「まる暗記」しちゃっていませんか?
スタッフKです。
塾長と「本質的な勉強」について議論をするなかで、気づきがありました。皆様にもご紹介します。
ここでいう「本質的な勉強」の真逆にあるのが「まる暗記」。
数学・古文・化学の3つの例でお伝えします。
[例①数学] 教材の例題は解けるけど、発展的な初見の問題が解けない方がいます。そういう人は、自分が使っている教材にある例題の解き方を「まる暗記」しちゃっているパターンがあります。 [例②古文] 古文単語の暗記が苦手な方がいます。
各単語についている例文で、古語が空欄になっているのを見て答えることはできるけれど、各単語だけ見ても意味を言えないのです。
この場合も、例文での解答を「まる暗記」しちゃっています。
また、「いと」=「たいそう」とだけ「まる暗記」していて、「いとど=ますます」をなかなか暗記できないという方もいました。 [例③化学] 「二酸化炭素、知ってる?」と聞かれると、「知ってる」と答えます。
けれど、「一酸化二水素、知ってる?」と聞かれて、「知らない」になるのが、「まる暗記」しちゃっている人です。
※一酸化二水素とは、水の元素記号をわざと分かりづらい言い方をしたもので、実際にはそんな言い方はしません。
「まる暗記」の悪い点は何でしょうか?
2つあります。
1つ目は、応用が効かないこと。
ちょっとひねった問題が出ると、お手上げになります。
2つ目は、効率が悪いこと。
「まる暗記」だと、覚えるのが遅く・忘れやすい・覚えなおすのも遅い。
「本質的な勉強」だと、覚えるのが早く・忘れにくく・復習も一瞬です。
どんな勉強法をすると、「まる暗記」ではなく「本質的な勉強」になるのでしょうか?
それは、「意味を考えること」です。
「思考の整理をすること」とも言えます。
どうすれば単なる「まる暗記」ではなくなるのか、
数学・古文・化学の3つの例で解説します。
数学ができる人は、具体的な数字で進めるのではなく、「因数分解して、最大値を求めて…」という風に、抽象的に説明できるのです。
できる人からすると、「え、教科書に載っているじゃん。むしろ手順の意味がわかっていなくて、解けるの?」と不思議に感じます。
けれど、「まる暗記」でその場しのぎすることに慣れている人は、抽象化された手順の意味を理解することをサボってしまうようです。
昔、塾長が書いた「桃太郎のように、数学を語ろう」という記事にあるのですが、おとぎ話と同じように、数学の解法ストーリーを語れるようになるのが理想です。
数学に関して、「意味を考えること」、「思考の整理をすること」を詳しく解説しているのが、弊塾の数学の授業初回です。
オープン授業【東大文系数学】論理編の特典として含まれています。
興味のある方はご覧ください。
古文単語が得意な人は、「いと」の意味(概念)を考えて、「いと」=「めっちゃ」「超」「very」など、普段自分が使う言葉に置き換えて理解します。
また、「似ている言葉」の同じ点・違う点を整理する習慣があるので、
≪「いとど」は「いと」に「ど」が加わっているので、「いと」を勢いづけたイメージで「ますます」だ≫
という風に、覚えます。
この「同じ」「違う」に「順番」というものを加えた3点が、論理的思考の土台になっています。
詳しくはこちらの記事がオススメです。
また、古文単語の漢字表記や語源に興味を持つのも、「本質的な勉強」をする人の行動パターンです。
例えば、「言ふもなべてなり」という言葉は「言い尽くせない」という意味なのですが、「なべて」の漢字表記は「並べて」で意味は「平凡」だということがわかると、≪言おうとしても実際と比べて平凡な言葉になってしまうので、「言い尽くせない」となったのかな≫という風に、覚えます。
[例③化学]
上記の「一酸化二水素」の答えは水です。一酸化=O、二水素H2。
つまりH2Oだから水です。
化学が得意な人は、「二酸化炭素」と聞いて瞬時に、Oが2つ、Hが1つの分子をイメージします。そしてOやHの特徴も思い浮かべる人もいるでしょう。
以上のように、「まる暗記」ではなく、「意味を考えること」「思考の整理をすること」をすることで、本質的な学びになります。
苦手科目がある方はぜひ、得意な人の頭の中にどんな概念が思い浮かびあがっているのか、ヒアリングしてみてください☆
また、単語の暗記については、塾長が書いた「なぜ単語暗記が苦痛なのか?」の記事も参考になさってください。