2021年 東大数学(文系)を当日解いたので、所感を書いてみた。

+5

今年も頑張りました。

文系数学も当日解いたので、所感をご覧ください。

◆2021年当日解いた所感シリーズ
国語はこちらから 地理はこちらから 日本史はこちらから 英語はこちらから
世界史を担当しているおかべぇ先生(世界史満点で東大合格の経歴を持つ先生)が書いた、世界史はこちらから

◆2020年数学の所感・解説はこちらから

全体講評 難易度

私としては、やや難程度だろうと思います。

難易度 やや難

タダ、詳しくは後述しますが、部分点は取れるけど高得点はとりづらいだろうなと思います。

だから、もともと数学が苦手で部分点狙いだった人にとっては、去年より簡単になったと感じただろうし、

数学が得意で高得点を狙っていた人にとっては、かなり難しいと感じたセットだったのではないかと思います。

全体講評① パターン問題がなくなり、その場で考える問題ばかりになった。

数年前までは、見た瞬間に最後まで頭の中でストーリーが思い付く問題が毎年1個くらいあったし、途中までなら予想できる問題が大半だったけど、
今年の問題は、パット見ただけではどうしたら良いかが分からない問題ばかり。

ゴチャゴチャ手を動かして、やっと方針が決まる問題が増えた印象です。
もしかしたら、東大がパターン問題を封じに来ているのかも!?

全体講評② 設定が難しくなっている

その原因として、設定が難しくなってると思いました。
例えば、第1問が分かりやすくて、3次関数と円の問題。

一般的な問題集では、座標上で円と絡むのは、点か直線か円。たまに放物線。

それが、円の野郎、3次関数に浮気してきました。

3次関数と円が絡む問題、今まで見たことあったかな。多分なかったと思うんですが、あったとしてもとても稀。
一般的な文系受験生は、見たことがない人がほとんどでしょう。

また、第2問の場合の数の問題。
「確率じゃないだろうな。」というところまでは、事前に予想していたんですが、とても抽象度の高い問題。
これも、事前に見たことがない設定だったと思います。(まあ、場合の数・確率ってそういうものですが)

第3問も同様、(1)は簡単ですが、(2)の通過領域の問題は新傾向をぶち込んできたようです。(もしかしたら典型的に解けるのかも。もう少し考察してから、ちゃんと記事出しますが)

第4問も見たことない設定ですよね。
コンビネーションが出題されるのは、2018年以来だと思いますが、2009年にも出題されている、まあまあ東大が好きなテーマ。でも、このように整数と絡めるとは思ってなかったはず。

ということで、新設定ばかりでしたね。

全体講評③ だから、完答は難しい。部分点を稼ぐ勝負

知らない設定ということもありますが、もう一つ。
後半になると計算量が増えたり、場合分けが面倒になったり、論理が展開したりと、完答が難しい問題ばかりでした。
そのため、いかに部分点を稼ぐかが大事な印象。

もちろん、第3問の(1)みたいな、絶対取らなきゃいけない問題は、最重要なのは前提です。

全体講評④ ある程度、最近の傾向を踏襲してきた

そう言っておきながら、実はここ数年の東大の問題を見ていると、予想通りの出題だったと言える問題がいくつか。

例えば、第2問に場合の数が出ましたが、僕個人的には場合の数が出る(確率ではない)と予想して、生徒向けに対策をうながしてました。

第3問の通過領域も、予想の範囲内で、今年最も力を入れて対策した分野の1つです。

第4問の(1)の合同式も予想通りだし、整数の理論に絡む問題が出るだろうというのも、予想通りでした。

これ、うちの塾の宣伝というわけではなくて、最近の東大文系の数学の傾向を見ていたら、自然とそういう発想になるものです。

「過去問=解くもの」という発想だと、傾向の予想は出来ませんが、過去問を何度も並べて見返してみると、意外と予想できるんだな、というのが今年の問題の印象でした。

 

2021年 東大数学 文系第1問 3次関数と円

まずは、第一問の画像をどうぞ。

難易度 やや難

見てびっくり、解いてびっくり!
なんと、円と3次関数の問題。さっきも書きましたが、円は3次関数とは絡まないのが普通。
点や直線、円と同時に出るのがせいぜいで、放物線と絡むパターンですら限られたパターンのみなのが普通です(放物線の軸上に円の中心があるパターン)
それが、飛び越して3次関数と絡むとは、ビックリです。浮気すんな。

また、個人的にもう一つビックリだったのは、円と放物線が絡む問題すら、東大文系では珍しい(出題例ない?)問題だったからです。(検索したら、出て来るかも)

しかし、解いてみると、しっかり関数や方程式の理論が分かっていれば大丈夫な問題なようです。

一番簡単に思いつく解法でいうと、円と3次関数を連立して6次方程式を作り、6解を持つ条件を作ることです(笑)
(この時点で、もうやる気なくす感じしますが)

しかし、この6次関数がx^2で置換できる形なので(代入前の式の形から当たり前なのですが)、x^2=Xか何かで置換します。(x>0)
すると、Xの3次方程式になり、これが3解を持つ条件に持ち込みます。

3次関数が3解持つ条件は、微分して増減表書いて、極値の積が負になるようにするのが普通。
ということで微分すると、なんと因数分解できる!!!!
(ここ、はじめ気付かなくて、こんな難しいの解けるか時間内に解けるかー!!って怒ってたんですが、恥ずかしい)

ということで、極値の条件を作って整理するとお終いですかね。
間違ってたら、シレっと修正しておきます。

関数の理論や方程式の理論は普通なので、標準という難易度設定でも良いのですが、見たことない設定が乗っかっているので、やや難まで格上げしておきます。

 

2021年 東大数学 文系第2問 集合と場合の数

難易度 (1)は標準、(2)はやや難~難

次は、第二問。
まず、第一印象が最悪!!!
嫌いです。

何が嫌って、問題の設定に具体的な部分が一つもなく、定義が全て抽象的な概念で書かれている。
こういうの、数学が苦手な人の中には「読むのが面倒だから解かない」みたいな人がいるようですが、気持ちは分からないでもないです。

面倒ですが、とにかくN=5か何かを代入して、具体的な数字にして条件を考えていくと、とりあえず書き出せそう。
抽象的で難しいものは、具体的な数字を代入して具体化した上で、ゴチャゴチャいろいろ試してみましょう。

結局、(1)はN通りになるっぽいんですが、これをどう記述するかが、次の苦労。
(2)も原則としては同じような解法で出来るのでしょうが、ちょっと考察時間が足りないので、2月27日くらいからアップされていく、解説記事をお待ちくださいませ。

解くのに時間がかかるし、(2)は難しいしで、コスパの悪い問題でした。
(1)だけ確実に解ければ、合格レベルに達したと言ってよいかもです。

 

2021年 東大数学 文系第3問 

難易度 (1)易 (2)やや難~難

(1)はオマケの問題。
東大はほぼ毎年、0点にならないようにしれくれる簡単な問題を、こそっと残してくれている印象。
今年はこの(1)ですかね。(去年は第1問の条件a)

2つの放物線が交点を指定の場所に持つ条件ですから、連立して2次方程式にして、実数解の条件(解の配置)に持ち込めばOK。
今回は、ー1<x<0と0<x<1なので、f(ー1)>0とf(0)<0とf(1)>0と符号を設定すればOKですね。

次は(2)これは中々難しいと思います。なぜかというと、一般的な通過領域のパターンでは見かけない設定になっているからです。
でも、これに気付くのは、通過領域について、ある程度の体系的な知識と解法の整理が必要です。

通過領域の新パターンが登場!

普通、通過領域の問題の中で、最も簡単なパターンはこちら。

yとxの関係式に、aというパラメータが含まれていて、aの範囲が別で設定されています(今回は「aは実数全体」が範囲)
これが基本です。

しかし、この東大の問題に関していうと、放物線Cでは、yとxの式にaとbという2つのパラメータが含まれています。

では、aとbの範囲はどこかというと、(1)で答えた領域です。(3本の不等式の重なる場所で、三角形になります)
言い換えれば、(1)は(2)の通過領域を求める際の、パラメータの定義域を求めるための問題だったということです。

まとめると、普通の通過領域の問題に対して、パラメータが1つ増えたパターンなのです。

ふつうの通過領域なら、この後、順像法、逆像法、包絡線の利用などの解法が考えられるのですが、パラメータが一つ増えた時にはどうするか。
普通は習ってこないパターンでしょう。

ということで、新しい設定の問題でした。

この問題の解法に関しても、もう少しちゃんと考察したら、体系的にまとめて何かしらの形で発表したいので少々おまちくださいませ。

ちなみに、通過領域の基本問題の解法などについてまとめた記事もありますので、良かったらどうぞ。
2014年 東大文系数学第3問 理系第6問① 通過領域の解法をノウハウにしよう!

2014年 東大文系数学第3問 理系第6問② すだれ法(ファクシミリ論法)と包絡線をマスターしよう

2014年 東大文系数学第3問③ 解の配置、すだれ法(ファクシミリ)、包絡線

2014年 理系第6問の解説④ 解の配置、ファクシミリ、包絡線

 

2021年 東大数学 文系第4問

難易度 (1)やや易 (2)難 (3)標準~難 (4)やや易~難

難易度設定の難しい問題です。
(1)は、普通に解きたい問題。合同式を立てて、移項して、場合分けしたらすぐ解けました。

面倒なのは(2)以降。
まず(2)が難しい問題。理系と共通問題のようですが、文系にしては厳しい問題かなという印象です。
そもそも、多くの文系受験生が、コンビネーションを見た瞬間に血の気が引くでしょう。いや、血圧上がるかな。
いずれにしろ、良い気分にはなりません。

それが二つ登場して、奇数だ偶数だの議論に持ち込まれたら、手も足も出ない人が多いと思われます。
恐らくコンビネーションを階乗(!)で表して、それっぽい事を書いて終わったのではないでしょうか。

そして、(3)。
これ以降は(2)が解ければ難易度が下がりますが、(2)が解けないと(2)の難易度に引きずられるので、高めの設定にしておきました。

(4)も同様で、やや易~難(笑)
でもこの問題は、(2)と(3)が解けなくても、その2つを解いた前提で答えちゃって良い問題。
つまり(2)と(3)で得られる結論を(証明ナシに)使って解いちゃえば点数になるのです。

すると意外に簡単に答えが出ます。
東大ではこういう問題もたくさん出題されますから、(2)が出来ないからって、(3)以降を諦めないようにしましょう。

ちなみに、ツイッターで「文系で(4)まで小問があるなんて珍しい。いつぶり?」という投稿をいくつかみましたが、
「2017年第4問に出てるから、最近だよー」と思って読んでました。
2017年第1問の解説記事

それにしても、面白い問題ですよね。こんな問題、僕には絶対に作れないです。
本当に、東大の先生方はすごい。尊敬します。

 

まとめ

もう、序盤にかなりガッツリ書いちゃいましたが(笑)
中々難しかったと思います。

点数としては、10点代と20点代がゴロゴロいそう。
完答できるとしたら、第1問と第3問かなぁ。これが解けたら、他の人に30~40点差が付けられるでしょうね。でもごく少数だと思います。
多くの人は、せいぜい30点が良い所だと思いますね。
20点でも別に大きなビハインドはないのではないかと思います。

即日の講評なので、多分かなり分析が甘いと思います。
入試後の数日をかけて、他の講師と徹底分析した結果を発表するので、良かったらそちらをお待ちください。

ちゃんとした講評は3月初めの知恵の館(予告はこちら)をご覧あれ。

◆2021年当日解いた所感シリーズ
国語はこちらから 地理はこちらから 日本史はこちらから 英語はこちらから
世界史を担当しているおかべぇ先生(世界史満点で東大合格の経歴を持つ先生)が書いた、世界史はこちらから

◆2020年数学の所感・解説はこちらから

東大受験に興味がある方は、敬天塾に関するこちらもご覧ください。無料記事もたくさんあります。
  ↓
◆日本一徹底して東大対策を行う塾 東大合格「敬天塾」

塾長が敬天塾の英語の先生を紹介している動画です。(3分弱です)
敬天塾のプレミアムコース・ベーシックコースでは、こんなスゴイ先生から教わることができますよ♪
 ↓

東大受験eマガジン「知恵の館」
東大受験の合否を左右する情報を発信しています! 

 ↓ 約1分の紹介動画です。

 

オープン授業東大文系数学
東大文系受験で高得点を取ろう!新高3生・高卒生向け、入塾審査なしの手軽に申し込めるプランです。 
 ↓ 約1分の紹介動画

オープン授業【東大文系数学】バナー

ベーシックコース
新高1・2の学年で東大合格レベルの数学・英語の基礎を学びたい方向け
(先取りしたい中学生や、復習したい高3・高卒生・社会人受験生も受講可能です♪)
 ↓ 約30秒の紹介動画

ベーシックバナー

プレミアムコース
東大に合格したい新高3生・高卒生を8名限定で募集 
 ↓ 約30秒の紹介動画

 

バナー大きめ

東大生・東大卒業生の家庭教師派遣
個別で相談にのってもらいたい方向け 

家庭教師バナー

◆敬天塾公式HP
https://exam-strategy.jp/

◆東大に文理両方で合格した男 受験戦略家 平井基之がお受けしているお仕事

◇塾や学校の東大受験サポート
東大コースを強化したい・設置したい塾や学校に赴き、東大受験対策に関する提案、助言、指導を行います。
・「何が原因で受からないか」課題の整理
・課題克服のための戦略策定
・対生徒・保護者・スタッフ・教員向けの面談や講演(オンライン可能)
現場に応じた具体的なアドバイスをさせていただきます。

詳細はこちら

◇本や雑誌、コラムの執筆
コラムや会報誌への寄稿は多数。
著作などの紹介はこちら

#東大入試 #解答速報 #2021年

フォロー大歓迎!

+5

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)