2019年 東大数学 理系第6問(2) (解と係数の関係、複素数平面の3方針)

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2019年 東大数学 理系第6問(2)

昨日の(1)の解説に引き続き、(2)に行きましょう

解と係数の関係を使おう!

(2)は、bとaの関係式を求める問題。
これは、解法の方針が立てやすいかと思います。
なぜなら、
・(1)で4つの解の情報が絞り込めている(実数解2つ、共役な虚数解2つ)
・aやbは、4次方程式の係数
ということから、解と係数の関係を使うというのは、発想としては自然。
早速、解と係数の関係を立式してみましょう
 

教科書の範囲外のことは、証明が必要なのか?

しかし、ここで問題が一つ。
4次の解と係数の関係の式って、そもそもご存じでしょうか?恐らくほとんどの受験生が、立式したことがないのでは?
 
よく受験数学界では、
「教科書に載っていないものは、証明なしで使ってはならない」
と言われていますが、これ、出典はどこの誰からなのでしょうか?「ウワサ」以上の説得力を持った説明を聞いたことがないのですが。
「ウワサ」でなければ「常識」でもなんでもよいです。つまり明確に大学側で減点をしているという明確な証拠がないという意味です。
 
そもそも、教科書に載っていないような高度な定理なんかを、証明して答えを導いている模範解答すら、見たことがないのですが。マボロシ~。
 
例えば、こちらのYahoo!知恵袋のページを見ても、アンサーは良いことを言っていると思うものの、明確に証拠が出されていません。
 
僕も生徒の頃はどこかの先生にそう習いましたが、そういう「ウワサ」ばかりではっきりとした証拠が見つかりませんでした。
 
では、今回の問題。
4次の解と係数の関係を使いたいのですが、教科書には2次か3次までしか載ってません。
そもそも教科書にもレベルがあって、2次しか載ってない教科書もあれば、3次も載っているものもあります。
載っていたとしても、3次は「研究」とか「発展」の内容として載っているので、必ず学習する内容ではないページに収められているかもしれませんし。
 
「数学は答えが明確に出る」ということを言う人もいますが、いやいや出ません。
グレーなことばかりです。

解と係数の関係を求めよう

いずれにしろ、4次の解と係数の関係を証明すればよいんでしょ?
ということで、証明してみましょう。
 
さて、手元にある、数研出版の教科書では、2次の解と係数の関係の証明が載っています。しかし、「使えない」
なぜかというと、解の公式で実際に解を出して、和と積を求めているからです。
 
これでは、4次方程式の解の公式を知らないと証明できません。
 
確かに、解の公式で導き、和と差をとれば分かりやすいですが、一般的ではありません。普通は、恒等式で証明します。
同じ数研出版の教科書でも、なぜか3次は恒等式で証明してました。(発展内容ですが)
これを応用して4次の解と係数の関係を証明すればよし。これで安心ですね。
(僕の手書きの解答では、超簡単に証明っぽいことを書いておきました。)
 
ちょっと思ったんですけど、「証明せよ派」の方々は、解答欄のスペースについては、どのように言及しているのでしょうか?
東大の解答用紙は、第3問と第6問だけ2倍のスペースが与えられているので、広々と書けるのですが、もしや、証明スペースまで見越して第6問に設置されている!?
 

場合分けと「一般性を失わない」

長々と「解と係数の関係」について書いてしまったので、後半はテンポよくすすみましょう。
(1)で「実数解2つ、共役な虚数解2つ」と証明できたので、これを使います。
そして、条件3を眺めると、
(ⅰ)αとβが実数で、γとδが共役な虚数解
(ⅱ)αとγが実数で、βとδが共役な虚数解
の2通りが考えられます。
 
実際は、他にもパターンがありますが、結局上の2つと同じ条件に集約されてしまうので、上の2つだけでよくなります。このような時に記述で「一般性を失わない」と書くと便利ですね。
 

(ⅰ)はすぐに棄却、(ⅱ)で進める

さて、場合分けしたところで、解答を進めます。
この解答を作る前に、河合塾と東進の解説を読んでみたんですけど、かなり読みにくく、分かりづらい。
答えが分かってる僕でも、読み取るのにストレスを感じるくらいなので、分かりやすくまとめなおしました。
 
(ⅰ)を知れべ手見ると、条件3と照らし合わせて、すぐに棄却されます。
(実数)=(虚数)という、あり得ない等式が出るからです。

複素数の3方針を思い出そう

ということで、(ⅱ)に全ての可能性を込めて解答を進めます。
しかし(ⅰ)のように、すぐに解答が進むわけではありません。試行錯誤して上手くいかない方法をいくつか試すことでしょう。
 
このような場合、思い出すのがコレ。
①複素数のままで突き進む
②x+yiの形にする(直交座標の形)
③極形式にする
複素数平面の3方針です。
 
今回は、②の直交座標形にするとうまくいきます。(③極形式 が適切でなさそうなのは、何となくお分かりでしょうか?)
 
やはり条件3に代入して進めると、見事、筆が進みそうな等式が出てきます。
これで、場合分けをして解答を進めると、見事答えが導けます。
では、最後までどうぞ。
では、明日は(3)の解説です。長いなぁ。
(これ、実際の入試では解答用紙に書き切れるのか??)
 
 

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