2022年東大文系数学(第3問)入試問題の解答(答案例)・解説

2022年 東京大学数学 文系第3問

2022(3)文数 問題 入力 右寄り

(1)は正答率まあまあ高し

面影のある問題。
過去問にも似ているのが出題されており、正答率もまあまあ高かった印象です。

漸化式なので、直接2022項目が求められるわけではない。だけど、余りは周期になるということを知っていれば解けます。
余りが周期になると知らなくても、「分からないときは、具体的な数字で実験しましょう!」というのを思い出せれば、正しい余りは指摘できたでしょう。(ちなみに、答えは2です)

ただ、「余りは2」と指摘したとしても、それが証明されていないと点数になりません。
周期が6になることを予想し、帰納法などで証明して、やっと解答終わりです。

2022(3)文数 解説

(2)そう来たか!

これまで、整数分野で最大公約数に対する対策は指導してきましたが、3つの数に対する最大公約数の問題が出るとは思いませんでした。
なるほど、そう来たか!と、思わず膝を打ちましたが、よくよく計算してみると、3つだからと言ってやることが大きく変わるわけではありません。

まず、最大公約数に関して補足説明。
最大公約数の処理法はいくつかありますが、必ず押さえておきたいのは2つ。ユークリッドの互除法と、最大公約数や最小公倍数を用いて関係式を立式する方法です。
このうち、互除法に関しては、漸化式と相性が良いのですが、今回は漸化式に2乗が入っていてそのまま直接利用できません。そこで、後者を利用します。

今回登場するのは、2022項目、2023項目、2024項目の3つ。
漸化式で結ばれているので、隣り合う2項の関係式は立式できる、ということで、いつも通り2数で最大公約数の関係式を作ります。

そして、2022、2023、2024を因数分解すると、見事に素因数がバラバラに出てきて、共通しているのは3のみ。
これを利用して、それぞれの最大公約数の候補を絞り、(1)の情報とあわせると、求める公約数が1だと分かります。

別解では、3数の最大公約数をpと置き、候補を絞っていく方法を紹介しましたが、少しイレギュラーな解法なので、思いつきづらいかもしれませんね。
但し候補を絞っていく様は非常に参考になるので、ぜひ理解してください。

2022(3)文数 解説

まとめ

漸化式を利用し、3数の最大公約数を求めるということで、懐かしさと新しさが融合した良い問題だと思います。

類題としては、1993年や2000年代前半、2017年の問題などを合わせて解くと、解法が整理されると思いますので、ぜひやって見て下さい。

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