2006年 東大国語 文科第3問(漢文)『続墨客揮犀(ぞくぼくかくきさい)』解答(答案例)

答案例とプチアドバイス

(一)「発言応答スル、腹中輒小声(なら)フ」を、平易な現代語に訳せ。

※実際は書き下し文ではなく、白文に返り点と送り仮名と効の読み。

答案例:私が発言や応答をする度に、腹の中でいつも小さな声が私の真似をする。

プチアドバイス:「発言」と「応答」は並列。
なので「言葉を発して受け答えする」という風に、「発言」を「応答」の手段とする書き方をしたり、
「声を出して何か言う」とう風に、応答の意が不足ともとれる書き方は推奨しません。

 

(二)「宜シク本草ムベシ。虫ゼザルハバリテスベシ」(傍線部b)とは、どういうことを言っているのか、わかりやすく説明せよ。

※実際は書き下し文ではなく、白文に返り点と送り仮名
〇本草――薬材の名称・効能などを記した書物。

答案例:楊勔が『本草』を音読していき、応声虫が真似をしない箇所があれば、そこの薬材を取り寄せて服用すれば治るということ。

プチアドバイス:「遇ハバ」は仮定条件。もし無ければ、次の処方をしてくれるはずなので、省略しない方が良いでしょう。
また、注記には「薬材」(薬の原料)とあります。
「薬剤」は調合後の薬なので、意味が変わります。
漢字はそのままにしておきましょう。

 

(三)空欄Cにあてはまる、「如言」の主語を、文中から抜き出せ。

Cを含む文:C言クス
※実際は書き下し文ではなく、白文に返り点と送り仮名

解答:(楊)勔または楊

プチアドバイス:漢文では名前の一部が主語として取り上げられることが多いです。

 

(四)「環而観者甚衆」(傍線部d) とは、どのような様子か、そういったわけも含めて、具体的に説明せよ。

※実際に、本文の傍線部は送り仮名なし。

dの書き下し文:環(めぐ)リテ者甚(オホ)シ

答案例:ものごいが言葉を発すると、腹からそれを真似た声がするのが珍しいので、ものごいを取り囲んで見物する人がとても多い様子。

プチアドバイス:「わけも含めて」なので、「珍しがり・面白がって」など、観衆の評価もあると良いでしょう。

 

(五)「丐者謝シテ」(傍線部e) とあるが、「丐者」はなぜ「謝」したのか、「謝」の意味を明らかにして、わかりやすく説明せよ。

※実際に、本文の傍線部は送り仮名あり。
〇丐者――ものごい。

答案例:貧乏で他に技能の無いものごいは、応声虫の治療を断らないと、応声虫を見せ物にして人々から施しを受けるという唯一の生活手段を失ってしまうため。

プチアドバイス:謝は重要多義語:特に❶~❸は覚えておきましょう!
❶礼を言う(感謝・謝辞)
❷謝る(謝罪・陳謝)
❸断る・やめる(面会謝絶・辞謝=辞退)
❹衰える・散る(代謝=古いものと新しいものが入れ替わること。)

 

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