おかべぇ先生の「勇者に贈ることば」 VOL.2【毎月20日掲載】

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まもなく5月になろうとしています。

この時期になると、受験勉強が中弛みになり、5月病に近い状態になる方がいます。特に、昨年と今年は外出制限が強いられることも多く、外に出かけてリフレッシュしたり、お友達と談笑して息抜きすることも難しく、例年以上にストレスが溜まる傾向にあります。

その結果、イライラする、普段解ける問題が解けなくなった、勉強に集中できない、なんでこんなに苦しい勉強を続けなければいけないのかわからなくなった、家族とのケンカが増えた・・といった悩みに苛まれる方も多いことでしょう。

こうした負の状態が続けば、受かるものも受からなくなってしまいます。そこで、志望校合格に向け努力を続ける全ての勇者に幾つかのアドバイスをお贈りしたいと思います。

1. 良い汗を流そう

不思議なもので、座ってばかりで身体を動かさないでいると、頭の回転も鈍くなり、イライラも募ります。実は、「からだを動かせ」と脳が指令しているのです。

そうした時には、自宅でもできるストレッチをやってみましょう。壁付け腕立て伏せやスクワット、ペットボトル体操やタオル運動など、ジムに通わなくても出来る気軽な運動がいろいろとあります。YOUTUBEなどで検索をかければ、いろいろと出てきます。自分に合ったトレーニングを見つけてみましょう。

また、勉強と軽い運動をセットで行う「アクティブ学習」もオススメです。ハーバード大学の学生は、ランニングマシーンに本を備え付けて走りながら読書をしたりしますが、そこまでハードにやらずとも、部屋の中をぶらぶら歩きながら音読したり、腕立てやお掃除しながらリスニングしたりと、工夫一つで学習効率を上げることができます。

いまは試行錯誤できる時期ですから、ぜひ色々とお試しください!

2. 石切場理論

石切場理論をご存知でしょうか。広告業界やコンサル業界などでは有名な理論です。

皆さんが仮に採掘場で石を切っている労働者だと想像してみてください。 毎日朝から晩まで石を切るという単調な作業をして
います。「こんなの奴隷と変わりないじゃないか!」と思うこともあるかもしれません。当然、作業効率は落ちますし、石切場に行って仕事をすること自体、やめたくもなります。

ですが、そんな時、次のような言葉をかけられたらどうでしょうか。

「あなたが額に汗して切った石は、教会をつくるのに使われるのです。きっと、これから何百年、何千年と見事に、この御影石は輝き続けることでしょう」と。

すると、石切りの作業自体に、賃金以上の「意義」を見出せるようになり、「こころ」が自然と軽くなります。さらに、次の言葉をかけられたとしましょう。

「その教会には、毎年何万、何十万もの人が、救いや癒しを求めにやってくるのです。あなたが石切りをしてくれるおかげで、巡り巡って、何万、何十万もの人がこころを救われるのです。あなたは、彼ら、彼女らのこころを救っているのです。」と。

すると、単調だったはずの石切りという労働に、「価値」を見出せるようになり、何事にも前向きに捉えられるようになるという理論なのです。

さて、なぜ、この話を私はしたのでしょうか。受験勉強がはかどらずにいると、「なんで俺はこんな計算をひたすらやっているのか。なんで私はこんなものをひたすら覚えているのだろうか・・etc」と、勉強に「意義」を見出せなくなり、何をやるにも重く感じるようになってしまうことがあります。

そうした時に、責任感の強い人ほど、「どうして、ちゃんとやれないんだろうか。ダメじゃん、わたし。ダメじゃん、オレ。」と自分を責め始めることに怒りの吐け口を求め、負のスパイラルに陥るわけです。

「誰かのため」だと頑張れるのが人間というものです。未来の自分のためでもかまいません。自分の愛する人のためでもかまいません。恵まれない子供達のためでも、勝負を諦めた人たちのためでもかまいません。

皆さんが学んでいる数学は、経済学を学ぶのには必須のものばかりです。経済学を学び、social financeを立ち上げれば、グラミン銀行のように多くの人の一生を大きく変えることだってできるでしょう。

皆さんが学んでいる生物や化学は、医学には不可欠な知識ばかりです。いまは、医療に興味がなくとも、教養学部で医学の授業に触れ、感動を覚えることだってあるでしょう。実際、今年、文科三類から医学部医学科に進学振り分けで進んだ人が出たことは大きくニュースにもなりました。共通テスト対策だと思って勉強したものでも、2年後の自分にとって「かけがえのない知識」となったのです。あなたの現在の努力が、近い将来、病に苦しむ人々の痛みを和らげ、患者さんが大切な誰かと過ごす時間をより多く得られるようにも繋がるのです。

皆さんが学んでいる世界史は、海外の人と交流を持つ時に相手を理解し、相手を慈しむためのキッカケにもなることでしょう。人類が犯した過ちを繰り返さぬためにも、歴史を学ぶことは未来を創造することにも繋がります。外交官として海外で仕事をするにも、国際弁護士として渡航するにも、歴史を知っていると、それだけで打ち解け合うことも多いのです。ウォーラーステイン博士の世界システム論を学んだことを話した時、それだけで会話が盛り上がることもありました。豊かな人間関係を構築する「財産」ともなるのです。

皆さんが日々苦しみながらも進めている受験勉強だって、一つ一つ難題をクリアしていった全ての軌跡が、皆さんの後輩や同級生、お友達や将来の生徒達に感動させ、勇気や元気を与えることにも繋がることでしょう。こうして偉大な物語は、より一層の輝きを放つこととなるのです。

このように概観してみると、貴方がNEGATIVEに感じていることは、巡り巡って、すべてがPOSITIVEなものになっているのです。すべてが「誰かのために」なるのです。神が各人に与えし才能という名の「贈り物」には鍵がかかっています。その鍵を開く役割を果たすのが教育であり、人との巡り会いだと私は思っています。

目標に向かって駆け抜けてゆく皆さんが「いったい、どんな美しい花を咲かせてくれるのだろう。」と、私は期待に胸を膨らませています。

3. 心のなかに積もる「毒」を吐き出そう

責任感の強い方に多いのですが、自分のことを責めたり、悩みを一人で抱え込んでしまう傾向にあります。人に自分の弱さを見せたくないという心理が働いているのでしょう。リーダー気質の方や負けず嫌いの方に多い特性ではあるのですが、時として、自分を傷つける「刃」にもなりえます。

夜の思いは気まぐれですから、心のなかに澱みのように溜まった悩みが大きく感じられるようにもなり、良質な睡眠の妨げにもなります。そんなことにでもなれば、翌日の学習にも影響が出ますし、積もり積もって、うつ状態になることだってありえます。

そこで、強くオススメしたいのが、心の中のモヤモヤを全て紙に書き出すことです。心の中、頭の中だけで考えるから整理ができなくなるのです。紙に書いて、翌朝、読んでみると、貴方の悩みはそんなには大きくはなかったことに気付かされることも多いでしょう。

また、紙に書き出すことで、他の人に相談もしやすくなります。授業ではよく、「相談する勇気=合格力」と述べますが、人と話してみることは思いがけない解決の糸口をつかむ契機にもなったりします。人に相談することは恥ではありません。誰かに相談することは、素晴らしき人間の特性です。

心のなかを覆う毒を「吐」き出してください。そうすれば、貴方の夢は「叶」うことでしょう。

誰かに相談をしてください。そうすれば、あなたの「辛」は「幸」になることでしょう。

棒を一本足したり引いたりするだけで、漢字の意味は大きく変わります。小さな変化は、大きな変化をももたらすのです。

頭の中だけで考えることなく、紙に書き出し、誰かに相談する勇気を持ちましょう。その先に、貴方の栄光が待っています。

4. 感謝の気持ちを持とう

不思議なことですが、「感謝」の気持ちを心の中心に据えると、身も心も軽やかになります。まずは身近な人に、「ありがとう」と声をかけてみてください。次に知り合い、その次にコンビニの店員さん・・といった具合に、感謝の気持ちを持って接してみてください。

お父さんが仕事をしてくれる、お母さんが料理やお洗濯をしてくれる、勉強するための机や参考書がある、病気で苦しむことなく普通に生活できる・・「あたりまえ」だと思っていませんか。いいえ、この世の中に当たり前のことなんて何一つありません。

貴方が貴方らしくいられるのは、どなたかの下支えがあってのことなのです。それらを「あたりまえ」だと思わず、感謝してみてください。きっと、眼界に広がる景色が変わり、貴方の人生が大きく変わるとお約束いたします。

以上のアドバイスを元に、皆さんが、この5月を実り多きものにできたら望外の喜びです!

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