2021年東大地理(第二問)入試問題の研究
2021年東大地理第二問 A言語状況/B留学者
講評
設問A
難易度 標準
設問Aは言語状況に関して。国連の公用語が増えていった経緯から、インターネットの普及や、特定国内の公用語の認定、移民と公用語の関係などを考えさせる問題でした。
これも、言語だけのテーマではなく、文化や経済状況、移民問題など総合的な視点で考えさせる問題ですので、広い視野が重要です。
設問B
難易度 やや易
設問Bは、教育、特に留学に関してですね。
オーストラリアが留学先として人気の条件や、国際競争に勝つ国家戦略と学歴社会を考察させる問題です。
設問Aでもシンガポールの移民の話題が問題で出ましたが、留学も移民と無関係ではありません。国家戦略が教育への投資に大きく絡むという問題も、受験生へは強いメッセージになったように思います。
当日解いた所感
難易度 やや簡単
設問Aは、言語に関する問題。
国連の公用語については、確実に得点するとして、
先述したインターネットと言語の絡みや、インドとインドネシアの比較地誌的な問題は、またまた東大っぽい問題ですね。
設問Bは、ちょっとテーマ設定が面白くて、留学の話。
「インドと韓国の留学生の行先が違うのはなぜか?」とか、「オーストラリアが留学先として人気なのはなぜか?」といった問題が並びます。
とはいっても、留学というテーマを通して、結局はそれぞれの国の歴史的、社会的背景を述べさせたり、比較させたりするような問題に落ち着く構成になっています。
ごくごく普通の問題と言って差し支えないでしょう。