2019年東大英語(第4問A 英文法正誤)入試問題の解答(答案例)・解説

【2019-4A所感】大激震が走った2018東大英語で消えた正誤問題が早くもパワーアップして復活!

2018年度入試では、
リスニングの選択肢が5つに増量し、
和文英訳問題が約20年ぶりに復活し、
1Bで初めて英文での要約問題が出され、
そして4Aでは正誤問題が消えました。

多くの東大受験生が大幅な出題形式変更に動揺し、思考停止の状態に陥ったとききます。
このため、2019年度入試に臨んだ受験生達は、また何か大きな形式変更があるのではないか戦々恐々とした面持ちでした。

そうしたなか、予想通り、再び驚かされることになったのです。
前年に出題された1Bの英文での要約問題は姿を消し、
4Aでは正誤問題が華麗なる復活を早くも遂げました

このことからみても、直近の過去問にだけ触れることなく、出来れば20〜30年分くらいの過去問をザックリとでも概観することには意義があるように思います。

さて、4Aに話を戻すとしましょう。
2年ぶりに出題された正誤問題なわけですが、かなりパワーアップした内容になっています。
挿入句を紛れ込ませて、受験生の冷静な判断を妨げようとする設問もいくつかありました。
予備校の先生方の中には、難しすぎるからこの年の4Aは捨て問にすべきとの声も多く聞かれました。
ですが、この4Aで高得点を取った受験生がいるのも事実です。

4Aで全く点数を取れない受験生がいる一方で、4Aできっちり得点できる受験生もいるのはなぜでしょうか。両者の分水嶺はいったいどこにあるのでしょうか。それは、目の付け所の差異にあります。
本稿を通じて、ぜひ、その極意をマスターしてください。

それでは、設問(22)〜(26)の5つの問題を前にして、高得点合格者達はどのような思考プロセスで解いていったのか実況中継風に解説していきたいと思います!なお、本問の題材は、以下の文章からです。純粋に読み物としては興味深い文章だと言えます。

【設問別実況中継】設問の解説だけに終わらない! しっかり学んで4Aを得意にしよう!

設問(22)単純な英熟語の問題ではありますが、いやらしい挿入句が目くらましで邪魔!<動詞(語法/熟語)>

誤った選択肢は(a)

The old-fashioned stereotype that women are (a)not suited by nature at for mathematical study (b)suffered a major blow in 2014, when Maryam Mirzakhani became the first woman to receive the Fields Medal, math’s most prestigious award.

本問は単純な英熟語の問題ではあるのですが、設問(26)と同様に厄介な前置詞句が挿入されているせいで、冷静な判断が妨げられた受験生が続出しました。
超基本問題であるにもかかわらず、挿入句1つで難解な問題に思えてしまうのは、単語の拾い読みで問題を解こうとしている受験生心理を東大側が熟知して作問している現れでもあります。

ひとまず本選択肢の解説ですが、be suited for/toという基本熟語を私達は高校で学んでいるはずです。
その知識があれば容易に解けるはずなのですが、by natureが挿入されていることで、あたかもbe動詞+過去分詞suited+byの受動態構造をなしていると誤認した受験生が多くいたようです。
ですが、仮にそうだとしても、natureの直後のatがいったい何の役割を果たしているのか不明瞭になるはずです。

by natureという熟語知識があれば、挿入の可能性に気付けたのではと思われた方もいらっしゃるでしょう。
ただ、試験会場で一度「これは、受動態なんじゃないか」と思い込んでしまいますと、時間制約の厳しい東大入試のなかで軌道修正をかけるのは容易ではありません。
とはいえ、受動態と考えると、「自然によって女性達はsuitされた」という奇怪な意味になってしまいますから、やはり下線部を含む一文くらいはせめてちゃんと読んで文脈把握してくれよと東大教授は受験生に求めているのかもしれませんね。

熟語や動詞の語法知識が問われる頻度が年々東大英語では高まっていますから、しっかりガッツリ暗記を進めましょう。
なお、2021〜2023の4A実況中継解説でも動詞に絡んだ出題切り口を詳述しておりますので併せてご参照ください。

設問(23)東大頻出の並列・比較関係が登場!できれば瞬殺したいところです!<文意(語法/並列)>

誤った選択肢は(d)

The speech condemned the widespread prejudice against educating women in the arts and sciences, (d)which had either 削除 been grounded in the view that a life of managing a household would require no such learning.

詳細はこちらのページでは省略しております。映像授業【東大英語第4問A 英文法正誤】に入れております。

設問(24)超基礎的な英熟語の知識が問われています。これは絶対に取りこぼしたくない!<動詞(語法/目的語)>

誤った選択肢は(c)

Agnesi eventually became (a)tired of displaying her intellectual abilities in public and (b)expressed a desire to retire from the world and to (c)dedicate her herself to a religious life.

詳細はこちらのページでは省略しております。映像授業【東大英語第4問A 英文法正誤】に入れております。

設問(25)これは難問だと言えましょう。文脈把握の力も求められています。正直捨て問です。<動詞(語法)>

誤った選択肢は(e)

“It took much skill and good judgment to (e)reduce almost uniform methods to →reduce to almost uniform methods discoveries scattered discoveries scattered among the works of many mathematicians very different from each other.”

詳細はこちらのページでは省略しております。映像授業【東大英語第4問A 英文法正誤】に入れております。

設問(26)自動詞・他動詞の区別が問われていますが、設問(22)に続き邪魔な挿入句が!<動詞(語法)>

誤った選択肢は(e)

Agnesi excelled at math, but she also loved it, perceiving (e)in its mastery of 削除 an opportunity to serve both her fellow human beings and a higher order.

詳細はこちらのページでは省略しております。映像授業【東大英語第4問A 英文法正誤】に入れております。

 

いかがでしたでしょうか。東大4Aは、コツをつかめば、ほんのちょっとの労力で3問は確実に正解できる「おいしい」問題です。
今年度の問題で言えば、(22)(23)(24)は瞬時に気づいて欲しかった設問でした。
ぜひ、過去問探究や敬天塾の映像授業などを通じて、ノウハウを学び取っていただき、東大英語で高得点を奪取していただければ、この上ない幸せです。

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映像授業【東大英語 第4問A 英文法正誤】
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