国語11月②共通テスト施行調査
こんにちは、スタッフAです。
今回は共通テストの施行調査2年分を解いて、分析しました。以下、授業中に学んだことを整理しています。
全体について
センター試験と比較して、無駄な情報が増えた。高い情報処理能力が必要かもしれない。
第一問について
記述式の問題。解答の射程はわかりやすい問題だった。なお、共通テストはマーク式であるため、分析する優先順位は低い。
第二問について
路地の問題は、解答の根拠が散っている、抽象度が高い、主張が分かりづらいと言った理由で、やや難しかった。
与えられた資料には、問いと関係ない部分も多いため、効率的に読む必要がある。
著作権法という実生活に関わりのある法令の条文を用いることで、近年の著作権意識の希薄化を意識しているのかもしれないと感じる問題であった。
公表されている「問題のねらい」には、「実用的な文章と論理的な文章を題材としている」とある。受験生と関わりのある硬めの文章が、今後も出題されるかもしれない。
個人的には、条文以外に、契約書や覚書、公的制度の解説が、身近、かつ、実用的な文章ではないかと思う。
受験勉強の合間に、これらを積極的に読む必要はないが、目にすることがあれば、読んでみてもよいかもしれない。
第三問について
演繹的や反語的といった言葉の意味を正確に知っておきたい。
第四問
古文は2年とも源氏物語であった。
内容理解が基本で、それができれば困らない問題である。
一般的には、省略によって主語が分かりづらいが、登場人物が多いために主語がわかりづらい問いがあった。
生徒と教師の会話文を用いた問題は、近年流行しているアクティブラーニングを授業に取りいれることへの期待に感じた。
平成29年は、文章の加筆修正に関して実在の人物の意見や考え方を示す問題であった。古文の読み取りも重要だが、表現の変化が文章全体にどのような影響を与えるかを問うているように感じた。つまり、文章を書く力が問われているのではないだろうか。
第五問
比較的短い時間で解ける問題ではないか。
文学史に関する出題は、昔のセンター試験では見られた。
漢文が教養として上流階級に親しまれていたのは、日本史選択者にとっては常識である。
最後に
国語の施行調査をまだ解いていない人は、ぜひ解いてみてください。傍線部が引かれた問題については、センター試験とあまり変わらない印象です。
全体の時間配分については、センター試験の感覚を流用するのは些か危険かもしれません。
表現技法については、センター試験の本試や追試で対策しましょう。