国語第三回

こんにちは、スタッフAです!
今日は、最も参加人数の多い、国語の授業が行われました。

前回に続き、東大入試2011年第一問(四)(五)の解答を事前に提出し、名前を伏せた上で、互いに講評しました。他の生徒の全力の回答と比べることで、自分の悪いところが明確になります。さらに、自分では容易に思いつくことのない言葉を見ることで、語彙を増やすことができます。

ぼくは国語の問題を解いたことはありますが、東大の入試を解くのは初めてで、その解法や注意点も聞いたことがありません。敬天塾で先生の話を聞くと、いかに自分が、ぼんやりと問題を見ていたかがわかりました。

(四)「ボガードのこの印象的な言葉は、現に起こっているプライバシーの拠点の移行に対応している」とはどういうことか、説明せよ。

東大の問題は、ぼくが今まで出会ったどの問題よりも圧倒的に難しい。
まず、問いが複雑です。

「~~プライバシーの拠点の移行」とはどういうことか、

ではなく、

「~~プライバシーの拠点の移行に対応している」とはどういうことか、

となっています。
本文中から「~~拠点の移行」は比較的容易に読み解くことができます。しかし、「対応している」については、生徒だけでなく参考書も、多数の支持を得られるような解答が示せていなかったと思います。
東大の入試では、問題文を精読し、複雑な要求に正確に答える必要があります。授業を受けて、このような問題文になっていることには必ず意味があり、それを無視して回答することは悪手だと感じました。
さらに、扱われる本文と本文内で引用された文章や言葉も、婉曲な表現ですぐには理解できないものが多く、解答には高い読解力と情報処理能力が必要です。

(五)「データ・ダブル」という語は筆者の考察におけるキーワードのひとつであり、筆者は他の箇所で、その意味について、個人の外部に「データが生み出す分身(ダブル)」と説明している。このことをふまえて、筆者は今日の社会における個人のあり方をどのように考えているのか、述べよ。

東大の(五)は、本文全体をふまえて答えさせる問題がほとんどです。しかし、今回はそのような指定はありません。ということは自分で考えるしかありません。
先生は、「本文全体を踏まえるかどうかは意見が分かれると思う。設問文に「今日の社会における」とあることを考えると、検討する部分は(三)以降になるのではないか」と言います。
そして、設問文の「考察におけるキーワード」という言葉はとくに重要で、わざわざ、このように記した意味をよく考えなければいけません。「データ・ダブル」について、解答の中で触れるのは必須でしょう。
生徒と参考書は、様々な表現でデータ・ダブルに触れました。
① 個人の分析データが擬人的に
② 個人情報が個人の分身として
③ 自己の内面の表出
④ 個人情報の集合としての自分
⑤ 個人を分析した情報によって生み出された分身
⑥ ※当該部分見当たらず
⑦ ※  〃
⑧ 自分の分身
⑨ 情報化された人格を~~分身として
⑩ 自己の外部で情報化された人格
⑪ ※当該部分見当たらず

「分身」という問題文にある語を使った人もいれば、別の言葉に置き換えた人もいました。なお、これらはあくまで、ぼくが「データ・ダブル」だと読み取った部分です。
ぼくによって了解された概念的中身・内容がそれだけで独立して、まさにこのテクストの〈言おう、語ろう〉としていることをなすとみなしてはいません。
それでも、徹底的に考え、〈意味する仕方・様式・かたち〉の側面、表現形態の側面、つまり志向する仕方の面を注意深く読み解き、それをこの記事の中に取り込もうとしました。
次回は、2013年第一問を扱います。

湯浅博雄『ランボーの詩の翻訳について』

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