2006年 東大数学 文系第2問 理系第2問(樹形図、途中でイレギュラーが起こる)

 

2006年確率の問題の解説

昨日は樹形図が大切だという問題を紹介しましたが、今日も樹形図を駆使する問題です。   文系の問題    
理系は
 
今回の設定は文理ともに同じ。 設問は、文系にヒントとなる(2)が挿入されていて、理系にはないというだけの、ほとんどまるごと共通問題みたいな問題です。 文系の問題を見てみると、 ————– (1)P2を求めよ。 (2)P3を求めよ。 ————– となってますが、よく考えたら、 ————– (1)P2とP3を求めよ ————– と一つの設問にまとまってるのが普通ですよね。設問が2つに分かれてるのは、理系の問題に挿入したからなのでしょうか?   そんなことはどうでもよいので、解説に入りましょう。  

樹形図で情報を整理

何度も書きますが、東大の確率の問題の最大のポイントは、知らない設定に対して、情報を整理してシンプルに捉えることです。これが出来たら高得点に結びつきます。   そして、情報の整理のために有効な手段が二つ。遷移図と樹形図です。 遷移図に関しては、2012年、2008年、2004年の3問が勉強するのにちょうどよいでしょう。過去に記事にしています。 樹形図に関しては、前回の1999年に引き続き、この問題。   (1)でP2を求めるのですが、樹形図を描くとこうなります。

2006年東大数学 文系第2問 樹形図_000040

3本の枝が最後に残り、3通りの確率の和を取れば答えです。  
そして文系(2)では、こんな樹形図。

2006年東大数学 文系第2問 樹形図2_000041

今度は4本の枝が登場するので、4つの和を取ります。  
しかし、ここでポイントになるのは、上から2本目と3本目の確率が同じになるという点。(上の図で②とまとめています。) これに気付くかどうかが、この問題の最大のポイントでした。   ①は×が最初の1回だけ。 ③は×が最初に2連続で出る。   これに対して、②は途中に×が出るというタイプです。 これを僕は「途中にイレギュラーが1回出る」パターンと呼んでいるのですが、ちょっと難易度が上がりますね。  

nに一般化する

では、文系(3)理系(2)の問題。Pnを求める問題に行きましょう。   先程のP3の樹形図を参考に3パターンに分けます。

2006年東大数学 文系第2問 並び_000042
 
先程と番号の付け方は同じです。
そして、ポイントは②番。途中のとこかに×が一回出るパターンです。   ここでもヒントになるのは、文系(2)の問題。 P3を求める途中で②番の樹形図が2本出てきましたが、確率が全く同じだったことがヒントです。   この図が、文系(3)のP3の計算です。
2006年東大数学 文系第2問 式_000043

上から2つめと3つめの確率が同じになっているのがわかります。 nに一般化しても同じで、結局×が入る場所が何通りあるか確かめればよいのです。   ということで、手書きの解答どうぞ。    

2006年東大数学 文系第2問 全部_000044

まとめ

昨日は樹形図を書くのが難しい問題で、今日は樹形図から一般化するのがポイントの問題です。 いずれにしろ、樹形図を描いて情報を整理するのが非常に有効なのです。

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