【読解をしよう!⑨】読解力が飛躍的に上がる方法 ~ここまでのまとめ~
今日は、文章の読解の仕方について、これまで書いてきたことをまとめようと思います。
2か月ほど前から、国語や英語の読解方法について「読解をしよう」シリーズ を書いてきましたが、
好評を頂いてまして、一度ちゃんとノウハウ化してまとめようと思い立ちました。
別シリーズも、たま~に「まとめ回」を作ろうかと思っているので、どうぞお楽しみに!
読解とは何か?
最近、至るところで言っているのが、和訳と読解の違いです。
この区別をしっかりつけることが、非常に大事!
和訳というのは、英語を日本語に置き換えることです。
翻訳と言い換えても良いですし、古文を現代語訳するのも同じだと思って下さい。
対して、読解は文字で書いてない事を読み取る作業です。
と言ってもよくわからないでしょうから、例を一つ。
「吾輩は猫である。」という文があります。
私は猫だ、という意味だと理解するのが、さっきでいう和訳レベル。要するに、書いてある内容を理解しています。
これが読解レベルに行くと、
・「吾輩」なんていう単語は最近使わないな。古い文章かな?ご年配の方が喋ってるのかな?
もしくは、デーモン小暮かなwww
・猫が喋れるはずないのに、「吾輩は猫である」って、どういうこと?今、流行の擬人化!?それとも、猫の視点に立って書いた文章なのかな?
本文以外にもヒントがある。
【読解をしよう!⑥】リード文「次の文章を読んで、後の設問に答えよ」から、何を読み取るか?
という記事に書きましたので、どうぞご覧ください。
リード文だけではありません。
出典、注釈、本文の長さ、傍線部の数などなど、読み取れる情報はたくさんあります。
【読解をしよう!⑦】国語の現代文を解く際に、本文を読むより前にチェックすべきポイント
という記事にまとめてあります。
本文を一生懸命読むのは非常に大切ですが、本文だけで読み解こうとしてはいけません。
かといって、本文以外に気を付ければ良いというものでもありませんから、色々総合して情報を読み取っていくのです。
要するに、文章に書かれている内容なんて大したことがなく、書かれていない内容をいかに読み取るかが大事なのです。
言葉のもつニュアンスに注目しよう!
言葉には、ニュアンスがあります。
男性「今週の日曜日、デート行こうよ。」
女性「う~~ん、そうだね、行きたいね。」
この男女は、今週末デートに行くことになりそうではありますが、男性は乗り気なのに対して、女性はあまり乗り気でなさそう。
言葉の上では「行きたいね」と言っていますが、本当に行きたいかどうかは怪しい。
というように、言葉にはニュアンスがあって、本音と逆の言葉を使うことなんて、いくらでもあります。
こういう言葉に注目するのも、非常に大切。
筆者が使っている単語によって、好き嫌いがハッキリわかります。
私は、誉め言葉と悪口言葉と名付けて教えていますが、意味は同じでも、言葉によって褒めているか、批判しているかが分かれます。
【読解をしよう!⑧】世の中の文章は、悪意に満ちている。言葉に注目して読解力を付けよう!
という記事にまとめてます。
①私たちの生活が便利なのは、科学技術の大きな貢献によるものだ。
②現代社会は、科学技術のお蔭で成り立っている。
③今の世の中は、科学技術に依存している。
と3つ並べてみました。
どれも、言っている内容自体はほとんど同じ。
しかし、下に行くに連れて、科学に批判的な立場になっているのが分かるでしょうか。
他にも、
④科学技術は、現代社会に大きく貢献している。
⑤科学技術は、現代社会に大きく「貢献」している。
と、貢献という言葉に、カギカッコが付いているのと、いないのでは、ニュアンスが変わります。
④は科学技術が好きな人の文章でしょうが、⑤は嫌いな人のような雰囲気が漂いますね。
ということで、使っている言葉の違いによって、醸し出される雰囲気を読み取っていくことが、非常に重要です。
まとめ
ということで、これまで書いてきた内容を、ダイジェスト版でまとめましたが、いかがでしたでしょうか?
あまり世間では言われない方法もあると思いますが、読む上では非常に大切です。
センスで読めない人が、センスで読める人のようになるには、こういう細かい考え方がカギになります。
まだまだ書き終わってないので、読解をしようシリーズ、今後もお楽しみに!