2021年東大国語(総論)入試問題の研究 

科目全体

【敬天塾オリジナルレーダーチャート】

【各社の難易度比較】

※敬天塾以外の科目全体の分量、難易度は昨年比です。「同程度」「変化なし」は「昨年並」に表現を揃えております。
※敬天塾の科目全体の難易度は昨年比ではありません
※設問別の難易度は全社、昨年比ではありません。
(以下、他の科目の各社難易度比較も同様です)

【科目全体の講評】

全体として難化したと言って良い。

特徴としては3つ。
①コロナを意識した?

第一問で医療に、第四問で死に関する問題が出題されました。
詳細は各問の講評に記載します。

②背景知識が必要な問題が増えた

例えば、第一問冒頭の「近代化をするということは、いろんなひとに徐々に市民権を与えてきた流れがある」ということの背景知識は、
理系の子は知らない子多いだろうなと思われます。

第四問も正岡子規と夏目漱石の友情関係も、リード文に説明はあるけれど、知識があった方が有利だろうなと思われます。

③日本史選択有利

元々、国語は日本史選択の方が有利(詳しくは日本史、世界史、地理のうち、どれを選択すべきか)。
今年は特に、珍しくそうでした。
こちらも詳細は各問の講評に記載します。

また、全体として求められている能力が変わったと感じました。

一つ目、いつもより知識が重視されていること。
背景知識や日本史の知識があると読みやすい問題でした。

二つ目、第4問で、受験生に解釈を委ねる割合が高いこと。

【2021年入試で注目したい問題はコレ!】

第4問随筆。じっくり読めば味わい深い一題であるが、試験会場でタイトな時間制約のなか、こうした新傾向の問題を目の当たりにした受験生には心理的なプレッシャーが半端なかったと思われる。

こうした時には、無理に時間資源を投下せず別の大問に意識を傾ける「切り替え能力」が合否のカギとなる。そうした意味では、2021年度の入試問題は良い訓練材料となるセットだろう。

本年度の数学と同様に、取れる設問をつまみ食い的にでも取りに行く姿勢が肝要である。

また、詩を出題する筑駒などの受験経験者には容易だったようでもある。最難関中学受験の受験経験が、新傾向問題への対処能力に関係することを知れた1問でもある。

【2021年入試の傾向を踏まえると、今後の対策はどうする?】

① 現代文については、予備校各社の解答例を必ず比較検討しよう

1社だけのを参考にするのはリスキーである。解答比較の中で、正解に至る思考プロセスをより深く知ることができる。

過去問演習と長文の訓練

古文漢文については、鉄緑会東大古典問題集も活用しつつ、最低でも10年分は解いておきたい。3〜4年分しか解いていない人や、まともに過去問を解いてすらいない受験生がいるが、難易度の高い年の問題に触れる必要はあるし、頻出テーマを知る意味でも有益である。

併せて、漢文については、句法ばかりではなく、漢文単語の知識も充足するとともに、旧センター試験の過去問を30セットほど解くことを強くオススメする。頻出のテーマを効率よく学び取ることができるからである。

古文については、古文単語と古典文法だけを覚えればなんとかなると考えるべきではない。速読古文単語系の参考書を利用しながらも構わないので、長文を読む訓練をしよう。長文の中で、古文単語がどのように活かされているのかを知ることが実戦力にもつながる。

また、古典常識や和歌や縁語や枕詞といった基礎知識も貪欲に吸収するようにしたい。東大の古文は簡単である、という神話が一部の受験生には語り継がれているが、それが幻想であることを本年の受験生は思い知ったことだろう。

日本語能力の向上を

語彙力は高めよう。漢字はきちんと書けるようにしよう。東大はどの科目も記述が主体である。漢字の間違いや、稚拙な文章は国語の採点官に限らず、他科目の先生方の印象も悪い。相対評価である以上、同じようなことが書かれていても点数が分かれるのは、主に日本語能力の問題である。

添削指導を受けよう

自分で書いた答案を自己評価できるのは相当な言語能力や実力のある人に限られる。やはり、きちんとした先生にきちんと添削をしていただくことが重要である。できれば、同じ答案を2人以上の先生にみていただくとよい。それは、予備校解答を比較検討する話と相通ずるものがある。

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