからである。

プチアドバイス:対比構造と矛盾が無いように考えましょう。
堯舜之利(スルヤ)民(ヲ)也大(ナリ)、

禹之慮(おもんぱかるヤ)民(ヲ)也深(シ)。
つまり、堯・舜がもたらした利益は大きく、
禹は民衆を気遣った憂慮が深かったのです。
※舜によって禅譲された禹が、治水において大活躍した人物だと知っていれば、理解も深まります。

 

(二)「伝之子而当不淑、則奈何」を、「伝之子」の内容を明らかにしつつ、平易な現代語に訳せ。【1行】

答案例:王位を子に譲って、相応しくない者にめぐりあったら、どうなのだ。

プチアドバイス:「淑からざる(連体形)」の後に省略されているのは者〔子〕。
根拠は本文の後半で大聖・大悪と、どんな人物に当たるかを議論していることです。

 

(三)AとBに、それぞれ文章の趣旨に照らして最も適当と思われる漢字一字を入れよ。

解答:A 人  B 賢

プチアドバイス:まずは□がマイナスか、プラスかを考えましょう。
さらに、<A>は設問(五)に「伝人」「伝子」と書いてくれているのもヒントです。

 

(四)「前定雖不当賢、猶可以守法」を、「前定」 の意味を明らかにしつつ、平易な現代語に訳せ。【1.5行】

答案例:予め王位継承者が子に決まっていれば、その子が賢者でなくても、やはり法を守ることで国の混乱は防げる。

プチアドバイス:「前に定むれば」を「王位を退く前に・王が亡くなる前に」と書いてしまう受験生もいますが、これだと子以外でも該当してしまうので注意です。

 

(五)この文章の作者は、「伝人」と比べて「伝子」の長所がどこにあると考えているか。簡潔に説明せよ。【2.5行】

答案例:出現率が低い大聖人に禅譲しなければ争う「伝人」に比べ、出現率が低い極悪人に譲位しなければ争わずない「伝子」の方が、争わないことになる可能性が高い点。

プチアドバイス:「不数」の意味を入れましょう。

 

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