2024年(令和6年) 共通テスト本試 国語第3問 古文『草縁集』「車中雪」現代語訳

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R6(2024)年本試 古文『草縁集』「車中雪」現代語訳

現代語訳

 桂にある別邸を造り加えなさるけれども、(主人公は)少しの間も行きなさらなかったのに、後から降ってくる雪を待つかのように消え残っている雪に誘われて、突然思い立ちなさったようだ。このような外出には、源少将、藤式部をはじめとして、今の時代の風流があると世に知られる若者の全てを、必ずお呼び寄せになって側にいさせていたのに、にわかに思いついたことだったので、こうだ(=外出する)とそれとなく知らせることさえもなさらず、「ただ親しい邸の職員を4、5人連れて」と決めなさる。
 すぐに牛車を出しているときに、「空から花が(散るように雪が降る。雲の上は春かな)」と面白がるが、(雪を)賞美しているあいだに、「早くも(消えた)」と散り終わったのは、このように(今日の雪が)終わったということであるのだろうか。「それにしても、並々でなく(急に雪が)降りやんだぞ」と人々がとても強く悔しがるのを、「本当にあっけなくて残念」とお思いになるけれども、「そうはいうものの、(出発してすぐに)引き返すとしたら、それも世間体が悪いようだ。やはり法輪寺の八講の法会を理由にして(行こう)」とお思いになって、ひたすら急がせなさるうちに、またもまっくら闇に雲が満ちて、以前よりもいっそう(雪が)散り乱れたので、道の端に牛車を止めさせてご覧になると、どこどこの山、それそれの河原も、ほんのちょっとの間に景色が変わった。
 あの渋々(ながらの参加)だった人々も、大変甚だしくにこにこ笑って、「これが小倉山だろうか」「あれこそが梅津の渡し場なのだろう」と、口々に議論し合うけれども、(雪でわかりづらく)松と竹との区別でさえ、失敗して間違えてしまいそうだ。「ああ、世の中の風情(ある景色)とは、このようなのを言うようだよ。やはりここで見て賞美しよう」と言って、そのまま牛車のとばりを上げなさったままで、
  ここもまた、月の中にある(桂の)里であるらしい。雪の光も決して(この世のものとは)似ていない(と思われるほど神秘的に光り輝いている)なあ。
などと(詠んで)面白がりなさるうちに、見た目が好ましい、童で水干を着た童が、手を(温めようと)何度も吹きつつ(主人公の)後を尋ね求めて来て、牛車の台の辺りにうずくまって、「これを御車(の方)に」と言って差し出したのは、源少将からのお手紙だった。邸の職員が受け取ってお渡しした手紙を(主人公が)ご覧になると、(手紙には)「いつも(私をお供に選ぶのに)後回しになさらないのに、このように(置き去りにされたので)、
X  白雪が降る(ように私を外出の供にせずに)振り捨てなさったあなたに対して、(雪ではなく)恨みが幾重にも積もっている。
とあるのを(読んで)微笑みなさって、懐紙に、
Y  (私を)尋ね求めて来るか(思って)と、雪に車の跡をつけながらゆき進みながら待っていたとは、あなたはわからなかったのかなあ。
すぐにそこにある松を雪がついたまま折らせなさって、その(松の)枝に(「待つ」を含む返歌を)結び付けてお与えになった。
 だんだんと日が暮れてきた頃、あれほど空が一面に曇っていたのに、いつのまにか、雲一つ無く晴れ渡って、(月を想起させる名を持つ桂の)里は月光が鮮やかに差し込んでいるなか、雪の(反射による)光もますます映えて(鮮やかさが)まさって、天地の果てまで、白銀(の雪)が続いているように一面が輝いて、たとえようもないほど眩しい夜の景色である。
 桂の院の管理を任された人も出て来て、「このように(主人公が)お越しになるとも知らなかったので、すぐにお迎え申し上げなかったこと(お許しください)」などと言って、頭も上げないで、何事につけてもこびへつらい過ぎて、牛の額の雪を払おうとして、牛車の横木に触れて(落としたら大恥となる)烏帽子を落とし、牛車が進む予定の道を綺麗にしようとしては、もったいないことに(綺麗な)雪を(軽率に)踏みつぶして、手足の色を海老のように赤くして、桂の木の間を吹き抜ける風に(身体を冷やし)、風邪を引きながら歩く。人々は、「今は早く中に入れてしまおう。あちらの様子もとても見てみたいよ」と言って、一斉にそわそわとそそっかしくしているのを、(主人公は)「たしかに」とお思いになるけれども、ここもやはり(風流な景色で)見過ごしにくくて。

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2024年(令和6年) 共通テスト本試 国語第3問 古文『草縁集』「車中雪」現代語訳” に対して4件のコメントがあります。

  1. 老兵予備校講師 より:

    失礼いたします。
    どうでもいいことですが、「なぁ」は「なあ」の表記のほうがよいかと存じます。

    1. 担当者 より:

      コメントありがとうございます!そうですね。「なあ」と表記した方が無難ですね。(しかも「なぁ」と「なあ」で不統一でした。お恥ずかしい。)細かく見てくださいまして、ありがとうございました。

  2. 匿名 より:

    うっかり「わかりずらく」になっている箇所があります。「わかりづらく」でよろしいかと。

    1. 担当者 より:

      ご指摘ありがとうございます。うっかりしておりました。

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