2021年東大日本史(第三問)入試問題の研究
講評
難易度 標準(Bはやや難でもよいか)
災害対策の問題ということで、コロナというより、東日本大震災などを想定しているのかもしれません。(10年目ですし)
問題の難易度としては、設問Aは普通の問題。東大にしては知識重視の問題でした。これは易問。
設問Bはやや東大の意図が読みづらいように思いました。
上流と下流で対応が違ったわけですが、それがなぜなのか。
私ははじめに一読したときは、幕府は対処よりも予防を重視したのかな、と思いましたが、よく考えたら生産性の高いところと、低いところで対応を変えたのかなとも思います。
解答の方針が様々出るので、考察のしがいのある問題でしょう。
近世の経済という点に注目すると、2019年第3問、2011年第3問、2008年第3問などが参考になると思います。
当日解いた所感
難易度 やや易~標準
「江戸時代に富士山が噴火して、砂が降っちゃった。どうやって災害から復興させるか」という感じの話です。
東日本大震災を意識した問題かもしれません。
幕府がどうお金を工面したか?
全国の村々から税金を徴収した?
あとは、どうやって任用したか?
誰にどういう仕事をさせたか?
といったことを読み解く必要があります。
復興するためには「指示系統、お金の使い方が大事」という東大からのメッセージを感じるような問題でした。
実際に、江戸幕府はこの時、復興に失敗しています。
よく出る幕府と経済の問題で、定番の内容が含まれていました。
災害復興の話は頻繁ではないけれど、過去問で見なくはないレベルです。
災害復興の話に見せかけて、実は経済とか人事の話なので、ある程度定番の話と言えるでしょう。
再現答案と得点開示を分析して気づいたこと
第三問